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2020年3月12日に発売予定のPS4『仁王2』。本作の“最終”体験版が2月28日~3月1日の3日間限定で配信されています。本体験版では、これまで公開されていなかったステージやボスに挑むことができ、キャラクタークリエイトで保存していたデータなど、一部のシステムデータを製品版に引き継ぐこともできます。製品版に備えてプレイしておくべき本体験版を、少し早めに遊ぶ機会を得たので、本稿にてそのプレイレポートをお伝えしていきます。
苦難に満ちた「天王山」
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まずはキャラクタークリエイトを済ませ、チュートリアルで武器・守護霊を選択していきます。こちらの流れに関しては、前回の体験版と変わりないのでこちらの記事も併せて御覧ください。前回までが男性だったので、今回は女性を選択。キャラクタークリエイトは製品版同等のものが用意されており、データは製品版に引き継ぐこともできます。今のうちに細かく作っておくと良いでしょう。初期武器は2つまで選ぶことができ、今回は「大太刀」「手斧」を選択しました。
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守護霊は「真神(猛タイプ)」「天御鳥(迅タイプ)」「影鰐(幻タイプ)」の3つから選ぶことができ、今回は「真神」を選びました。守護霊はそれぞれステータスボーナスが異なるほか、本作からの追加要素である「妖怪化」を発動した際の見た目や特性が変わります。また、妖力ゲージを消費し一時的に妖怪化して特殊な技を放つ「特技」も、猛・迅・幻で特性が変わります。例えば今回選択した猛タイプの特技では、タイミングよく使うと敵の大技を潰すことができ、成功すればより大きな気力ダメージを与えることができます。なお、守護霊はプレイ中に「社」で憑けかえることができます。
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武器と守護霊を選んだら、全体マップへ移行。こちらでミッションに挑んで行きますが、まずは「拠点」の「庵」を覗いてみます。「庵」では、キャラクターの見た目の変更や、アイテム整理、装備セットの登録、妖怪図鑑や人物名鑑の閲覧、届け物の受け取りが可能。その他にも、庵を模様替えすることができ、お気に入りの守護霊を配置したり、掛け軸を掛けかえたりと、自分好みの憩いの場を作ることができます。“落命”しまくると、精神的に疲れてしまうことが多々ある本作。「庵」で癒やしを得るのもいいでしょう。
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一通り準備を済ませたら、本体験版で初公開となるメインミッション「落日の天王山」を進めていきます。序盤はチュートリアルを兼ねたような敵の数・配置ですが、進んでいくと少し強くなった餓鬼が出てきます。ここは、前述の「特技」のチュートリアルを兼ねているので、慣れておくと後が楽です。
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餓鬼を超えたあたりからが本番。状態異常やつかみ攻撃を絡めた多彩な攻撃を繰り出す「濡れ女」や、機動力とパワーを併せ持った「猿鬼」といった強敵が立て続けに出現。筆者はここで最初の“落命”を体験しました。
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どちらも「特技」で大技を潰してやれば意外にもあっさりと倒せてしまうのですが、言うは易く行うは難し……。大技の前兆(赤いオーラ)を見てから確実に当てていかなければ、隙を晒すだけです。まずは確実にキメるため、敵をよく見ることが大事であると、再認識させられます。難所の突破、その第一歩は「観察」からです。
難所はまだまだ続く……。
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やっとの思いで猿鬼を倒し、先に進むと、「常闇」のエリアに入ります。付近一帯が闇に包まれた「常闇」エリアでは、妖怪への気力上限ダメージの増加や取得妖力量にボーナスがつくなどのメリットがあります。しかし、エリア内の妖怪は強化され、こちらの気力回復速度が低下するという大きなデメリットがあります。
攻撃・ガード・回避等様々な動作に気力(=スタミナ)を消費する本作では、気力が0になるような攻撃を受けると大きく体勢を崩され、少しですが無防備になってしまいます。「常闇」ではより慎重な立ち回りが求められるのです。ただし、この「常闇」は、とあることをすれば祓うこともできます。祓うことができれば、「常闇」内の敵も一緒に倒れてくれるので、無理に戦わず祓うことを最優先に動くのも一つの手です。
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「常闇」を祓って探索していると、なんだかレアそうな大太刀「紅蜘蛛」を発見。これは「妖怪武器」というもので、敵を攻撃するたびに武器に設定された「妖念ゲージ」が溜まっていき、最大に達すると一定時間強化を受けられるという特殊な武器です。これが非常に強力で、以降は「紅蜘蛛」をメインに攻略を進めていきました。
ボス戦に挑むが、落命の山……。
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しばらく進み、ボロボロになった砦エリアへ。見るからに強そうな妖怪たちを(落命を繰り返し)なんとか倒しながら抜けると、ついにボス戦です。本ミッションのボスは「両面宿儺」。赤と青の鬼神像が前後に背中合わせでくっついたような見た目で、赤と青どちらがこちらを向いているかで、攻撃方法が変わります。さらに、「両面宿儺」に限らず、ボスは前述の「常闇」を発生させてくるため、攻め時・守り時の見極めが肝心となってきます。
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細かい動きや攻略法は、ネタバレになってしまうので伏せますが、とにかくこいつが強かった……(おかげさまで、落命にはすっかり慣れました。製品版でも心が折れずに戦えそうです)。道中で落命しまくりレベリングが足りていなかった可能性はありますが、約3時間、30~40回ほど落命を繰り返した末、ようやく倒すことができたくらいです。しかし、倒したときの達成感は最高で、思わず「これが死にゲーだよ!」と叫びたくなるほどでした。特技と気力管理は大事。
実は、以前行われた「β体験版」をプレイした際、主に敵から受ける気力ダメージや「常闇」の気力回復速度に多少の理不尽さを感じ、投げてしまっていた筆者。ですが、「最終体験版」では、「β体験版」終了後に挙げられた調整点がしっかりと反映されていたのか、最初から最後まで楽しむことができました。筆者と同じように「β体験版」で少し不満を感じたプレイヤーも、改めて触ってみると、また違った感想が出てくるかもしれません。
『仁王2』最終体験版は、PlayStation Storeにて、2020年2月28日(金)~ 3月1日(日)の3日間限定で配信中。
なお、最終体験版の最初のミッションをクリアすると、製品版にて特別なアイテム「鎌鼬兜」を入手できるダウンロードコンテンツ「討魔の証」が贈呈されます。また、前作『仁王』のセーブデータを持っている状態で最終体験版を開始すると、「ウィリアム」の姿でプレイすることができる「姿写し」が可能になります。