Oculus Riftの登場と共にKickstarterやSteam Greenlightなどにはヴァーチャル・リアリティをテーマにした作品が多数登場していますが、新たに海外にて映画『ブレード・ランナー』のような世界観を体感するアドベンチャーゲーム『Technolust』が登場。現在Kickstarterにて3万ドルの獲得を目指すクラウドファンディングを実施中です。
近未来のサイバーパンク世界を舞台にしたVRアドベンチャーと称されている『Technolust』は、Oculus Riftに対応したカナダトロントのスタジオIRIS V.R.が手がけるVRタイトル。『ブレードランナー』や『ニューロマンサー』、『ロボコップ』といった1980年から1990年代のクラシックなサイバーパンクにインスパイアされており、トレイラーではまさにそんな作品たちに登場する近未来かつ退廃的なサイバーパンク都市が描かれています。
民間企業が政治家達を買収し、知的財産を奪い、人々の世界を売り払うようになった21世紀初頭の地球が舞台となる『Technolust』。プレイヤーは近未来の海賊である「ハッカー」となり、レジスタンスの1人として真の自由を追い求めることになります。
Kickstarterページでは現代の我々にも馴染みがある3つの技術革新の未来が興味深く描かれています。どんな製品も少しの素材で作れてしまう3Dプリント「Replicator」。神経インプラントにより自身の精神をソフトウェアでアップグレードし、真のヴァーチャル世界へ"Jack-in"できる「Virtual Reality」。またメディアや政治家など生物を意のままに操れてしまう企業らの技術が、『Technolust』における重要要素として紹介されています。
肝心のゲーム内容はストーリードリブン型の探索ゲームジャンルとなっており、先述した「Virtual Reality」の通り、VRゲームの中でさらにVRを体験するという奇妙な体験を味わうことができます。開発陣によれば全てのオブジェクトにインタラクティブなアクションが行えることが目標となっており、物語を紐解くためのヒントを見つけるだけでなく、ゲームや映像を持ち帰って家で見たり、イースターエッグを発見したりといった、様々なサイバーパンク世界を楽しむための仕掛けが用意されているようです。
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『Technolust』のリードデザインやサウンド、プログラミングなどを一手に担当するBlair Renaud氏は、業界で19年の経験を持つベテラン。『Grand Theft Auto』から『N+』といったタイトルの開発に参加しており、Rockstar Games Torontoに在籍中に関わった『Grand Theft Auto: London 1969』は1999年にB.A.F.T.A.のベストサウンドデザインアワードを受賞しています。
Unityエンジンにて開発されている『Technolust』は、現在Kickstarterページにてデモが公開中。対象プラットフォームはPC/Mac/Linuxとなっており、リリース時期は今年9月が予定されているようです。5年後となる2019年に『ブレードランナー』のような世界はおとずれそうになく、あのサイバーパンク世界をVR体験したいレプリカント達はSteam GreenlightとKickstarterをそれぞれチェックしてみましょう。