鳥山明原作のアクションRPG『SAND LAND』プロデューサーにインタビュー。砂漠や戦車&メカへのこだわり、気になるゲームプレイの詳細は?【TGS2023】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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鳥山明原作のアクションRPG『SAND LAND』プロデューサーにインタビュー。砂漠や戦車&メカへのこだわり、気になるゲームプレイの詳細は?【TGS2023】

映画も公開中の『SAND LAND』。気になるゲーム内容について色々とお聞きしました!

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鳥山明原作のアクションRPG『SAND LAND』プロデューサーにインタビュー。砂漠や戦車&メカへのこだわり、気になるゲームプレイの詳細は?【TGS2023】
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バンダイナムコエンターテインメントは、アクションRPG『SAND LAND』をPS5/PS4/Xbox Series X|S向けにリリース予定です。

本作は、鳥山明氏が2000年に発表した漫画「SAND LAND」を原作とした新作ゲーム。原作漫画では、魔物も人間も水不足にあえぐ砂漠の世界<サンドランド>を舞台に、悪魔の王子・ベルゼブブ、魔物のシーフ、人間の保安官ラオの3人がトリオを組み砂漠のどこかにあるといわれる「幻の泉」を探す旅に出る物語が描かれています。

2022年に「SAND LAND project」が発表され、2023年6月にはゲーム化が発表された本作は、原作に登場する戦車以外にも多くのカスタマイズできる乗り物が登場。ベルゼブブを操作したアクションも可能で、広大な砂漠で戦闘や探索といった大冒険を楽しめるようです。

Game*Sparkでは「東京ゲームショウ2023」にて、期待のゲーム『SAND LAND』プロデューサーへのインタビューを実施。作品への想いやゲームだからできるさまざまなアイデアなど、気になる点を色々とお伺いしました。

『SAND LAND』開発スタッフインタビュー

――最初に自己紹介と開発チームの紹介をお願いします。

南 敬洙氏(以下、南氏)バンダイナムコエンターテインメントの南 敬洙です。ゲーム『SAND LAND』ではプロデューサーを務めています。よろしくお願いします。

開発会社は「ILCA」さんというところで、弊社の作品だと、過去に『ONE PIECE ODYSSEY(ワンピースオデッセイ)』などを担当していました。

――昨年に発表された「SAND LAND project」から映像化、ゲーム化の発表と、原作のファンとして驚くことが連続しました。あらためてゲームの開発経緯について、お聞かせください。

南氏鳥山先生の作品は「ドラゴンボール」を初めとして、様々な世界観、様々な魅力がたくさんあります。 それをファンの皆さんに提供したい、届けたいなと、考えたのが発端です。

『SAND LAND』は、ワルだけどピュアなベルゼブブが、ラオやアレ将軍やスイマーズ達と出会い、人間と悪魔の異なる種族が重なっていく物語とキャラクター達の魅力が詰め込まれていて、それをゲームを通して表現したいと思っていました。

また、原作漫画以外にも、ゲームや映像で世界中のお客さんに魅力を伝えられるんじゃないかと思い、プロジェクトとして一丸となって取り組みました。

――「SAND LAND project」ではゲームと映画、どちらが先に制作が始まったのでしょうか?

南氏 映画とゲームの企画は、ほとんど同時に始まっています。映画の方に取り組んでいる制作会社のバンダイナムコフィルムワークスとタッグを組んで、お客さんに「SAND LAND」の魅力を、映画は映画だからこそできる表現、ゲームはゲームだからこそできる表現でそれぞれしっかり伝えようとプロジェクトが進んできました。

――名作短編マンガ「SAND LAND」の世界を今メディア化した、その意味や開発についての思い入れを教えてください。

南氏 まず、大きいポイントとして、ゲームの開発技術が表現したいモノに追いついてきたことが挙げられます。「SAND LAND」の魅力は、広大な砂漠を舞台にベルゼブブやシーフ、ラオたちが冒険する物語で、チーム内で話し合いながらこの世界でアクションRPGを作りたいなと思っていたんです。

“砂漠”という広い世界をどう表現するかはひとつの課題ではありましたが、昨今の技術の進化もあり、グラフィック面やゲームならではの冒険要素もいまのスペックであれば「SAND LAND」の魅力を十分に伝えられるのではと考えました。これが企画が進み始めた大きな理由のひとつだと思います。

――実際に試遊しましたが、砂漠が壮大なだけでなく、わだちで導線を作っていたりと遊びやすさを感じました。

南氏 今回のTGS2023で出展している試遊版はまだまだ開発途中で、本編では更にブラッシュアップされたものになります。ぜひ期待してください。

――今回のゲーム化に関して、映画チームとどのような協力体制で開発されてきたのでしょうか。

南氏 定期的に打ち合わせを重ねるだけでなく、設定資料なども共有していました。『SAND LAND』の世界観がブレないことは、なによりも重要視しています。

――公開されたトレイラーなどでは、原作や映画にもないさまざまなメカが登場しています。こちらはどれくらいの種類が登場するのでしょうか?

