Blizzard Entertainmentが2022年のリリースを予定している基本プレイ無料モバイル向けアクションRPG『ディアブロ イモータル』。戦いの舞台をモバイルに移し、シリーズ作品『ディアブロ II』と『ディアブロ III』の間に起こった物語が描かれます。
日本時間2021年10月29日(金)午前0時より、世界でクローズドベータテストも開始される本作。ベータテスト版のビルドでは、春に行われたクローズドアルファテストのフィードバックを踏まえ、より遊びやすくなるようにさまざまな要素が更新されています。
本稿では、開始されるクローズドベータ版で実装されるゲーム内の最新情報を紹介。また、先日行われた国内メディア向けの合同インタビューの内容をお伝えしていきます。
コントローラー対応も!『ディアブロ イモータル』最新情報
『ディアブロ イモータル』は、多人数同時参加型のオンラインモバイルゲーム。クローズドベータ版では、これまで参加したプレイヤーからの要望が多かったコントローラーサポートのほか、新クラス「ネクロマンサー」実装などが行われています。
■コントローラー対応
クローズドベータでは、要望が多かったコントローラーサポートを実装。今回のビルドは主に戦闘に関するコントローラー操作を試すもので、システムに関してはすべてが反映されていません。
<対応コントローラー>
Xbox One Wireless Bluetooth Controller
Xbox Series X/S Bluetooth Controller
Xbox Elite Controller Series 2
Xbox Adaptive Controller
Sony Dualshock 4
Razer Kishi
■ 新クラス「ネクロマンサー」ベータテストでは、これまでの「バーバリアン」「クルセイダー」「デーモン・ハンター」「モンク」「ウィザード」に加え、ファン待望のネクロマンサーが登場。これまでのシリーズでおなじみのスキルだけでなく、驚くような新スキルのほか、既存スキル変化などの要素があるようです。
■新システム「ワールドパラゴン」前回のクローズドアルファでは「健康を害する恐れがあるほどゲームをプレイすることを防止する」システムとして、週間経験値の上限が設定されていました。プレイ時間でプレイヤー同士のレベル差が大きく拡がらないことをを目的としたシステムですが、この導入で「いつまで経っても差が縮まりにくい」と言うデメリットもあったようです。
そのため、今回のクローズドベータから「ワールドパラゴン」システムを導入。毎日サーバー内の「パラゴンレベル」が引き上げられていき、そのレベルに満たないプレイヤーは経験値・ゴールド・ドロップが2倍になるシステムです。これにより後続プレイヤーでも他のプレイヤーに追いつきやすくなります。
■イモータルの挑戦(PvP)イモータルとシャドウの永遠の戦いである「闘争の円環」に、新しいPvPモードが追加されます。「追放の儀式」でイモータル陣営に勝利したシャドウは、30(シャドウ)対1(イモータル)のバトルでトップのイモータルのプレイヤーと対決します。覇権を決する最終決戦です。
イモータルのプレイヤーは圧倒的な力を得てレイドボス的な存在となっているため、打倒するにはシャドウは力を合わせなくてはなりません。
■戦場のラダー8対8の「戦場」PvPシステムにラダーが追加されます。プレイヤーは首位を目指して競い合い、全体のなかで自分の腕前がどの程度であるか試すことになります。複数のクラスバランスが変更されました。また、そのほかにも影響の大きい要素が「戦場」PvPに追加されます。
■セット・アイテムおよびセット・ボーナス新たなエンドゲーム装備システムとして、セット・アイテムがサブの装備スロット(手袋、靴、首飾り、ベルト、指輪)に追加されました。戦利品として獲得するセット・アイテムを、3点または6点揃いで装備すると、独自のボーナスが付与されます。どんなプレイスタイルにも対応するカスタマイズが可能となります。
■「ホラドリムの遺産」通常プレイを行いながら、実績の獲得などで見つける「秘宝」を祠にはめ込んで基礎ステータスアップなどを得られるシステム。はめ込んだ秘宝を強化するためのリソースを獲得できるデイリーダンジョンも用意されており、毎日のチャレンジでプレイヤーを強化することができます。
■ヘリクアリ(レイド)最大8人のプレイヤーがヘリクアリのレイドボスに挑戦できます。混戦の度合いがいっそう強まる一方で、さらなる協力プレイが可能となり、勝者には豪華な報酬が与えられます。
また、アルファテストで「レイドに挑んでいいレベルなのかわからない」と言う意見もあったため、マッチメイキング画面で攻撃力と防御力の推奨値を表示するようになっています。
■任意で利用できるゲーム内課金今回初めて、任意でのゲーム内課金が実装されました。機能性をテストし、またコミュニティの皆さんから貴重なフィードバックをいただければと考えています。ベータテスターの皆さんは強化バトルパス、永遠のオーブ、プロモーションバンドルを購入可能となります。ゲームを進めるためにゲーム内課金が必要となることはありません。
クローズドベータ期間に行われた課金は、Battle.netを通じてゲーム内クレジットに変換され、リリース後に持ち越されます。
