【特集】「Steamコントローラ」開封&使用レポ―Valveの提案する全く新しいコントローラをついに体験 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

ハードコアゲーマーのためのWebメディア

【特集】「Steamコントローラ」開封&使用レポ―Valveの提案する全く新しいコントローラをついに体験

発表から2年の歳月が過ぎ、ついに先行予約分が発送となった「Steamコントローラー」。米国在住の筆者は運よく手に入れることができましたので、一般発売よりも一足早く開封&使用レポートをお届けします。

ゲーム機 周辺機器
【特集】「Steamコントローラ」開封&使用レポ―Valveの提案する全く新しいコントローラをついに体験
  • 【特集】「Steamコントローラ」開封&使用レポ―Valveの提案する全く新しいコントローラをついに体験
  • 【特集】「Steamコントローラ」開封&使用レポ―Valveの提案する全く新しいコントローラをついに体験
  • 【特集】「Steamコントローラ」開封&使用レポ―Valveの提案する全く新しいコントローラをついに体験
  • 【特集】「Steamコントローラ」開封&使用レポ―Valveの提案する全く新しいコントローラをついに体験
  • 【特集】「Steamコントローラ」開封&使用レポ―Valveの提案する全く新しいコントローラをついに体験
  • 【特集】「Steamコントローラ」開封&使用レポ―Valveの提案する全く新しいコントローラをついに体験
  • 【特集】「Steamコントローラ」開封&使用レポ―Valveの提案する全く新しいコントローラをついに体験
  • 【特集】「Steamコントローラ」開封&使用レポ―Valveの提案する全く新しいコントローラをついに体験
発表から2年の歳月が過ぎ、ついに先行予約分が発送となった「Steamコントローラ」。米国在住の筆者は運よく手に入れることができましたので、北米の一般発売よりも一足早く開封&使用レポートをお届けします。


■開封の儀


Steamコントローラのパッケージ


パッケージ裏側


箱を開けるとコントローラ本体がお目見え


コントローラの下には、USB受信機と単三電池×2。箱の底面のケースにはUSBケーブルと受信機の延長用プラグ


受信機


箱から取り出したUSBケーブルと受信機の延長用プラグ



本体前面。特徴的なデュアルトラックパッドは、デフォルト設定だと写真左側がD-pad(十字キー)、右側が右アナログスティック(マウス&キーボードエミュレーション時はマウス操作用トラックパッド)。左のアナログスティックは、ゲーム操作の他にSteamクライアントの「Big Picture」モード時のカーソル操作に使用。中心のSteamロゴマークボタンは、コントローラの電源スイッチとなる他に、ゲーム中にホーム画面を呼び出せます。XYABボタンはXbox 360準拠。


本体上面。L/RボタンとL/Rデュアルステージトリガー


本体背面。背面の指がかかる部分にある2つの追加スイッチ。下部のスイッチはカバー取り出し用


カバーを取り外した状態。左右に単三電池が入ります。分かりづらいですが、リジェクトマーク辺りが追加スイッチのボタンになっており、カバー裏面の出っ張りで押し込むという設計に。


■PCに接続

PC又はSteamリンクのUSBポートに受信機をつなげてコントローラのSteamボタンを押すと接続されます。するとファームウェアアップデートが通知されるので、指示に従って更新。アップデートはSteamリンクからはできず、PCの母艦にUSBで有線接続する必要があります。


基本的に、Steamコントローラを使用する際は「Big Picture」にするよう通知されますが、通常のSteamクライアント上でも右トラックパッドとトリガーを使ってマウス操作が可能です。しかし、この操作はSteamクライアント上でしか適応されず、Windowsの他の機能にアクセスしようとしてもクリックできなくなっています。

「Big Picture」モードはSteamコントローラでの操作に最適化されており、PS4やXbox Oneのように操作できます。


Steamコントローラにはテンプレートの設定として、Xbox 360/Xbox Oneコントローラと同じようなゲームパッドとしての設定、ゲームパッド操作+右トラックパッドをマウスとして使用する設定、マウス&キーボード操作をSteamコントローラにエミュレーションさせる設定が用意されています(初期設定でもFPSなどのゲームに対応したボタン配置に設定されています)。