南氏 具体的な数はまだ言えないのですが、トレイラーでもバトルタンクだけでなく、バイクや二足歩行のメカなども登場しています。まだまだ、『SAND LAND』に期待してくださっている皆さんに喜んでいただけるようなメカも用意しています!

――ロボットなんかも現れていましたね!ちなみにメカデザインについて、鳥山先生はどのように関わっているのでしょうか?

南氏 鳥山先生のデザインされるメカ、いわゆる鳥山メカ”というのは、強い魅力がありますよね。『SAND LAND』では、皆様がもっと冒険を楽しめる色々なメカを出そうと思いました。鳥山先生のメカデザインはもちろん参考にさせていただいておりますが、基本的にはオリジナルのメカとして登場させていただいておりますね。

――「ゲーム映像:バトルタンク」では、戦車の攻撃にいくつかのバリエーションがありますね。カスタマイズ項目はどのくらいあるのでしょうか?

南氏 パーツに関しての具体的な数はまだ明かせないのですが、例えばカスタマイズ項目としては「メインウェポン」と「サブウェポン」の2種類の攻撃パーツや、足回りなどを変えるキャタピラといったものがあります。

パーツによってレアリティや攻撃力なども異なるので、好きなパーツを組み合わせて自分だけのメカをカスタマイズしてほしいと思いますね。

――“レアリティ”ということは、「装備品の性能はすべて同一ではない」ということでしょうか?

南氏基本的にアクションRPGとして制作しているので、装備で大きく個性が出るような作りにしています。装備品もそれぞれ性能が違いますよ。

――装備品集めだけでも永遠に遊べるやつじゃないですか(笑)。

南氏(笑)。RPGということでしっかりエンディングは用意していますが、エンディングに辿り着くまでに飽きずにやり込めるボリュームは用意したつもりです。

――例えば原作で登場する「反石(反重力発生装置)」の設定を変えて戦車を軽くする、といったカスタマイズもできるのでしょうか?

南氏 ゲーム内で「反石」の数値を変えるなどの設定はできませんが、多くのパーツが登場するので、足回りを別のパーツに変えると、移動性能が上がったりして、バトルタンクの動きはかなりカスタマイズできます。

――ゲーム内での戦闘はシームレスで行われますが、周囲にいる敵キャラクターが戦闘に参加してくるといったこともあるのでしょうか?

南氏 そうですね。ゲーム『SAND LAND』の戦闘はエンカウント式ではないので、そういった展開もあると思います。

――原作ではラオ、ベルゼブブ、シーフがそれぞれ運転しているシーンがあります。ゲーム内でプレイアブルキャラクターの切り替え要素はあるのでしょうか?

南氏 ゲーム『SAND LAND』では、ベルゼブブの視点で物語が進んでいきます。そのため、基本的にはベルゼブブを操作して世界を楽しんでほしいと思っています。

もちろん、シーフやラオたちは冒険に同行しているので、彼らと一緒に旅をする感覚になれるよう色々工夫はしています。このあたりは今後公開していきますので、続報をお待ちください。

ゲーム内では「ベルゼブブのアクション」と「メカのアクション」があって、その感触の違いは強く意識して制作しています。ゲーム内には本当に色々な特徴を持ったメカが登場するので、多種多様なアクションを楽しんでもらえればと思います。 

――トレイラーでは、原作にもなかった“遺跡の入り口”のようなものが映っているシーンがあります。こういった場所には、どのような秘密が隠されているのでしょうか?

南氏ダンジョンはメインクエストで訪れたり、サブクエストで探検したりすることができます。行かなくて良い場所もあるのですが、そこにはもちろんアイテムや宝箱が隠されています。もしかしたら、ストーリーに繋がる何かがあるかもしれませんね。

――町でクエストを受けたりするなど、サブクエストのような要素はあるのでしょうか。

南氏 町や廃墟にいる人々の悩みを解決して、報酬を獲得できるようなクエストも用意しています。

「SAND LAND」では人間と悪魔という種族があって、人間が悪魔を恐れていますよね。その種族の違いや人間たちの反応など、メインクエストではもちろん、サブクエストでもしっかりと描写しています。試遊版でも“悪魔に驚く人間”という描写を入れています。

人間と悪魔がどう繋がっていくか。そこはサブクエストでも見えていく部分ですね。

――コレクションやアンロック、ゲームクリア後の追加コンテンツなど、どのようなやりこみ要素があるのでしょうか?

