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各海外メディアによるレビューでは軒並みハイスコアを叩き出した本作。先日の開発者インタビューで語られたように、単なるゲームというよりは体験であるというベテランRPGメーカーのこだわりが世界から高く評価されています。キャラクターメイキングの詳細や戦闘シーンのプレイフィールはすでにハンズオン記事で伝えられているので、今回は個人アビリティと審問会パーク、クラフトと装備強化、そして本作の肝となる作戦会議にフォーカスしています。
1人は審問会のために、審問会は1人のために
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物語の進行とともにプレイヤーが成長させていくのは個別キャラクターと審問会の2つ。主人公を含めたプレイアブルキャラは戦闘やクエスト攻略で得られる経験値を基にレベルアップします。その際に得られるアビリティポイントを消費することで、戦士、ローグ、魔法使いそれぞれに用意された固有のスキルツリーを解除して成長する仕組み。各職業に4種類あるツリーによって、得意武器・魔法や戦闘スタイルが差別化されていきます。
力任せの脳筋プレイが大好きな筆者は人間の女性戦士を作成。得意武器はもちろん両手持ち武器です。身の丈を超えるような戦斧や大鎚をぶんまわして悪魔や悪い人間たちを叩き潰します。破壊力と範囲攻撃によるダメージソースとして以外に、前線で肉壁の役割も果たすために優先的に狙われるおとり効果のスキルも強化。ひとたび戦闘が始まればスキル、ウォークライの雄叫びでガードを高めるとともに率先して敵の的になります。
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アビリティはキー入力で行使するコマンドスキルと解除するだけで効果が得られるパッシブスキルの2種類に区別されます。上記のウォークライや大きな得物を豪快に叩きつける必殺技マイティブロウはスタミナ消費で発動するコマンドスキルで、何度でも行使できますがクールダウンの待ち時間を要します。パッシブスキルは戦闘を有利に進める特殊効果が付与されるほか、筋力や丈夫さといった能力値が底上げされます。キャラクターの着実な成長には両スキルのバランスが欠かせません。
次に、直接戦闘に影響しないものの主人公たちを影で支える縁の下の力持ちが審問会のパーク。部隊、秘密、人脈、審問会の4カテゴリーから成り、各分野での取得経験値をアップさせたりアイテムの最大所持数を増やしたりと、組織全体の利益に貢献します。審問会にも影響力という経験値が存在し、主にサブクエストをこなすことで様々な人物や団体の助力を得て数値が上昇していきます。一定数に達するごとにアビリティ同様のパークポイントが加算され、新たなパークが習得できる仕組みです。
3つの分野で審問会を陰から支えるヘイブンの精鋭たち
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特筆すべきもう1つの魅力はアイテムの収集と生産。審問会の本拠地、ヘイブンには鍛冶屋、物資調達、薬の調合を担う3人の精鋭が常駐しており、それぞれが得意分野で組織の強化に貢献してくれます。鍛冶屋では武器と防具のクラフトとアップグレードが可能。フィールド探索から持ち帰った鉱物資源をもとに装備品やアップグレード用の部品をスクラッチから作成できます。クラフトにはアイテムの設計図が必要。様々なクエストを攻略していく中でより強力で便利な装備を作れるようになっていきます。
クラフトは、メイン、サブ、攻撃、守備に分類されたスロットに必要数の鉱物を設定して実行。鉄やオニキスといった資源アイテムはスロットごとに与える効果が異なり、組み合わせによって異なる特性の装備品が製作可能です。たとえば、2つの守備スロット(1つめの素材必要数が4で、2つめが2)があるアイテムをクラフトする際、全てのスロットに合計6つのオニキスを使用すると、被攻撃時に6パーセントの確率で敵に眩暈を与える効果が付与されます。
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また、武器や防具には前述のアップグレードパーツを組み込んで強化することが可能。ハンマーの柄やルーンのような装飾品を付け替えることで能力値の底上げや特殊効果の追加ができます。アップグレードアイテムはワールドに散らばっているほか、設計図を入手すればオリジナルのパーツ作ることも。さらに、クラフトアイテムの名称は自由に変更できるので、愛着たっぷりのオリジナル装備を身にまとう楽しみがあります。
