
2024年5月4日、東京都立産業貿易センター 浜松町館でインディーゲームの展示会「東京ゲームダンジョン 5」が開催されました。同イベントに出展された『SHADOW DETECTIVE』のプレイレポートをお届けします。
◆深夜の学校+幽霊+怪奇現象=もう間違いなく怖い
本作はPC(Steam)で2024年夏に配信予定の一人称視点ホラーゲームです。で二人の生徒が命を落とす悲しい事故に見舞われた私立葉漸間(はざま)高校で発生するようになった怪奇現象を食い止めるため、世間を暗躍する影追師(かげぼうし)である少年・多渡里真実(たどり まこと)が夜の学校へと足を踏み入れます。
試遊では、協力者による手紙の指示に従って夜の学校の捜査を開始する冒頭部分をプレイできました。Unreal Engine 5で制作されたリアルな校内があまりに怖すぎるので、壁を見て歩いて片っ端から電気のスイッチを入れて探索しました。ブルブル……。

主人公が序盤で手に入れるアイテムは充電式の懐中電灯、モバイルバッテリー、霊の居場所を探知するガジェットの3つ。プレイヤーはガジェットの反応から見えない霊の居場所や動きを類推し、適宜避ける必要があります。なにせこちらには攻撃手段がないのです。
◆ただでさえビビる怪奇現象が再現性もなく発生
本作では、目に見えぬ霊がさまざまな怪奇現象を引き起こします。探索中に物が突然動いたり、絹を裂くような女性の悲鳴が聞こえたり、ラップ音が鳴ったりします。しかも、こうした現象には法則性や再現性がありません。いつどこでどのような怪奇現象に見舞われるか、プレイするたびに変化するのです。ローグライク怪奇現象……!

そんな現象のひとつに「スイッチが入っているのに電気が突然消えてしまう」というものがあります。これだけで軽く悲鳴を上げられそうですが、ギャアアアと叫んだところで電気はつかないのでそんな時は懐中電灯を点けて探索を続けます。しかしこの懐中電灯、バッテリーのもちがかなり悪い。数分間使うと目に見えて暗くなってきます。
先述したように主人公はモバイルバッテリーも所持しているのですぐに充電できますが、それも3回まで。光源を完全に失ってしまう前に、コンセントを見つけてモバイルバッテリーを充電しておく必要があります。

◆霊の攻撃を受けているッ…!主人公の息づかいからも目が離せない
主人公の息使いが荒くなり、吐く息が白くなったら危険のサイン。主人公が霊に攻撃を受けています。教室内の探索を探索している時に吐く息が白くなってきたのでいったん廊下に逃げようとするも、狙いすましたように電気を消されて目も当てられない始末に。校内を徘徊していた少女の霊に生気を奪われすぎて、残念ながらゲームオーバーとなってしまいました。

本作のキービジュアルには、赤い傘をさした黒い少女の霊とメガネをかけた女生徒が描かれており、手前の少女は霊の生前の姿であるとのこと。なぜ彼女は命を落とし、悪霊と化してしまったのか?赤い傘にはどのような意味があるのか?その謎を突き止めるのが、事件解決への大きな一歩となる気がします。

◆企画のきっかけは『Phasmophobia』
本作の開発を手がけるのは、韓国の独立ゲーム開発スタジオであるLOOIFEND GAMESです。ブースにいた同スタジオの李持昊氏に話をうかがってみると、本作はところどころで外注スタッフの手を借りながらも、大部分は李氏が一人で制作しているとのこと。
日本での暮らしは長く、(国内の)某メーカーで10年ほどゲームのディレクターやプロジェクトマネージャーを務めた経験があるそうで日本語がとても流暢な方でした。
影響を受けたホラーゲームは『Phasmophobia』、『OUTLAST』、『Amnesia: The Dark Descent』などで「ストーリーがあり、ソロで楽しめる『Phasmophobia』のようなゲームを作れないだろうか?」という思いが本作の企画のきっかけであるそうです。
筆者は霊の位置を感知するガジェットになんとなく『サイレントヒル』を思い出してしまったのでそのことを話してみると「『サイレントヒル』も好きなゲームの一つですので、その影響もあるかもしれませんね」とニッコリ。ホラーゲームを幅広く愛好している方のようです。

雑談がてらにLOOIFENDという不思議な響きを持つスタジオ名の由来も尋ねてみると、「Look」、「Siege」、「Defend」をつなげた言葉で「夢を見つけ、その手に掴んで守る」というような意味を込めているとのことでした。
PC(Steam)用の一人称視点ホラーゲーム『SHADOW DETECTIVE』は2024年夏に配信予定です。プレイするたびに発生タイミングが変化する怪奇現象に震え上がって、夏に涼をもたらしてみてはいかがでしょうか。