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2021年11月11日に発売予定の『The Elder Scrolls V: Skyrim Anniversary Edition』。同作に関してのMod互換性情報の一部が有名Mod製作者を通じて明らかにされました。
これは、ゲーム内スクリプトシステムやプログラム機能そのものを拡張する「SKSE」製作者のうちの一人がベセスダへも問い合わせた上で、海外掲示板Redditにて明らかにしたもの。同チームは『スカイリム』に限らず、ベセスダのCreationエンジンを利用したRPG、『Oblivion』や『Fallout 3』など多くのタイトルで、同様の基幹となるようなModの開発を長年行っています。
『スカイリムAE』は本来『Special Edition』に「釣り」「サバイバルモード」「新クエスト」およびCreation Clubのユニークなコンテンツ群を追加しただけのものでありますが、氏が明らかにしたところによれば、同作においては少なくとも『Special Edition』用のプログラムそのものに変更を加える種類のMod(SKSEおよびSKSEプラグイン)はおそらく全て利用不可となる、とのことです。今までの通常の『Special Edition』のアップグレードに対して、Creation Clubのコンテンツ追加に合わせた頻繁な更新が必要となっていた同様のModでは「Address Library」として、その手間を不要とするような仕組みが既に完成し広く使われていました。
氏は今回の『スカイリムAE』にはこの「Address Library」すらも意味を成さない状況になるとしており、その理由をゲームのコンパイラの変化にあるとしています。これはWindowsストアでの実績対応のためにコンパイラの最新版への更新が必要になることが原因だろうとのこと。コンパイラが変わった結果として、生成されるコードも完全に変わってしまうため、すべてのSKSEおよびSKSEプラグインは「Address Library」の利用有無に関わらず大幅な更新を余儀なくされてしまうと報告しています。また、全てのMod作者がアクティブに活動していない以上、それに伴い多数のModが長期間利用不能になる可能性があるとのことです。(注:仕組みを考えれば「ENB」のようなプログラムそのものに作用して動作するグラフィック強化Modも同様の結果になる可能性が高いです)
同氏は『スカイリムAE』の無料アップグレード部分は『Special Edition』への通常のパッチ扱いとして配信されることも明らかにしており、Modのために『Special Edition』環境を維持したい場合には、ユーザーは11月11日より前にSkyrimSE.exe、Data/Skyrim.esm、Data/Update.esm、Data/Skyrim - Interface.bsa、Data/Skyrim - Misc.bsa、Data/Skyrim - Patch.bsaなどのバックアップを取っておき、またSteamの自動アップデート設定を「ゲームを起動したときのみ」に変えた上で、各種のModマネージャーツールなどからゲームを起動するようにするべきであるとし、「ベセスダや(対応が難しい、もしくは遅くなる)各プラグイン作者を非難してはいけない」として報告を締めくくりました。
また、Games for Windows LIVEへの対応機能が削除された最新版の『Fallout 3』においても同様のコンパイラの変更が行われた旨も語られています。なお、通常のプラグインや3Dモデル、テクスチャのフォーマットなどの更新が『Special Edition』のときのように今回も起こるのかについては現時点では明らかにされていません。