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続いてはハードウェアのセットアップに入ります。本製品にはインストーラーディスクやセットアップガイドのようなものは添付されていないため、すべてWEB上から行います。そのため、セットアップはネットワークのある環境で行いましょう。
まずは下記WEBサイトからOculus Setupをダウンロードします。
http:/www.oculus.com/setup/
Oculus Riftのセッテイングは本当に親切設計で、基本的には画面の表示に従って進行していけば特別困るようなことはありません。
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Oculus Setupをダウンロードし、画面に沿って進んで行く
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セットアップガイドは英語だが、グラフィカルな説明となっているので悩むポイントは少ない
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ログインについては、予約購入時に入力した情報で問題ない
ソフトウェアの設定のあとはハードウェアの接続テストを行いますが、基本的には画像と映像で案内があるためスムーズかと思います。念のため注意すべきポイントとしては、以下の3つでしょうか。
- 1. ログイン情報は予約購入時の情報(メールアドレスとパスワード)でOK
2. 4桁のPINコードを用意しておく
3. 国内版は、有線接続でXbox Oneコントローラーの接続テストを行う
というわけで、あっという間にセットアップが終わりました。あまりパソコンに詳しくない方(が、Oculus Riftを初期予約されているのかは分かりませんが)でも全く問題はないものと思います。この部分は本当にユーザーフレンドリーな設計だと感じます。
■製品にバンドルされているローンチタイトルをプレイ!
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さあ、いよいよOculus Rift本体を装着する時がやって参りました。緑色の十字を見ながらレンズの位置を調整した後、シーンはVRの特性を生かしたデモムービーの再生へと移り変わります。再生されるデモムービーは4種類。
- ローポリゴン風のキツネや牛などの動物が生息する森の風景
- 目の前には笑顔の宇宙人、空を見上げると宇宙船、という地球外惑星の風景
- 摩天楼からの眺め、ビルの高層階から町並みを見下ろす映像
- 博物館でティラノサウルスに襲われている映像
牧歌的な風景や、やたらと人懐っこい宇宙人はさておき、摩天楼からの眺めは高所恐怖症の方にとってはホラー以外の何者でもありませんし、ティラノサウルスのシーンもかなりの迫力。その後はOculus Home画面に移動し、ここから先はStoreを覗いてみたり設定を変更したりといった基本的なデバイスの操作が可能となります。
なお、ゲームソフトのダウンロードについては、Rift本体を装着しながら画面内でも可能ですし、PCからダウンロードを行う事も可能です。
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Oculus Softwareの画面。注目ゲームが表示されている他、アカウント情報の変更やコードの入力、設定を変更出来る
ちなみにVR画面内の操作の場合は、目線を画面内のダウンロードアイコン側に向け、焦点が合ったところでXbox OneのコントローラーでAボタンを押す、という動作になります。
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デフォルトの状態から既に購入完了リストに入っていた『Lucky’s Tale』をダウンロード&プレイ
『Lucky’s Tale』はOculus Riftのローンチタイトルで、3Dのフィールドをジャンプして進んで行くアクションゲーム。ちなみにこのステージは水に落ちると死んでしまうのですが、任意の視点変更と3Dマップ上の操作の兼ね合いが慣れるまではとても難しく、VRの視覚移動に慣れるには持ってこいかも知れません。残念ながら短時間のプレイでは、全く先に進めませんでした。
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CCP Gamesよりリリースされた3Dシューティングゲーム『EVE:Valkyrie』
続いては同じくローンチタイトルかつ注目度の非常に高い『EVE:Valkyrie』です。こちらは製品にRedeem Codeが付属されておりますので、Oculus Software上からオーサライズを行います。VR画面上のStoreから直接ダウンロードを行おうとすると決済画面に進んでしまうので、ご注意下さい。
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まだ戦う前の出航シーンから既に格好いい『EVE:Valkyrie』
私自身は以前にもCEDEC 2015で実際にプレイをした事があったのですが、陳腐な言い方をさせて頂くのなら「本物の宇宙船に乗っている」という感覚を覚えるゲームかと思います。こればかりは一度体験をしてみない事には理解が難しいかとは思いますが、グラフィックの作り込みもさる事ながら「辺りを見渡せる」というのはそれだけで臨場感が段違いになります。また、あまり語られる事は多くありませんがOculus Rift本体のヘッドホンからの出音もなかなか良く出来ていて、爆発音などはかなりリアルでした。
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いかがでしたでしょうか。Oculus Rift製品版は開発版と異なりインストールやセットアップが非常に分かり易くなっており、一般ユーザーの方でも簡単に使用を開始出来るような作りとなっています。9万円を越える価格帯のため現時点では必ずしも敷居が低いとは言えず、国内での普及率も高くありませんが、今後ソフトウェアが充実して行くにつれ徐々に「Oculus Riftで遊ぶ」という文化が浸透してくる事と思います。実際に、2016年末までには100以上の対応タイトルがリリース予定との事ですので、本製品は今年度間違いなく注目すべき製品のひとつと言えるでしょう。今後の動向も追って記事とさせて頂く予定ですので、どうぞお楽しみに。