また、パッド操作やキーボード&マウス操作を自分の好きなようなボタン配置にカスタムすることも可能で、ゲームタイトルによってはコミュニティが作成したカスタム設定を利用することもできます。


これらの設定は1タイトルごとに保存されるので、わざわざゲームを立ち上げる度に設定の必要はありません。さらに、ゲームによってはSteamおすすめ設定が用意されており、適応することで何も設定せずとも最適化されたボタン配置でプレイすることもできます。


■実際にさわってみて


実際にSteamコントローラを使用してゲームをプレイしてみました。まずコントローラを握った感じとしては、グリップ感はなかなかよく、デュアルトラックパッドと左アナログスティックは親指が自然と来る位置にあります。しかしXYABボタンがやや遠く、特にXボタンは少しアクセスし辛いかもしれません。背面にある2つのスイッチにさまざまなボタンを配置できるので、指が届きにくいと感じるボタンをそこに配置するなど工夫の余地は十分あります。

トリガーは人差し指が自然に来る場所にありますが、L/Rボタンはコントローラの外径がやや大きいこともあり若干遠く感じられます。また、L/Rボタンと背面スイッチを押した感じが、「カチッカチッ」という硬いクリック感ではなく「ペコッペコッ」というような柔らかなクリック感であるため、ユーザーによっては気になるかもしれません。内蔵されている振動機能もPS4やXbox Oneコントローラと比べるとやや安っぽさがあります。ただ、デュアルトラックパッドにも振動機能が仕込まれており、指を滑らせた分だけ振動による物理的なフィードバックが得られるのには感心させられます。

本体の素材はXbox Oneコントローラに近く高級感があり、全体的にはしっかりした作りでホールド感も申し分ありません。ただ、米国人の基準で作られているためか、日本人の手にはやや大き過ぎになってしまった感じがするのは否めません。


■目玉のデュアルトラックパッド


さて、気になるデュアルトラックパッドの使い勝手について。基本的に左トラックパッドはD-Padとしての使用となり、右トラックパッドがFPSなどであればエイムや視点変更、RTSであればマウスのカーソル操作といった使用法となります。(設定によって全て変更は可能)まず、SteamコントローラをFPSで使用して感じるのが、マウス&キーボード操作とも、通常のゲームパッドのスティック操作とも全く違うということです。初めてプレイした際に筆者はかなり戸惑いました。

右トラックパッドでの操作は、どちらかというと3DSの『パルテナの鏡』のタッチペン操作に近く、ゲームパッドでは体験したことがない親指でのフリック動作が必要になってきます。フリックによってマウスのような高速旋回を行い、タイミングよく指をパッドに置いて細かなエイムに移るといった動作です。筆者は慣れるまで数時間格闘しましたが、一旦感覚をおぼえてしまえば精度が高く素早いエイムができるようになりました。

左トラックパッドはアナログスティックとしても機能しますが、デフォルトではD-padに設定されています。格闘ゲームをプレイする場合、パッド勢はD-padでコマンド入力するユーザーが多いとみられますが、Steamコントローラはトラックパッドとしても使う前提からかD-padとしてはイマイチな構造となっており、残念ながら格闘ゲームのコマンドを入れることすら困難を極めます。アナログスティックでの操作を余儀なくされるため、Steamコントローラで格闘ゲームもプレイしたいと考えているユーザーは気をつけたほうがよいでしょう。


■プレイして気づいた注意点

試したFPSタイトルは、ゲームパッドに対応していない『Call of Duty: World at War』、ゲームパッドには対応しているもののXbox 360/Xbox Oneコントローラがなぜか使用できない『Counter-Strike: Global Offensive』、ゲームパッドに完全対応している『Left 4 Dead 2』『Crysis 2』。

