ガンホー・オンライン・エンターテイメントは、 ゲームアーツの手がけるRPG『LUNAR リマスターコレクション』をPC(Steam)/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/ニンテンドースイッチ向けに2025年春リリース予定です。
『LUNAR』シリーズは、1992年にメガCD向けに発売された『ルナ ザ・シルバースター』をはじめとするRPG作品。同シリーズはプレイステーションやセガサターン、ニンテンドーDSなど多くのプラットフォーム向けに移植されたほか、さまざまな外伝作品を生み出しています。
本コレクションでは『LUNAR シルバースターストーリー』と『LUNAR 2 エターナルブルー』の2タイトルを収録してリマスター。グラフィックや音質の向上だけでなく、操作性をパワーアップして90年代の懐かしさをそのままに、新たな感動を味わえます。また、日本語だけでなく英語やドイツ語などにも対応しています。
本稿では、リマスターに向けて『LUNAR』シリーズの魅力を紹介。記事内では筆者の所有しているセガサターン版および「メガドライブミニ2」収録のメガCD版のスクリーンショットを使用し、ゲーム名称もコレクション版に準拠しています。



素晴らしき王道RPG『LUNAR』
『LUNAR』シリーズは、天空に【青き星】が輝く神秘の世界「LUNAR」を舞台にしたRPG。この世界では【女神アルテナ】の恵みを受け、ほとんどの人が大小の差はあれど色々な魔法を使用可能で、日常生活にも魔法が浸透しています。
シリーズ第1作『LUNAR シルバースターストーリー』では、その世界に君臨して女神を護る竜を統べる伝説の「ドラゴンマスター」を目指す主人公・アレスと幼馴染の少女・ルーナを中心に、世界を滅ぼさんとする巨悪に立ち向かうための大冒険が描かれます。





シリーズ第2作『LUNAR 2 エターナルブルー』は、前作から千年後の「LUNAR」が舞台。伝説を信じ追い求める少年・ヒイロが【青き星】から降り立った少女・ルーシアと出会い、多くの出会いや戦い、陰謀の中で世界の滅亡と再生をかけた壮大な物語が語られていきます。





主人公たちの出会いや旅立ちが、やがて“世界を救うための冒険”になる王道RPGであり、どちらの作品も主人公とヒロインという存在を明確にし、その関係を描写しているのが大きな特徴でもあります。特に『LUNAR 2 エターナルブルー』はボーイ・ミーツ・ガール作品としても非常に魅力的なので、是非とも体験してほしい部分ですね!
もちろん作中ではオープニングはもちろん、ゲーム中のいたるところでムービーが流れてゲームを盛り上げます。主人公をはじめとして、石田彰さんや氷上恭子さん、緑川光さん、横山智佐さんや林原めぐみさんなど、超豪華声優陣による演技も必聴です。



戦略性の高いバトル!
『LUNAR』シリーズはシンボルエンカウント制で、基本的にダンジョン内のみで戦闘が行われます(メガCD版はランダムエンカウント)。戦闘はターン制で行われ、各ターンでキャラクターが指定した行動を行うのですが、位置取りが非常に重要なのが特徴的です。
ゲーム内では各キャラクターに「移動力」が設定されています。例えばフィールド上で離れている敵を剣で攻撃する場合、まず移動して範囲内に敵がいるときのみ攻撃できますが、届かない場合はターンが終了してしまいます。当然敵も移動してくるため、気を付けないと移動した先で囲まれてしまう、という危険性もあります。



また、キャラクターごとに「攻撃回数」もあり、範囲内であれば1ターンに複数攻撃することも可能です。攻撃回数はレベルや装備でも変化します。そのほか遠距離攻撃や魔法であればどれだけ離れていても攻撃できたり、防御で位置を変更できたりと、さまざまなアクションが用意されています。
敵モンスターは特殊攻撃時に予備行動もあるので、移動して避けたりすることもできます。逆に攻撃時のノックバックで仲間の攻撃範囲を外してしまう、ということも起こりえるので、状況に応じた選択や判断が戦局を左右するのです。陣形も変更できるので、常に有利な位置取りを取れるように心がけましょう。



なお、ゲーム内の戦闘は手動だけでなくAIに委任することもできます。ただし『LUNAR シルバースターストーリー』セガサターン版のAIはお世辞にも賢いとはいえず、雑魚戦でMPを消費する技をバンバン使って、肝心のボス戦でMPが足りない状況に陥ることもありました。MP消費の大技がないとボス戦が基本的に厳しいゲームなので、どうしても主人公は自分で操作するシーンが多かったですね。



リマスター版では戦闘スピード変更も
『LUNAR』は街で情報収集し、ダンジョンなどの目的地でボスを倒し、新たな出会いやイベントのために次の街へ行くという、基本に忠実なRPGです。筆者は久しぶりにセガサターン版を引っ張り出してプレイしましたが、今でも十分遊びやすさを備えているゲームだなと再確認しました。
ダンジョン内を含めてどこでもセーブできる、斜め移動ができること(これができるゲームはそれだけで快適度がアップする)、街や施設での回復にお金が要らないなど、さまざまな点での遊びやすさや快適さが際立ちます。セガサターン版はロードも比較的早いので街の会話も数パターン用意されていたり、オブジェクトも調べられたりする本作では全体的なテンポの良さが嬉しい要素です。



移動の概念がある戦闘は戦略性の高さを楽しめるものの、少し時間がかかる、上述の“AIがあまりかしこくない”といった点もありました。しかし、リマスター版では「バトルスピード変更が可能」「戦略設定の改善」などの新要素がくわえられていることも発表され、戦闘の利便性が大幅にアップしているようです。


現行機向けのリマスター作品ではロード時間が改善されているものが多く、本作でも大いに期待したい部分です。ゲーム中は豊富なカットシーンだけでなく、重要な場面でのセリフや歌などがボイス付きで流れるゲームなので、演出面がシームレスになることで、より没入感がアップすると思います。





少年少女が世界を救うために冒険するという、超王道な展開を楽しめるファンタジーRPG『LUNAR』シリーズ。ストーリーやキャラクター、戦略性の高い戦闘など、今も色褪せない魅力的な要素が多く、リマスターでこれから新たに触れる人が増えるのはとても喜ばしいものです。『LUNAR 2 エターナルブルー』は主人公とヒロインの“ボーイ・ミーツ・ガール”もので、最初は感情が乏しかったヒロイン・ルーシアの変化は必見ものです。




『LUNAR リマスターコレクション』をPC(Steam)/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/ニンテンドースイッチ向けに2025年春リリース予定。ゲームアーツ作品では『グランディア』も『グランディアHDコレクション』でリマスターされているので、こちらも要チェックです!
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