今回は、アトラスが贈る『真・女神転生III NOCTURNE HD REMASTER』のニンテンドースイッチ版。本作は、東京受胎によって崩壊した世界で、悪魔を仲魔にしながら敵と戦うRPG『真・女神転生III NOCTURNE』のリマスター作品です。グラフィックが美麗になっただけではなく、キャラクターボイスや新難易度をはじめとした要素が追加されています。
『真・女神転生』シリーズは、小学生の頃、第1作目に触れてからずっとプレイしているのですが……『3』だけは未クリアなんですよね。
僕がオリジナル版を購入した時には既にPlayStation 3やXbox 360といった当時の最新機種が発売されており、最新ゲームに目移りして途中で詰んでいました。
途中で投げ出してしまってただけに「シリーズファンです!」とは言えない後ろめたさがありました。
でも、本作でそんな自分とはもうおさらばです!
えっ、世界崩壊するの早くないっすか?
都内の高校に通う主人公は、クラスメイトの友人とともに、入院した担任教師を見舞うために新宿の病院に訪れる。しかし、その病院には、不気味なことに医者はおろか入院患者の姿もなく、人の気配すら皆無だった。
200X年東京、ありふれた日常は突如として混沌に沈む……。
まずは主人公の名前を決める。ゲーム中は名前より名字で呼んでほしいので「テルカズ ヨシダ」にした。呼び名は「おじさん」だ。
友人の名前も変更出来るので、プレイ絵日記でお馴染みの大原くんと安倍くんの名前を借りる。
クラスメイトと待ち合わせして、担任の裕子先生が入院する病院にお見舞いに来たのだが……何故か人の気配が全くしない。あとアベくんと名付けたキャラ、女性だったわ。
オオハラくんは裕子先生を探しに行ってるのだが、なかなか戻ってこないようだ。
「こんな時ぐらいちゃんと働いて欲しいんだけど」と、リアルで無職のオオハラくんにはキツイ台詞。なんかごめんね……。
その後、裕子先生とは会えなかったがオオハラくんと合流出来た。
オオハラくんがどこからか見つけてきたカードキーを使って、地下の立入禁止エリアを探索することになったのだが……
それ絶対ホラー展開が待ってるやつ!帰ろう!なっ?
しかし、「帰る」なんて選択肢は出ない。恐る恐る地下の立入禁止エリアに侵入する。
地下には氷川と名乗る男がおり、厨二病も真っ青な台詞を吐きながら世界の崩壊を予言する。
くそ……スーツの柄と髪型が奇抜すぎて話が入ってこないぜ!
裕子先生とも無事会えたのだが、どうやら彼女も「東京受胎」と呼ばれる世界崩壊について何か事情を知っているようだ。
って、もう間もなく滅んじゃうの!?なんて話していると……
いきなり世界は混沌に飲み込まれたのであった。
敵に嫌がらせをしてバトルを有利に!
目を覚ますとそこは病室だった。世界は崩壊しなかったのか、それとも僕だけ生き残ってしまったのか……って、僕の体なんかおかしくない?
世界崩壊を経て主人公は悪魔になってしまった。
もっと悪魔らしくツノとか生えなかったのかな……。
世界が崩壊した理由、生き残った人間は居ないのか、なぜ自分は悪魔になってしまったのか……様々な謎を解き明かすためには、まずこの病院から出なければならない。
世界には生きた人間の代わりに恐ろしい悪魔が闊歩していた。まあ恐ろしいって言っても自分ももう悪魔なんだけども。
本作はターン制バトルで、敵の弱点をついた攻撃をすると行動回数が1つ増えるというシステムが搭載されている。近年の『ペルソナ』シリーズにも引き継がれているシステムなので馴染み深い人も多いだろう。
上手く敵の弱点をついていけば敵にターンを回すことなく蹂躙可能だ!
