海外のニンテンドースイッチで発売されることが決定したインディータイトル『Sense: A Cyberpunk Ghost Story』。同作のキャラクターデザインに関連した議論が海外で加熱し、なぜかSteam版に高評価のレビューが多く投稿される事態となりました。
『Sense - A Cyberpunk Ghost Story』は、香港のインディデベロッパーSuzakuが開発した中国の民話をモチーフにした横スクロールのサイバーパンクホラーADV。同作は『クロックタワー』や『零』シリーズから大きな影響を受けており、Game*Sparkでも過去にニュースで取り上げています。
同作への議論は、現地時間の1月1日、パブリッシャーである米ニューヨーク拠点のTop Hat Studiosが、ニンテンドースイッチ版の発表以降に寄せられた同作の苦情に対して、ツイッターで声明を出したことが発端。Top Hat Studiosが公表した同作への苦情メッセージの多くは、誇張されたボディラインが特徴の女性キャラクターに関するものでした。なお、Top Hat StudiosはSteamにおいては成人向けタイトルも一部扱っていますが、本作を含め多数の一般タイトルもラインナップには存在しています。
アートスタイルの検問は断固拒否するという内容のTop Hat Studiosのツイートは、1月5日現在、5千以上のリツイート、1.7万以上のいいねを集めました。議論の加熱を受けてか、昨年の8月25日にリリース済みのSteam版に対し、プレイ時間が1時間未満の高評価レビューが数多く投稿されるという事態となっており、最近のレビューにおいて「圧倒的に高評価」に押し上げられています。
この動きに関して海外メディアThe Gamerは、騒動が起こる前にはネガティブな評価も少なくなかったタイトルであったことを踏まえ、最近投稿されたプレイ時間が1時間未満の「おすすめ」ユーザーの多くはゲーム自体に興味を持っていないのではないかと指摘。こういった動きから、1月1日の声明がいわゆる炎上商法を狙ったのではないかとの声も相次いで出はじめたため、Top Hat Studiosは苦情メッセージのスクリーンショットを公開した上で、炎上商法ではないとツイッターで説明しています。
昨年の8月にリリースされ、賛否はあったものの過去のSteamへのネガティブなレビューに対しても開発者が丁寧なコメントを返すなど、作り手の真摯な態度が垣間見えていた『Sense: A Cyberpunk Ghost Story』。今回の事態がどのような決着をつけるのか、見通しが立たない状況となっています。