南氏 そのあたりの詳細は、今後お伝えして行ければと思いますが、やりこみ要素としては、広大なマップを隅々まで探索して楽しんでいただきたいですね。そしてメカのパーツカスタマイズは本当にとても多くの可能性があるので、まずはこの2つを楽しんでいただきたいです。

――キャラクターやメカなど「SAND LAND」は鳥山明先生ならではの魅力にあふれています。ゲーム内でも素晴らしい再現をされていますが、こだわった点や苦労した点を教えてください。

南氏 「SAND LAND」の世界をどうやってゲームに落とし込むか……というのは、やはり開発サイドとして深く考えていました。こだわりとしては、メカやキャラクターの影の表現や線の描き方で、それぞれの見た目を特徴づけています。

また、砂漠の暑さをどうやってゲームで表現するかという点でも色々と考えました。砂漠のうねりや太陽の光、エフェクトなどの表現は特にこだわりましたね。どうしてもプレイを続けていると「砂漠にいる」ということが当たり前になり、特徴的な設定であることを忘れがちになると思うんです。

でも、「SAND LAND」という物語には“砂漠の中で幻の泉を見つける”という目的があります。プレイしていてそれをいつでも意識できるような作品にしていきたいと思っています。

また、ゲーム内には砂漠だけでなく岩肌が特徴的なロケーションもありますし、試遊でも登場したように、盗賊団が現れるイベントもあります。トレイラーでも紹介していますが、ジップラインのようなものを使っている場面もありますね。ただ平地を移動するだけじゃなく、高低差を生かしたプレイもできるんだよ、という遊び方の提供なども意識している部分ですね。

――「SAND LAND」の醍醐味は、やはり戦車戦にあると思います。ゲーム内でも原作や映画で出たようなテクニックを再現できるのでしょうか?

南氏 上手なプレイヤーさんだったら、作中に出てくる色々なテクニックを再現できるかもしれませんね。

ただ、ゲーム『SAND LAND』は原作漫画がありながらも、自由に移動や探索をできるゲームだからこその広がりを見せねばならないと考えています。原作や映画を既に見ている人だけでなく、原作をチェックしていない人が初めてゲームで『SAND LAND』の世界に触れることになったとしても、楽しめるような作りにしています。

なので「原作の“あの動き”ができる!」という点だけでなく、純粋にゲームのアクションを楽しんでもらえると嬉しいですね。

――ゲーム内には、昼夜の概念があります。夜になることでベルゼブブがパワーアップしたり、新たな技を使えたりなどの変化はあるのでしょうか?

南氏 スキルや必殺技も存在していますが、今回試遊できるバージョンではメカにフィーチャーしていることもあり、内容はまだ公開していません。そういったスキルやパラメーターといった部分に関しては、今後色々な情報を出していくので、こちらも期待していただければと思います!

――ちなみに、鳥山先生はゲーム版『SAND LAND』をプレイされているのでしょうか?

南氏これまでのPVやゲームの中身などはチェックしてもらっています。鳥山先生は総監修なので、しっかりとシナリオやゲーム部分に関しても見てくれていますよ。

会場内には巨大な戦車のバルーンも飾られていました。

――最後に、『SAND LAND』のリリースを期待している読者の皆様にメッセージをお願いします。

南氏 本作は、鳥山先生の素晴らしい作品の魅力をしっかりとゲームや映像で表現できていると思います。まだまだゲームとして公開できていない情報もあるのですが、原作の世界をさらに広げられるように開発を進めています。

ぜひこれから期待して、ゲーム『SAND LAND』のリリースを楽しみにしていただければ嬉しいな、と思います!

――本日はありがとうございました!


『SAND LAND』は、PS5/PS4/Xbox Series X|S向けに発売予定。公式サイトでは、魅力的な世界観やキャラクターたちも公開されているので要チェックです!


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《Mr.Katoh》

酒と雑学をこよなく愛するゲーマー Mr.Katoh

サイドクエストに手を染めて本編がなかなか進まない系。ゲーマー幼少時から親の蔵書の影響でオカルト・都市伝説系に強い興味を持つほか、大学で民俗学を学ぶ。ライター活動以前にはリカーショップ店長経験があり、酒にも詳しい。好きなゲームジャンルはサバイバル、経営シミュレーション、育成シミュレーション、野球ゲームなど。日々のニュース記事だけでなく、ゲームのレビューや趣味や経歴を活かした特集記事なども掲載中。

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