さらに、審問会の維持と発展には潤沢な資源が必要不可欠。そこで活躍するのが物資調達のスペシャリストです。素材収集のメカニズムはクラフト同様、実行には一定数のアイテムが必要で、「ヒンターランドの地質調査」や「審問会の武器」といった条件を達成することで審問会の勢力を増強できます。勢力は後述する作戦会議で行使可能な全ての行動に必要とされるので、素材収集ミッションの重要性は非常に大きいです。
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最後に、多種多様なポーションの生成とアップグレードは薬の調合を生業とする錬金術士におまかせ。本作で唯一の回復手段であるポーションは戦闘部隊の生命線です。デフォルトのポーション以外にも、体力を自動回復させるものや魔力を強化するものなど、レシピと材料を入手すれば様々な特殊ポーションが生成できるようになります。ポーションベルトに装備することで持ち運べて、1度習得したレシピは本拠地以外でも前線基地やキャンプ地点のポーションテーブルにていつでも補充できます。
錬金術アップグレード画面ではポーションの強化が可能。ポーションベルトの在庫を補充する際よりも稀少な材料を使って、回復量や回復時間といった効果を底上げできます。そのほか、属性に対する耐性をつけたり戦闘能力を高めたりできるトニックや、攻撃手段として使えるグレネードの強化も可能。1度に携帯できる数と種類は限られているので、キャラクターの役割分担に応じてポーションベルトを編成する必要があります。
審問会に舞い降りた救世主、アンドラステの使徒
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最大の魅力にしてメインパート、プレイヤーの目的を集約しているのが作戦会議の招集。ひょんなことから英雄に祭り上げられ、救世主アンドラステの使徒として審問会の新たなリーダーとなった主人公の目的は、組織の発展と世界の救済です。審問会を動かす時はまず作戦会議を招集して行動指針を決定します。前述した審問会のパークはここで習得可能。サブクエストの攻略や素材収集の達成で集めた勢力ポイントを消費することで、近隣諸国に部隊や密偵、使者を派遣してあらゆるミッションをこなしていきます。
作戦を実行するには現地へ派遣する幹部メンバーを決めなければいけません。派遣できる3人の幹部審問官にはそれぞれ専門分野があり、誰を選択するかによって任務の遂行方法が異なります。元テンプル騎士団員のカレンは実働部隊を率いる戦闘集団のプロフェッショナル。審問会兵士の訓練教官も務めます。スパイ活動のエキスパート、レリアナの専門は隠密行動。少数精鋭での偵察任務や情報収集を得意としています。そして、審問会大使を務めるジョゼフィーヌは外交手腕と人脈をもって問題解決にあたります。
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中にはメインクエストに関わる任務をはじめ、主人公が仲間を率いて自ら出撃する作戦も。それぞれの任務には完了までに必要な時間が設定されており、派遣されているメンバーは作戦が完了するまで他の行動に従事できません。その間フィールドを探索してキャンプ地の設営やサブクエストの攻略で更なる勢力拡大を図ってもよし、メインクエストを進めてもよし。同時進行で組織をコントロールする指揮官体験こそが本作の醍醐味です。また、自分の足で直接現地へ赴いて初めて実行可能になる任務も存在します。
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審問会を率いる醍醐味を3つのポイントにフォーカスしてお伝えしましたが、このほかにも膨大な量のコレクタブルアイテムや巨大なドラゴン、遺跡探索やマルチプレイでのCo-opプレイなど、数え切れないほどの体験がプレイヤーを待っています。筆者はまだ10時間程度しかプレイしていないので序盤しか体験できていませんが、この後100時間以上をかけて開発者が語った魅力を余すところなく確認する予定です。
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BioWareが誇るファンタジーRPGシリーズ最新作『ドラゴンエイジ:インクイジション』は、Electronic ArtsからPCダウンロード版がOriginにて発売中。コンソール版はPS4/Xbox One/PS3/Xbox 360を対象に、まもなく11月27日の国内リリースを迎えます。価格(税込)は、Originでのデジタルデラックス版が7,600円、通常版が6,600円、コンソールでのデジタルデラックス版が一律8,964円、通常版が7,884円です。