半導体製造大手のMicronは、次世代GPU向けメモリ「GDDR7」の採用によりGPU性能の30%近い向上も見込めるとしました。
今年3月に規格制定の次世代GPU向けメモリ、次世代GPUでは採用・非採用が大きく分かれる見込み
今回発表された「GDDR7」は、主にグラフィックボードに使用されているメモリーである「GDDR」メモリーの最新世代となります。
今年3月に半導体技術標準化団体JEDECにより仕様が確定されたばかりで、現行モデルのGDDR6比で帯域幅が2倍に引き上げられているほか、信号方式に初となるPAM3を採用することで通信1回当たりのデータ送信性能の向上を図るなど、性能向上を目的とした新技術も搭載されています。

Micronによれば、自社が開発した「GDDR7」を採用することでGPU性能を30%近く向上させることも可能としており、性能競争の激しいGPU市場において大きなアドバンテージとなりうる中核的技術と言えそうです。

なお、Nvidiaは次世代GPU製品群では最下位モデルを除く複数モデルでGDDR7対応としている一方で、AMD Radeonでは継続してGDDR6を採用する見込みであるとの一部報道もなされていることから、次世代GPUでは同メモリの採否が別れる形となる模様。
純粋な性能では「GDDR7」が有利である一方、価格や設計ノウハウ、安定性や省エネルギー性能などといった面では実績あるGDDR6がまだまだ有利で、AMDとNvidia両陣営による次世代GPU対決もまだまだ興味深いものとなりそうです。
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