AMDは超解像技術「FSR」の最新バージョンとなる「FSR3」を現地時間9月29日にリリースすると発表しました。
フレーム補完技術「Fluid Motion Frames」によるフレームレート向上など、ゲーマー向け機能が主な目玉となっています。
デモではフレームレート3倍も!フレーム補完技術でパフォーマンスをブーストだ
AMD「FSR」は低解像度の元フレームからアップスケールによる高解像度化を行うことで、描画品質を維持しつつ負荷を軽減するいわゆる“超解像技術”の1つ。オープンソース化されていることから、「AMD Radeon」や「Nvidia GeForce」といったユーザーのGPU環境に左右されず、幅広いユーザーが使用できることが主な特徴です。
「FSR 2」ではアップスケール特有のボケを低減を目的とし、前フレームの情報も使用する「Temporal Upscaling」が導入されるなど様々な機能が実装されてきました。
今回リリースされる「FSR3」では、フレーム補完技術「Fluid Motion Frames」が新たに実装されます。これはフレーム間に生成されたフレームを挿入・補完することで残像を抑えつつフレームレート向上を図る機能となっています。
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AMDによる『FORSPOKEN』を使用したデモでは、「Radeon RX 7900 XTX」環境下で4K解像度・レイトレーシング有効化という高負荷環境において、FSR無効化時の平均53FPSから有効化時の平均175FPSと3倍以上のフレームレート向上が可能としています。
また、独自の低遅延化技術「AMD Anti-LAG」も同時に組み合わせることで高解像度・高フレームレートと低遅延を両立することが可能としています。
本機能と類似の技術としては、Nvidiaの「DLSS Frame Generation」がDLSS3にて実装され、その威力から既に多くのゲーマーから注目を集めています。ですが、こちらはあくまで最新世代の「GeForce RTX 40」シリーズのみの対応となっている点には注意が必要です。
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なお、情報を発信したAMDのチーフアーキテクトFrank Azor氏は対応タイトルこそ明らかにしていませんが、『Forspoken』『アヴェウムの騎士団』が最初に対応するタイトルであるとAMDは発表しています。また、他の作品へは今後順次実装されていく予定としています。