- "女性にとって男性中心の業界に身を置くことは、それだけで反抗的行為です。自分だけが女性というのは辛いもの。中間管理職ならなおさらです。男性上長の承認を勝ち取り、さらに男性の部下や後輩の信頼を得る必要があるのですから"
軍隊における女性兵士。ゲームメディアにおける女性編集者・ライター。女性FPSゲーマー。男性が多数派を占める業界・コミュニティーでは、それが正論かどうかは別として、女性に対する固定観念や偏見を払拭することは容易なことではありません。職場でたった一人の女性になってしまえば、いい意味でも悪い意味でも、少数派は否応なく特別な存在として浮いてしまいます。しかし、いったんそれを乗り越えて、居心地のいい地位や自分の居場所を確立してしまうと、ただそこにいられるだけで満足だと考えている自分に気が付くことってないでしょうか。そこで終わらないこと。そこをゴールにしてしまわないことを、同氏は強調しています。
- "男社会に女性が存在することは反抗的ではあっても、崩壊させてしまうわけではありません。逆に私たちの方が、退路を塞がれ飲み込まれてしまうリスクを負っているんです"
- "道は自分で切り開くもの。女性が不当に扱われた時、それを声高に叫ぶのは簡単でしょう。自分のことをボロカスに言われたら弱者の特権を振りかざせばいいのだから。認めてもらえるよう苦悩したことがある女性なら誰しも分かるはず。でも、上に立つ女性はそうでない女性のためにも打って出なくてはいけないんです"
- "それは悲しくって、腹が立って、それでいて茫然とするの。それが世界の日常だから。私たちの正当な憤慨はパーティーの手品みたいに翻弄され、やがて憤怒の炎は見えないものになっていく。私たちは声じゃない。人なんです。この世界は私たちの空虚で満ち溢れてる"
映画『G.I. Jane』のジョーダン・オニール大尉を思わせる彼女の気概は、多くの女性がいつの間にか心の内に抑圧した全ての感情を解放したように勇ましいものに思えます。彼女はこのセッションを次のように締めくくっています。
- "これだけは出来る限りはっきりと言いたい。もしゲーム業界に女性の居場所がないのだとしたら、こんな業界クソ食らえ。いられない場所にいるなんて願い下げ。いつもそう自分に言い聞かせなくちゃ"