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先日5周年を迎えた宇宙ニンジャACT『Warframe』。これまでももちろん人気でしたが、昨年の大型アップデート「エイドロンの草原」にてオープンワールドエリアが実装され、プレイ人口が更に増加。5周年にあわせて公開された統計では、全ハードの合計オンラインユーザー登録者数が3,800万人を突破したことも明らかにされました。
その『Warframe』に、新たなPrimeフレーム「Zephyr Prime」が登場。さらに、実装直前にはZephyrのアビリティにも調整が入り、現環境において、より使いやすいフレームへと生まれ変わりました。本稿では、その「Zephyr Prime」の使用感、同時に実装された2種のPrime武器やアクセサリー類をご紹介します。
◆そも、Primeってなんなの?
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フレームや武器の紹介に入る前に、『Warframe』における“Prime”とはどういうものなのかを簡単に説明しておきます。
通常、テンノが使用するフレームやテンノ製武器は、その昔、とんでもない技術力を持って太陽系に君臨していた“オロキン”という種族が使っていたものを、現在の技術で模倣したものです。一方、Primeというのは、オロキンが使用していたオリジナルを蘇らせたようなものであり、ノーマルよりも高性能であることが多く、特殊な性質を持っていることもあります。また、ノーマルとは見た目にも差異があり、Primeの場合、オロキンを象徴する金・黒・白のカラーと華美な装飾が特徴となっています。なお、各種スキンや増強・専用・RivenといったMod類はノーマルと共通のものを使用できます。フレーム及び武器について、Primeの特徴をざっくり並べてみます。
■Primeフレームの特徴
- ヘルスやシールド、移動速度などがノーマルより強化されている
- カスタマイズにおいて重要な「極性」がノーマルより多く付加されている
- Voidに点在する「デスオーブ」に接近すると、エネルギー回復の効果を得られる(付近の味方含む)
- 見た目がオロキン仕様、一部アビリティのエフェクトが変わる
■Prime武器の特徴
- ダメージ配分やクリティカル確率、状態異常率などがノーマルと異なる
- カスタマイズにおいて重要な「極性」がノーマルより多く付加されている
- ノーマル版とは異なる特性を持つことがある
- 見た目がオロキン仕様、一部エフェクトが変わる
以上のような特徴のほか、Primeは入手方法も特殊で、作成には「亀裂ミッション」をクリアしレリック(宝箱的なもの)を開け、必要なパーツを集める必要があります。レリックは1個につき6種の報酬が設定され、開封時にどれか1つを得られます。6種の報酬にはレア度が設定されており、高レアのパーツを狙うとなると中々大変。パーツを集めきってからも、フレームや武器の作成にはリアル時間を要するので、一朝一夕で手に入れるのは難しくなっています。
課金ではPrimeフレーム実装直後に販売される「Prime Access」を購入することで手に入れられます。「Prime Access」にはフレームや武器、アクセサリー類、ブースターやプラチナ(有料ゲーム内通貨)が含まれ、アクセサリー類はここでしか手に入らない限定ものになっています。なお、PCとPS4/Xbox Oneでは販売形態が異なるので、各ストアでの確認をオススメします。
◆Zephyr Primeはどう強化された?
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今回追加されたZephyr Primeは、ノーマルのZephyrに比べてまずステータス面で以下のようにまんべんなく強化が入っています。
- エネルギー値:100→150
- 装甲値:15→75
- ダッシュ速度:1.15→1.20
- 極性:Madurai*2、Naramon*1、Vazarin×1の計4つ
元よりヘルス値とシールド値が150と(特殊なフレームを除いて)高めだったため、今回エネルギー値が150になったことにより、数あるフレームの中でもステータス面ではかなり高水準に。アビリティを多用するフレームなのでこの強化はありがたい。装甲値も5倍の75に強化され硬くなりました。もっとも、装甲値75は高Lv帯ではあってないようなものなので、過信は禁物。ダッシュ速度は1.20に強化。全フレーム2位の数値であり、3番アビリティ「Turbulence」の増強Modがあれば更に速くできます。なお、Zephyr固有の「落下が緩やかになり、滞空時間が伸びる」というパッシブアビリティについては変更なしです。
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デザイン面ではPrimeらしく黒金中心に。モチーフはカラスでしょうか。くびれから下半身にかけて、流れるような体のラインが美しいフレームです。攻撃にも使えそうな腕部の風切り羽は、空中だとニュッと伸びます。また、頭部の装飾も地味に可動します。ちなみに、女性型のフレームです。擬人化したら、サバサバ系お姉さんかなと個人的に思っています。