それぞれSteamコントローラで快適なプレイができましたが、ここで問題が発覚。『Crysis 2』をゲームパッド設定でプレイすると、右トラックパッドのレスポンスが非常に悪いことに気づきました。まともにエイムできないレベルだったので、ゲームパッド&マウス操作設定に変更してみると快適な操作になりました。試しに『バイオハザード リベレーションズ2』をプレイしてみたところ同じような結果に。『バイオリベ2』はゲームパッド操作かマウス&キーボード操作設定に自動で切り替わるシステムのため、ゲームパッド&マウスの操作を同時に行うと入力を受け付けてくれず、まともにプレイするにはマウス&キーボードのエミュレーション設定にするしかありませんでした。将来的にファームウェアで解決していくとは思いますが、現状のゲームパッド設定では右トラックパッドは右アナログスティックの代用とするにはかなり厳しいと言わざるを得ません。

一方、『Dota 2』といったRTSやシミュレーションゲームのプレイでは、マウスとしての右トラックパッドの操作性は快適です。その他にもアドベンチャーゲームなど、リビングのソファーにゆったりと座りながらプレイするにはこれ以上ないほど最適なコントローラであると感じました。


■まとめ


SteamコントローラはValveのリビング戦略である「Steam Machine」と同じタイミングで発表されたことからわかるように、マウスやキーボード操作が必要なゲームをリビングでプレイするためのツールという面が強いように感じられます。Steamリンクなどでリビングのソファーに座ってプレイする分にはいいものの、PCを目の前にしての使用では、どうしてもキーボードとマウスの使い勝手が勝るため活用法が限られそうです。

しかし、ゲームパッドでFPSをプレイしたいユーザーの場合、旧作などゲームパッドに対応していない多くのタイトルをSteamコントローラでプレイできるのは大きな利点となりそうです。個人的にですが、Steamコントローラはアーケードスティックやキーボード&マウス、家庭用機のゲームパッドに次ぐ「全く新しいゲーム用コントローラ」である、という感想を持ちました。この特徴的な操作感覚を味わいたいユーザーへの需要も予想されるのではないでしょうか。

Steamコントローラは、北米で11月10日に一般発売予定ですが、残念ながら日本でのリリースはまだ明らかにされていません。しかし、コントローラの設定画面やSteamリンクが日本語に対応していることから、国内での発売もないとは言えなさそうです。

次回はSteamリンクの開封&使用レポートをお届けしますのでお楽しみに。
《蟹江西部》

十脚目短尾下目 蟹江西部

Game*Spark編集部。ゾンビゲームと蟹が好物です。以前は鉄騎コントローラー2台が部屋を圧迫していましたが、今は自分のボディが部屋を圧迫しています。

+ 続きを読む
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

特集

ゲーム機 アクセスランキング

  1. 『モンハンワイルズ』携帯ゲーミングPC動作テスト動画が公開―中には60fpsを超えるデバイスも

    『モンハンワイルズ』携帯ゲーミングPC動作テスト動画が公開―中には60fpsを超えるデバイスも

  2. 最近のゲームの初回起動時に待ち受ける謎の長すぎ処理時間「シェーダーコンパイル」正体とは

    最近のゲームの初回起動時に待ち受ける謎の長すぎ処理時間「シェーダーコンパイル」正体とは

  3. 『モンスターハンターワイルズ』はSteam Deckで動くのか!?オープンベータテスト第2弾でモンスター討伐に挑む

    『モンスターハンターワイルズ』はSteam Deckで動くのか!?オープンベータテスト第2弾でモンスター討伐に挑む

  4. 【Steam Deckお悩み解決】日本語入力のやり方は?スクリーンショットの取り出し方は?

  5. 予約開始即完売のレトロ携帯ゲーム互換機「Analogue Pocket」の更なる製造と転売対策が発表【UPDATE】

  6. ASUS携帯ゲーミングPC新モデル「ROG Ally X」正式発表―海外で7月22日発売へ

  7. ゲーム周辺機器メーカー8BitDoが海外版ファミコン風マウスを発売!

  8. 新たなMeta Questデバイス用OS「Meta Horizon OS」発表―搭載製品の開発も着々進行中

  9. 新たなレトロゲーム互換機「FCツイン+MD」発表!FC/SFC/MDに対応し、8月28日発売

  10. 立体感のある大迫力サウンドをスイッチに追加せよ! 簡単取り付けでテーブルモードの利便性も向上するパイオニア「ポータブルゲーミングスピーカー」の魅力に迫る

アクセスランキングをもっと見る

page top