
Blizzard Northの社長を務め『ディアブロ』『ディアブロ2』などの制作に携わった経歴を持つDavid Brevik氏は、現在のARPGの問題点について持論を語りました。
素早く敵を倒すことを重視し、体験全体が安っぽくなっている
海外メディアVideoGamerは、近日中に公開予定だというPodcast内でDavid Brevik氏にインタビューを実施しました。その中でBrevik氏は、現在の一般的なRPGはできるだけ素早く敵の大群を倒すことに傾倒し始めていると主張。その結果、ARPGがもたらす個人的な冒険としての感覚を薄めてしまっているといいます。
更にARPGなどの楽しさの本質は、最後まで到達することではなく旅そのものにあるとの持論を展開。数時間でレベリングが完了するような方式は旅を短くするとともに、プレイヤーから成長の機会を奪って体験全体を安っぽくしてしまっていると話しました。

また、ARPGに加えてMMOも同様の問題に直面していると考えているとのこと。多くのMMO作品でも、どれだけ早く敵を倒しどれだけ早くレベルアップできるかが重要になり、序盤のステージを駆け抜けることを強要させて、個人的な感情やキャラクターとの繋がりを持つ機会を奪ってしまっているとの考えを示しました。

時間をかけて充実した体験を堪能するか、素早く美味しい所を味わうか
娯楽における時間対効果、いわゆるタイパを巡る議論とも重なる部分があるように思えるBrevik氏の主張。何を求めてARPGをプレイしているかによっても、この主張に対する意見は変化してきそうです。読者の皆さんの考えもぜひコメント欄にてお聞かせください。