
日本インディーの雄NIGOROによる『こちら未来開発宇宙支社』が公開されています。Flash Playerが動くブラウザさえあればどこででもプレイできる、よくいうところのフラッシュゲーです。
ジャンルは「パズル風リアルタイムシミュレーションゲーム」。宇宙人を撃退しながら工場や研究施設を運用しつつミッションごとの大目的を達成する形式。ルールについては情報元公式サイトと、ゲーム内チュートリアルでだいたい把握できます。
しかしそこはさすがのNIGOROというべきか、一回遊んではい終わりの味付けではありません。ライトなキャラデザインと裏腹に、なかばRTSめいた忙しい操作や戦略が求められます。おそらく初見プレイでは2面のクリアもままならないでしょう。最近リリースされた『SimCity』にちょっと疲れてきたようなプレイヤー、またはせわしなく左クリックするストラテジーが好きな方にオススメ。世界観の方も脳にこびりつくサウンドとともに、ミッション名「うるわしの大仏タワー!」「ミライダーH発進!」という風になかなかの未来っぷりです。また、オペレーター"オペ子"のリアクションも妙に作り込まれています。
攻略のキモは、RTSらしく「リソース管理」「資源配分」にあるでしょう。序盤のボトルネックになりがちな人員問題を早急に解決しつつ、早め早めの金策が目標です。情報局はUFO来襲検知よりも募集枠拡大の意義のほうが大きい点に注意。また、研究所は経済のブースト(建設施設のアップグレード)とミッション進行に必須ですが、無闇に建てると採算が悪化するので注意。ちなみに、この味付けについては開発者の1人Samieru氏によるとメッセージ性があるとのこと。さらに、プレイが進行するにつれてあらゆるゲームスピードが上昇するため、旧態依然とした施設を躊躇なく解体しアップグレードするのもコツ。これもメッセージでしょうか。
『薔薇と椿2』以来、約1年ぶりとなったNIGOROの新作フラッシュゲームにあたる本作ですが、じつは移植作です。かつて存在した株式会社ダレットにより『未来開発カンパニー』として配信されていたタイトルで、製作されていたのは4年ほど前。いわく、「自分たちでも完成度に満足しきった、めずらしい自信作である。 それが長い間日の目をみなかったのだから、そのくやしさたるやいかほどばかりか。」。油断したら死亡説が流れがちなご時世に、NIGOROが(おそらく権利の壁を乗り越えて)放った隠し球です。
(ソース: こちら未来開発宇宙支社, NIGORO, @Samieru_NIGORO,)