本記事では、2023年7月14日から7月16日にかけて京都市勧業館「みやこめっせ」で開催された日本最大級のインディーゲームイベント「Bitsummit Let’s Go!!」出展作品の中から、ライターが気になった作品をピックアップしてご紹介します。
キュートなビジュアルで会場内でもひときわ目を惹く存在となっていたのが、Finch Bird Studioの『Freaked Fleapit』です。今回はビートに合わせて地獄を往くダンジョンクロウラー作品のレポートをお届けいたします。
ビートに乗せたローグライクリズムアクション
主人公のアンディが目を覚ましたのは何やら怪しい映画館のような場所「フリーピット」。話を聞けばアンディは既に命を落としてしまっており、フリーピットの個性豊かなキャラクターと仲良くなり、彼女たちと一緒に9層の地獄を突破して自由を勝ち取ろう！ というのが本作のおおまかなストーリー。
これだけセクシーな美女に囲まれた地獄なら無理に脱出することもないのではと思わなくもないですが、それではゲームが進まないのでいざダンジョンへ。リズミカルなビートが流れるマス目状のマップで敵を倒し、鍵を入手しては新たなエリアへと足を踏み入れていきます。
基本的な操作は移動とジャンプ、アイテム使用のみと非常にシンプル。画面を見て頂ければ分かる通り、非常に『Crypt of the NecroDancer』に近いインプレッションのゲーム性ですが、今回プレイしたステージが序盤だったからかそこまでリズムにしっかり乗らずともクリアしていける印象で、サクサクと進められました。
特徴的なのはアンディのクビに巻きついた、喋るネクタイくん。彼はアンディの進行に合わせてダンジョンの始点からニュッっと伸び続けており、ボタンを押せば引っ張ってくれるのでアンディが「グエッ」っとなりながら1マス戻ります。一心同タイな彼を上手く使ったアクションも攻略のポイントになりそうです。
ダンジョンの最奥部ではボス戦が待ち受けており、倒すと1層クリア。今回のデモ版では2層までプレイできました。ゲームの説明によれば全9層の地獄を突破するのが目的であり、ボリューム的には短い印象を受けるかも知れませんが、そこは心配することなかれ。本作には拠点での交流という大きな魅力があります。
個性豊かなキャラクターたちとは会話をしたり依頼をこなしたりすることで仲を深め、いずれはデートも出来るようになるのだとか！進行役でもあるメイン的な立ち位置のルビーや、グラマラスなシスタージュネス、ケモ耳キャラのケイラ、ゴスロリのファサリアとヒロインたちは非常にバラエティに富んでいるのですが、何故かライターはボーイッシュなベルボーイちゃんの写真ばかり撮っていたので全員の魅力をここでお伝え出来ないことをお詫び申し上げます。
キャラクターを掘り下げるシナリオにはかなり力を入れているようで、仲良くなるキャラクターによって物語が変化するマルチエンディングを採用。ゲーム全体は精細かつカラフルなピクセルアートですがキャラクターの立ち絵も表情のバリエーションが豊富でよく動き、十分に「1キャラクター目当て」でも楽しめるのではないでしょうか。
リリース時には日本語吹き替え搭載の可能性も！？
会場で本作のパブリッシングチームにお話を伺うと「アニメと音楽が大好きな開発チームにが、その2つを結び付けることを目指して」制作しているとのことで、ビジュアル面だけでなく音楽面でも多くのプレイヤーを惹き付けていました。
ゲーム性についても『Crypt of the NecroDancer』などリズム系ゲームの影響を受けていることを明言しながらも、本作独自のシステムを追求することでユニークなゲーム体験を目指しています。
また、今回のデモ版は全編日本語化されており、製品版でも日本語には対応予定。さらに、これはあくまで「確定ではなく理想」との前置きながら、日本向けの本リリース時には字幕だけでなく、しっかりとした日本語声優による吹き替え音声でさらにキャラクターの魅力を楽しめる作品を目指しているとコメントをいただきました。
詳細なリリース時期は未定とのことですが、会場でも非常に注目を集めていただけに十分に日本語音声対応の可能性もあると感じられた『Freaked Fleapit』。気になった方はウィッシュリストに入れて応援の意思を表明してみるのはいかがでしょうか。
