世界最大規模のデジタル配信プラットフォームSteam、運営元のValve自らも『Half-Life』といったゲームだけでなく、「Steam Deck」などの様々なハードウェアをリリースしています。そのなかでも初期のものである「Steamコントローラ」、市場には通常出回っていないであろう本コントローラーのプロトタイプ版を入手した人物による紹介動画がYouTubeにて公開されました。
操作感が気になる配置…発売から10年近く経つコントローラーのプロトタイプ版

今回動画を公開したのは過去に“Wii U内蔵PC”の制作などを行ったテック系YouTuberのJon Bringus氏。「eから始まってBayで終わる」所から本プロトタイプを入手したという同氏は、製品版と比較しつつ、実際に動作している様子や内部構造の紹介を行っています。
「Steamコントローラ」は、左右のジョイスティックとボタンに加え、デュアルトラックパッドを実装しているデバイスですが、今回レビューされたプロトタイプ版はジョイスティックが存在せず、ド真ん中に4つの正方形のボタンが、そしてその四辺に“XYAB”ボタンという、変わった配置のコントローラーとなっています。

動画によると、本プロトタイプは“開発のどの段階のものかは定かではない”そうですが、全体の形状は製品版と似ており、若干横長でトリガーに少し違和感があるものの、“握り心地もほぼ同じ”とのことです。動作は電池でも動く製品版と違い、USB接続オンリーであり、実際にPCに繋げてみると「有線コントローラー(WIRED CONTROLLER)」として認識されますが、Windows上でボタンを押しても反応していません。

しかし、Steam上では「Steamコントローラ(Steam Controller)」として認識されており、Internet ArchiveからSteamクライアントをダウンロードすることで、Big Pictureモードでの操作も可能に。そこでゲームを起動してみたBringus氏ですが、ここでコントローラー真ん中の正方形ボタンの正体が“十字キー”であるほか、ジャイロセンサーが未実装と発覚、トラックパッドは動かないもののSteam上でマウスやキーボードを割り当てることで解決しています。

なお、動画終盤ではコントローラーの分解を行っていますが、Bringus氏は製品版の基板とは全く異なっている点を指摘しています。