■『WoT Blitz』と『Warhammer 40,000 (ウォーハンマー40,000)』のコラボ内容を聞く
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Ryabovol氏: 今年を含め3年間ハロウィンのイベントをやっていたのですが、1回目はフランケンシュタインで、2回目はドラキュラvsヘルシングでドラキュラの戦車を出しました。そして今年の3回目は、GAMES WORKSHOPとコラボし『Warhammer 40k』の戦車イベントを行います。前の年と違ってSFがテーマになりますが、色々な戦車を増やしたいというのが理由です。
――ご紹介ありがとうございます。ところで、GAMES WORKSHOPは国内で『Warhammer』シリーズのミニチュアなどを販売していますが、改めて同社について教えてください。
Long氏: GAMES WORKSHOPは40年前に設立した会社で、ミニチュアやモデルキットなどを発売しています。日本ではまだまだですが海外で人気があり、毎年1億個ものミニチュアを販売しています。『Warhammer 40k』はSFで、『Warhammer』のブランドはファンタジーに注力しています。コラボのきっかけは数年前からWargamingと話していて「タイトルに“War”がついているじゃないですか。コラボしませんか?」という話からコラボをしました。
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――それでは、『Warhammer 40k』とのコラボイベントはどのような形になるのでしょうか?
Ryabovol氏: 10月中から『Warhammer 40k』の戦車が投入されます。1ヶ月の間にミッションをクリアすることで獲得が可能となり、戦車を手に入れたら恒久的に使用できます。
――最後ということなので『WoT Blitz』と『Warhammer 40k』コラボの注目点について教えてください。
Long氏: 特に注目するポイントは、『Warhammer』は戦争や戦闘だけでなく、歴史やストーリーが深いところです。舞台設定は未来ですが、武器や戦車のデザインは古風なのでいろいろおもしろい部分が沢山あります。
Ryabovol氏: このコラボにはストーリーがあります。詳細は言えませんが、楽しみにしていてください。
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――ありがとうございました。
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『Warhammer』シリーズは、原作となるミニチュアゲームだけでなく、ビデオゲームとしてもCreative Assembly開発のRTS最新作『Total War: WARHAMMER II』や、Relic開発の『Warhammer 40,000: Space Marine』など様々なタイトルが開発されていました。1980年代にイギリスで誕生した『Warhammer』は30年以上の歴史を持ち、現時点でファンタジーを中心とした『Age of Sigmar』と、SFが中心となる『40,000』の2シリーズが存在します。また基本的な世界観を知れる本家『40,000』の国内公式サイトも存在しており、長い歴史や陣営、ミニチュアゲームとしてのゲームプレイ方法も紹介されています。
小さいながらも非常に精巧なディテールで構成されているミニチュアは、多くのスケールモデルのように自分で塗装する必要があります。GAMES WORKSHOPが販売しているミニフィギュア向け塗料のシタデルカラーは、水性塗料(水道水で薄められる)で、ラッカー系塗料など有機溶剤を使用しないため比較的ハードルが低く、筆塗りを想定した瓶形状であり、塗装しやすく乾燥も早いことが特徴です。
これからウォーハンマー40,000を始めてみたいと思うなら、特設日本語版ウェブページを見てみよう!暗黒の千年紀に始まり、年表や各勢力について物語と背景を知ることができるよ。https://t.co/vHefLQx9Zk pic.twitter.com/KRSZrCXnbd
— ゲームズワークショップ (@GWJPN_PR) 2017年9月26日
■WargamingにおけるAR/VRへの取り組みについてを聞く
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Chernova氏: 今年はVR Techとコラボを発表しました。これからVRを紹介させて頂きます。『CinemaVR』は、『PolygonVR』と比べて難しくない技術です。だれでも気軽に2人から4人プレイ可能で、グラフィックは『PolygonVR』まで高くはないものの、セットアップにおいて専門家が必要なく、ロシアのショッピングセンターや映画館に設置されています。プレイするには、アーケードやショッピングセンターでやるしかないのですが、外でプレイする『CinemaVR』はWargamingの新しいマーケットとなります。
『PolygonVR』は、『CinemaVR』と違って大きなスペースが必要になるため、遊園地や大きなアーケードに設置しています。グラフィックもよりリッチで、ボディスーツを全身に着るので没入感が高い体験ができますし、『PolygonVR』の技術を使っていたら世界の人達と一緒にプレイすることも可能で、e-Sports向けにも使うこともできます。また技術もトップクラスでグラフィックも高度な技術が使われています。
――ちなみに、AR技術への取り組みについてはどうでしょうか?
Spaight氏: Wargamingは、ミッションとしてコミュニティへ還元をしたいと思っており、博物館と協力関係を築き、歴史を伝えようとしています。ボービントン戦車博物館と協力し、同博物館はティーガーシリーズをほぼ揃えていますが、ただひとつシュトゥルムティーガーが抜けていました。
しかしながら、ARでシュトゥルムティーガーを再現して揃えることができました。そのことから、誰でも喜ばせる体験を作ろうとしています。特に若い人たちに向けてARを使って歴史など教えることができたらいいですね。若い人はテクノロジーが好きなので、もうちょっと楽しく学べれば、と思っています。
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またイギリスの博物館(National Museum of the Royal Navy)向けにHMS Carolineを、ARを用いて元の姿を復活させました。様々な要因から変更が加えられてしまった艦艇の原型を見せたかったからです。
――最後に、VRとARについて将来の展望を教えてください
Spaight氏: VR/AR向けの技術的展開が次々あると思います。Wargamingの人たちは大体ゲーマーなのでゲームにおいてどのように使うのか、いつも新しい技術を使ってゲームに入れることを考えているためとてもワクワクしています。
Chernova氏: VR/ARの技術展開が続き、フィードバックがある限りより良い体験が作れると思っています。
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――ありがとうございました。
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東京ゲームショウ2017では、ウォーゲーミングジャパンブースにて既存のタイトルと共にVR TechのVRスペースが大きく出展されていました。『PolygonVR』は前述のインタビューの通り、体中に沢山のポイントを付ける映画のモーションキャプチャーのような格好で遊ぶゲームであるため、高い没入感が得られます。
またAR技術に関しては、2016年にHMS CarolineのARアプリがリリース。2017年7月には、HoloLensを用いて3Dモデルを表示させ、戦車内部や砲弾の構造などが見れる取り組みが行われていました。新たなジャンルに取り組むWargamingに今後も注目です。