台湾高評価ホラー『還願』一時販売中止―「くまのプーさん」に関連した政治的主張の混入とQAチェックのため | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

ハードコアゲーマーのためのWebメディア

台湾高評価ホラー『還願』一時販売中止―「くまのプーさん」に関連した政治的主張の混入とQAチェックのため

『返校 Detention』で知られるRed Candle Gamesは、2019年2月20日に発売された新作ホラーゲーム『還願(Devotion)』の販売を一時中止とすることを発表しました。

ニュース ゲーム業界
台湾高評価ホラー『還願』一時販売中止―「くまのプーさん」に関連した政治的主張の混入とQAチェックのため
  • 台湾高評価ホラー『還願』一時販売中止―「くまのプーさん」に関連した政治的主張の混入とQAチェックのため
  • 台湾高評価ホラー『還願』一時販売中止―「くまのプーさん」に関連した政治的主張の混入とQAチェックのため
『返校 Detention』で知られるRed Candle Gamesは、2019年2月20日に発売された新作ホラーゲーム『還願(Devotion)』の販売を一時中止とすることを発表しました。

同作は、1980年代台湾の古いマンションを舞台にした心霊ホラータイトル。高い没入感と恐怖・そして驚きを持つ同作は多くのユーザーに受け入れられ、業界アナリストDaniel Ahmad氏の報告によればSteamでは4,000件以上のレビューを瞬く間に獲得、評価も95%ものポジティブな評価が寄せられ「非常に好評」となっていました。

しかしながらある問題の発覚を境に多くの批判を浴びてしまう事態に発展してしまいます。その内容とはゲーム内コンテンツに散りばめられた「中国への政治的批判」。特に批判の対象とされたのがゲーム内に登場する符呪に記載された内容が、中国において習近平国家主席が以前「くまのプーさん」に例えられたことを厳しく規制したことを揶揄したものであったとのことです。

問題が発覚した直後にRed Candle Gamesは内容を差し替えましたが、同作を問題視する動きは収まらず、結果としてSteamの評価はまたたく間に12,000件以上の45%、「賛否両論」に。中国においての同作販売を含む『還願』に関する情報はシャットアウトされ、パブリッシャーからの契約も解除、違約金を支払う事態へと発展してしまいました。

Red Candle Gamesはこの事態の発生について、「開発初期にチームの1名が入れたものに気付かなかったため」と説明、同社の立場を表すものではないとしながらも、多くの人々を傷つけた全責任は自身にあるとして謝罪を行っています。そして、改めて今回ゲームの予期せぬクラッシュの修正などのQAチェックを再度実施すると共に、批判への対応や同様の問題がないかをチェックするために今回の一時販売中止を発表するに至りました。

日本のユーザーからしてみれば驚きの理由で販売中止となってしまった『還願』ですが、果たして、無事に販売再開は成るのでしょうか。なお、Game*Sparkでは同作の紹介記事も掲載しています。
《Arkblade》

関連業界のあちこちにいたりいなかったりしてる人 Arkblade

小さいころからPCゲームを遊び続けて(コンソールもやってるよ!)、あとは運と人の巡りで気がついたら、業界のあちこちにいたりいなかったりという感じの人に。この紹介が書かれた時点では、Game*Sparkに一応の軸足を置きつつも、肩書だけはあちこちで少しづつ増えていったりいかなかったり…。それはそれとしてG*Sが日本一宇宙SFゲームに強いメディアになったりしないかな。

+ 続きを読む
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

特集

ニュース アクセスランキング

  1. 【PC版無料配布開始】魔法が自作できる見下ろしアクションADV『ミストラリアの魔術師』Epic Gamesストアにて

    【PC版無料配布開始】魔法が自作できる見下ろしアクションADV『ミストラリアの魔術師』Epic Gamesストアにて

  2. 『モンハンワイルズ』のキャラメイクは「顔テクスチャ」が決め手!あえてデフォルト顔を使って、“美人”のコツを紹介

    『モンハンワイルズ』のキャラメイクは「顔テクスチャ」が決め手!あえてデフォルト顔を使って、“美人”のコツを紹介

  3. 「やだ…私のゲームまるまるコピーされて売られてる…!?」海外ゲーム制作者、掲示板で告発

    「やだ…私のゲームまるまるコピーされて売られてる…!?」海外ゲーム制作者、掲示板で告発

  4. 「PS Plus」3月度フリープレイ作品発表!昨年10月発売の『ドラゴンエイジ: ヴェイルの守護者』、挑戦的ロボゲー『リレイヤー』など3タイトル

  5. 元『ブルアカ』スタッフ設立ゲーム開発会社、ネクソンの未公開プロジェクト流出の疑いで韓国警察が捜査開始

  6. 日本舞台のドリフトレースゲーム『Japanese Drift Master』がMAZDAとのライセンス契約を発表!

  7. 『ダークアンドダーカーモバイル』タイトル変更の見通し―KRAFTONとIRONMACEの契約終了で

  8. 『龍が如く8』や『真・女神転生V Vengeance』など人気タイトルが最大80%オフ!「セガ3月ひなまつりセール」開催中

  9. 発売約1ヶ月前なのに…すでに入手した人物現る『アサクリ シャドウズ』プレイ映像流出にユービーアイ「パッチ適用前なので拡散避けて」

  10. Retro-Bitがファン翻訳“盗用”を認める―レトロゲーム復刻版4タイトルで発覚、今後のリリースは一時保留

アクセスランキングをもっと見る

page top