番外:『ウィザードリィ8』ライクなダンジョン探索をあなたに。『A Quest That Became Legend』
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長らくプレミアだった日本語版『ウィザードリィ6~8』のパッケージの復刻が近いうちに予定されていますが、今年10月にも『ウィザードリィ8』をオマージュしたような作品がリリースされていました。それが本作『A Quest That Became Legend』です。『ウィザードリィ8』はそれまでの『ウィザードリィ』のマス目式移動を廃止し、FPSのように3D空間を自由に歩けるようになったため、筆者個人としてはマス目式移動を特徴とする(=方眼紙によるマッピングができる)DRPGとは一線を画すものと認識しておりますが、本作も『ウィザードリィ8』と同様、3D空間をFPS形式で歩き回ることのでき、ターンベースの戦闘が展開するダンジョン探索ゲームです。
敵との戦闘は距離の概念があり、遠距離では弓矢や魔法、近距離では近接攻撃と使い分け、また戦闘中にもある程度移動ができる、またゲーム開始後に拠点となる村を自分の力で見つける必要がある……など、本作が『ウィザードリィ8』を意識したと思わしき点は多いです。また、スキルのレベルを各地に居住する師範から学んでレベルアップしていく必要がある点は『マイトアンドマジック』シリーズを彷彿とさせます。グラフィックはそれなりに作り込まれていますが、割り振る能力値が生死を分ける点や進むべき道を間違えると強敵に囲まれて全滅することがある点など、ゲーム自体は古典的なRPGを志向しています。こういった方向性のRPGに最近触れていないな……と思った方は、本作を遊んでみるのもアリかもしれません。
以上2023年にリリースされたDRPG26作品+α、あなたの印象に残った作品はありましたでしょうか?また、現時点で来年(2024年)リリース予定のDRPGは先述の『ToHeart2 ダンジョントラベラーズ』をはじめ、『剣と魔法と学園モノ。』シリーズのリマスター(少なくとも2についてはTGSのパンフレット上で日本人向けのSteam版も予告されています)や百合要素を前面に押し出したDRPG『ウィッチアンドリリィズ』などがあります。本記事をきっかけに、少しでもDRPG沼の中にいる人が増えれば幸いです。