6月22日に東京・秋葉原で開催されたインディーゲームの展示イベント「TOKYO SANDBOX 2024」。今回はパブリッシャーのBeep Japanがコンソール向けにパブリッシングする『Undying』と『MADiSON』の試遊レポートをお届けします!
残された時間で愛する息子に生きる術を教える『Undying』
『Undying』はVanimalsが開発するゾンビサバイバルで、2023年にはPC版が正式リリース。この度はニンテンドースイッチ向けの発売となります。
ゾンビパニックによる混乱のさなか、息子の「コーディ」を庇ってゾンビに噛まれてしまった母親の「アンリン」は、息子がこれから一人でも生き延びられるように、残された時間を使って様々な生きる術を教えていきます。
さまざまな場所からアイテムを拾ったり、クラフトしたり、修理したり……とあらゆるオブジェクトにインタラクトする際、「コーディに教える」ことでコーディは経験値を獲得し、スキルや技能を習得します。
コーディは習得した技能を活かしてアンリンの代わりにクラフトやインタラクトができるほか、戦闘ではスリングショットを使ってアンリンのサポートをすることも可能です。
また、アンリンはゾンビに感染した影響で、夜間の行動が大きく制限されます。ベッドに戻って休息をとることでアンリンは回復するものの、日中の活動も無駄なく計画的に進めなければなりません。さらに、2人分の飢えや喉の乾きといったゲージも存在しているので、資源や食料もやりくりする必要があります。
街にはゾンビが徘徊しており、バットなどを装備することで対抗できますが、回復などのリソースもシビアなため、ゾンビを避けたり、逃げたりなどステルスアクションをメインにしたほうが良さそうと感じました。
一方で気になった点としては日本語翻訳の精度で、Steam版のユーザーレビューでは日本語の「機械翻訳」を指摘する声も多く上がっていました。コンソール版でもゲームプレイに大きな支障はないものの、「ん?」と思う箇所がちらほらと見られました。
改行による句読点の位置や一部訳の表現がおかしかったり、スリングショットが「ぱちんこ」などひらがなで訳されている部分があったりなど、脳内で補完はできるものの、残酷で儚い世界を描いたストーリー重視な作品なだけあって、この翻訳の精度は没入感が損なわれてしまう……と惜しく感じました。
ニンテンドースイッチ版『Undying』は7月25日より発売予定です。
没入感たっぷりの“カメラ・サイコホラー”『MADiSON』
次に紹介する『MADiSON』はBLOODIOUS GAMESが手掛けるサイコホラーで、Steamでは2022年にリリースされました。プレイヤーは16歳になった少年「ルカ」を操作し、インスタントカメラを操作しながら屋敷の探索を行います。
屋敷の各所には謎解きのギミックやアイテムが配置されていることがあり、それらを駆使することで先に進めるようなつくりになっています。
部屋のいたるところに見られる血痕や切断された腕の写真、扉の向こうで泣き喚き続ける親など、“ただごとではない何か”が起こっていることが冒頭から伝わります……。
謎解きにはカメラを使うことで解決する場合もあり、主人公がカメラを拾った部屋では、イスの写真を撮ることで突如としてイスが回転。その先にある隠された扉も調べられるようになります。
さらにこの部屋では過去に起きた殺人事件や、謎の儀式の存在がテレビから語られ、このカメラも連続殺人犯が持っていた「いわくつきの存在」であることが明らかになります。
また、リアルなグラフィックや臨場感のあるサウンドが本作の没入感や恐怖を引き立たせているのも本作の特徴。筆者はヘッドホンをしながらプレイしていたのですが、突然後ろで大きな物音がして、ついビクッとなるほど驚かされる場面に多く遭遇しました。
屋敷も全体的に薄暗く、「さっきまでここにこんなのあったっけ……?」「後ろに誰かがいる気がする……」といったようにじわじわと押し寄せてくる恐怖体験は、これからのシーズンにピッタリとも言えるでしょう。
コンソール版『MADiSON』はPS4/PS5/ニンテンドースイッチ向けに7月4日より発売予定です。
今回はBeep Japanのパブリッシングによる2作品をご紹介してきました。コンソール版では通常のゲーム本編に加え、オリジナルグッズなどの特典が付属した限定版も発売となります。詳細はBeepの公式サイトなどもあわせてご確認ください。
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