レベルが上がると各種ステータスにポイントが割り振ることができる。またマガタマと呼ばれるアイテムを装備することで特殊能力が習得可能になるぞ。
装備するマガタマによって習得出来る特殊能力が変わる。
ただマガタマを装備することで弱点も付与される。例えば、あるマガタマを装備すると氷結攻撃が無効になる代わりに電撃攻撃が弱点になるのだ。
敵や状況によって使い分けたほうがいいだろう。
崩壊した世界で頼れるのは人間ではなく……悪魔!
病院の外は変わり果てた世界が広がっていた。一部の建築物が残るだけで、かつて繁栄を極めた町並みは見る影もない。
屋外はシリーズお馴染みの地図のようなフィールドで、屋内は3Dで描写されたダンジョンだ。
建物の外にも中にも生きている人間はおらず、代わりに悪魔が徘徊している。
病院で生き別れになった友人のオオハラくんとアベくんは死んでしまった……わけではなく、ほどなくして再会する。
……といっても仲間になってくれるわけではない。それぞれ個別に生き残っている人を探していくことにした。裕子先生やオオハラくんも無事だといいね。
アベくんは仲間になってくれなかったが、仲間を増やす手段は他にある。
ザコ敵とエンカウントした際に「話し掛ける」のコマンドを選択すると悪魔と交渉が出来るのだ。
悪魔はアイテムやお金を要求してくるのだが、交渉次第で仲魔になってくれる。
仲魔もレベルアップして様々な能力を習得していく。
鍛えた仲魔を合体させれば、習得したスキルを引き継いだ頼れる仲魔が誕生するぞ。
ちなみに、仲間になってくれなかったアベくんたちはその後も再登場する。
次に会った時はなんかオカルトチックなことを言い出した。そ、創生ね、うん……。宗教とかは間に合ってるから……。
東京受胎という世界を巻き込んだ大事件は、かつてのクラスメイトとはいえ心許せる存在ではなくしてしまったのだ……。
それ以来、仲魔の勧誘時のマッカ払いに躊躇がなくなったという……。
オリジナル版は中盤くらいで投げ出していたのですが、当時の僕はよくこんな面白いゲームを投げ出していたな……としみじみ思います。
有料DLCになりますが、『デビルメイクライ』シリーズのダンテが登場する『真・女神転生III- NOCTURNEマニアクス』のモードでプレイ出来るのは嬉しかったです。当時プレミア化してたもんなあ……。
中断セーブ機能や無料DLCでの低難易度モードの追加といったシステム的な新要素はありましたが、「原作尊重」を前提に作られただけあって、当時の雰囲気は殆ど損なわれていないように感じます。イベントシーンのキャラクターボイスも違和感がありませんでした。
その反面、ダンジョン内でのミニマップの表示など、現在のゲームでは当たり前になっているものがなく不便に感じることが若干ありました。その辺はまあ、リメイクではなくリマスターなので言い出したらきりが無いし、むしろ「変に改悪されなくて良かった」と割り切りましょう。ただ、ステータス画面や悪魔合体を行う画面にてラグが生じました。悪魔合体は何度もお世話になる施設なのでそこだけは毎回ストレスを感じますね。
『真・女神転生III NOCTURNE HD REMASTER』はニンテンドースイッチ/PS4を対象に発売中です。
吉田輝和のプロフィール:自画像の絵日記を20年以上書き続けている謎のおじさん。近年、「ちおちゃんの通学路(KADOKAWA)」や「お稲荷JKたまもちゃん(一迅社)」、「からかい上手の高木さん(小学館)」などの人気漫画のモブキャラとして登場しており、これまでアニメ作品に3回登場した。何故こんなに漫画に登場しているのか、描いた漫画家も吉田本人もよくわからないらしい。 最近、『スカイリム』を二人でプレイする絵日記企画「スカイリム二重人格ロールプレイの旅」をはじめた。同企画の最新話通知用Twitterはこちら。吉田輝和個人のTwitterはこちら。
「吉田輝和の絵日記」で取り上げてほしいゲームタイトルがありましたら、こちらの申込みフォームで教えてください!すべての要望には応えられませんが、それでも出来るかぎり応えていきたいと思います。