◆Zephyrのアビリティについて
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『Warframe』に登場する各フレームには、それぞれのコンセプトやモチーフに合った4つのアビリティが設定されています。これはZephyrも例外ではなく、空や風に関するアビリティが与えられています。ここでは、その一つ一つを簡単にですがご紹介。なお、ノーマルとPrimeでアビリティの性能に違いはありません。
■Tail Wind
地上でチャージしてから放つと、ホバリング。ノンチャージおよび移動中は照準方向に突進。空中で真下を向いて発動すると急降下して地面に激突しながら衝撃波を出し攻撃(Dive Bomb)、という移動兼攻撃アビリティ。ホバリングは、チャージ時間(最大約3秒)に比例して高度と滞空時間(最大10秒)が伸びます。デフォルトでも結構な距離と速度で飛ぶので、緊急時の離脱にも便利。空中にいる間はTail Windの消費エネルギーが半分になり、ホバリングからTail Windを再度発動すると一度だけ消費エネルギーが0になるという特性もあります。
各種Modにて性能を強化できますが、移動距離に影響するのは「効果範囲」ではなく「効果時間」なので注意。範囲Modは突進時・Dive Bombの攻撃範囲に影響。威力Modでダメージを上げられる他、Dive Bombに関しては発動時の高度によっても威力が変動します。
高速で移動でき、空中では消費エネルギー半減の恩恵も得られるので、連続発動も容易。効果時間を伸ばしてエイドロンの草原を飛び回ると、アークウイングとはまた違った気持ちよさを感じられます。反面、屋内では制御が難しくなる場面も。特に、発動に時間がかかる上に空中で静止してしまうホバリングは使い所が難しく、ただ出しているだけだとすぐ蜂の巣にされます。3番Turbulenceの併用はほぼ必須です。
■Airburst
旧2番アビリティだったDive Bombと入れ替わる形で与えられた新アビリティ。照準方向に超高密度の空気砲を飛ばします。空気砲は何かに当たると爆発し、周囲の敵をラグドール化させ吹き飛ばします。Tail Windと同じく空中で発動すると消費エネルギーが半分に。また、4番アビリティTornadoに打ち込むと、竜巻の範囲を広げることができます。
発生が速く、リロードが中断されないので、隙潰しには便利。ダメージはそこまでではないので、足止めアビリティとして使うのが良いかもしれません。ただし、敵を吹き飛ばすという性質上、協力プレイでの乱発は周囲の迷惑になる場合もあるので注意。
■Turbulence
Zephyr防御の要。自身の周囲に風のシールドを展開し、敵の銃弾をそらします。装甲値が低めなZephyrですが、これを切らさないように戦えば生存率はグッと上がります。基本的に射撃武器相手であれば効果を発揮し、範囲内の味方にも効果が及ぶのもポイントです。
VoltのElectric ShieldやFrostのSnow Globeの様に、弾を受け止めるわけではありません。あくまで“そらす”なので、そらした弾が味方やセンチネルに当たることも。また、近接攻撃はもちろん、ロケット弾などは、弾自体はそらせても爆発は防御できません。増強Mod「Jet Stream」を挿すと、弾速&移動速度アップの効果を追加で得られます。特にショットガン使いのテンノにとってはかなり便利なので、余裕があればぜひ。
■Tornado
敵を吸引しダメージを与える竜巻を4本(最大ランク時)召喚するアビリティ。竜巻は照準地点または敵の足元に発生し、ゆっくりと敵を追尾していきます。竜巻に巻き込まれた敵はラグドール化し、継続的にダメージを受けます。前述の通り、Airburstを打ち込むと竜巻の範囲を拡げることができます。
竜巻はそれ単体でも範囲攻撃&足止めに使えますが、受けたダメージを吸収し範囲内の敵にばらまく性質も持っているので、うまく使えばさらに効率よく敵を殲滅できます。また、属性攻撃を当てることで竜巻の属性を変化させることも可能です(ただし、敵味方の攻撃問わず変化するので、コントロールはそこそこ難しい)。
デフォルトでも時間・範囲ともに優秀で、前述の性質から攻撃的な使い方もできるアビリティですが…敵を巻き上げる効果に加えて、貫通距離のない武器の射線を遮ってしまうので、考えなしに発動すると協力プレイ時に顰蹙を買ってしまうことも。発動前に一声かけると良いかもしれません。
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調整前からテクニカルなフレームでしたが、調整後もそれは変わらず。何も考えずにアビリティを使っていると、味方の迷惑になることが多々あるので、各アビリティへの理解を必要とします。初めて使う際は、ソロorシミュラクラムで試してみましょう。
オープンワールドであるエイドロンの草原との相性は抜群。積極的に1番を使いながら戦えば、Titaniaやアークウイングとはまた違ったスタイリッシュバトルを繰り広げることができるはずです。時間マシマシ1番で飛び回るのも、めっちゃ気持ちいいのでぜひ。
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