リリース時は日本語ボイスも!メディア合同インタビュー
今回インタビューに答えてくれたのは、本作のリードプロデューサーを務めるCaleb Arseneaux氏と、リードゲームデザイナーを務めるWyatt Cheng氏。Caleb氏は日本が好きということで、これまでも家族で日本に旅行したこともあるようです。
――本作のクラス「ネクロマンサー」についての開発コンセプトやスキル、魅力について教えて下さい。
Wyatt氏 私が開発のコンセプトの基本としているものに「Rule of Thirds」というものがあります。これは「1/3は“既存プレイヤーがすでに知っているもの”、1/3は“既存プレイヤーがなんとなくわかっているが、少し変わっているもの”、1/3は“プレイヤーがまったく新しいもの”」というものです。ネクロマンサーもそのコンセプトで開発しています。
それぞれ具体的に言うと、“すでに知っているもの”としてはネクロマンサーのスキルはこれまでのシリーズと共通している部分が多くあります。
“なんとなく知っているが、変わっているもの”としてスキル「グリム・サイス」があります。「グリム・サイス」はこれまでのシリーズでは攻撃スキルだったのですが、本作では使用すると死体を作り出すことができます。そこにスキル「コープス・エクスプロージョン(死体を爆破して攻撃する)」組み合わせることで、新しい攻撃も可能です。
最後に“まったく新しいもの”として、攻撃してくれる「空飛ぶ頭蓋骨」を呼び出すスキルがあります。自分はこれがお気に入りですね。
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Caleb氏レジェンダリーアイテムで「スケルトン・メイジ」の見た目を大きく変更できます。まるでヘビメタのジャケットのような「翼が生えた悪魔」のような見た目にもできます!
――「ワールドパラゴン」の導入のほかに、アルファテストからQOLに関する大きな変更点はありますか?
Wyatt氏 パラゴン関連の変更以外にも、いくつかの点でゲームをより遊びやすくなるように改善しています。
通常攻撃で相手を狙えないという意見があったため、ベータ版ではより攻撃が狙いやすくなるように改善しています。また、他のプレイヤーとのマッチメイキング検索画面を小さくすることで、検索しながら通常プレイも遊びやすくなるようになっています。
――「ワールドパラゴン」について。このシステムはレベル1から適用されるのでしょうか。初期から実装されるならばゲームバランスが崩れないか心配です。
Wyatt氏 「ワールドパラゴン」に関して、レベル1から55までボーナスが適用されません。レベル55はクローズドベータのレベルキャップで、ゲームの内容を損なわないような数値になっている部分です。
――PvEレイドでプレイヤーの推奨ステータスが表示されるようになっています。そういった項目に関する検索などは可能ですか?
Wyatt氏 現状では、能力に関連したマッチメイキング検索システムは用意していません。あくまで推奨ステータスに関しては、ひとつの目安として考えてください。「ワールドパラゴン」導入により、マッチメイキングのレベル差に関しては改善されていると思います。
もしレベルの近い人と一緒に遊びたい場合は、ギルドなどに参加して一緒に遊べるのが理想だと思います。近いレベルで一緒に遊びたい人、レベル差があってもみんなと一緒に遊んで強力な敵に挑みたい人など、さまざまなプレイスタイルがあるので色々試してみてください。
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――クローズドベータテストの期間と参加規模について教えて下さい。
Caleb氏期間については細かく明かすことはできないのですが、これまで行ってきたテストと同じくらいの長さ程度と思ってください。サーバーの参加規模に関して人数は細かく考えておらず、常に人がいる状態を維持できればいいと思っています。
――プレイ中に迷惑行為を行っているプレイヤーに対するペナルティなどはあるのでしょうか。
Caleb氏悪質なプレイヤーを報告するツールはすでに用意されています。プレイ中に問題が発覚した場合はいつでもレポート可能です。プレイヤーはBattle.netと紐付けされているため、悪質なプレイヤーはアカウント単位で対処できます。
――ベータテストではコントローラーサポートが行われます。開発のお二人のコントローラーとバーチャルパッドのどちらでプレイしていますか?
Caleb氏両方ともプレイしていますが、自分は指が大きいので画面の邪魔にならないようにコントローラーを使うかなと思います。ただし、今回のビルドではフルコントローラーサポートではないので両方使うことになると思います。
Wyatt氏長いセッションで遊ぶ際にはコントローラーを使い、椅子などでゆったりとした場合に使います。バーチャルパッドはソファに寝転んでいたり、寝る前にちょっと触りたいときなどに携帯のみで遊べるのが利点ですね。そのため、自分はちょうど半々くらいの頻度で遊んでいると思います。
――日本サーバーで行われるクローズドベータで日本語音声は実装されますか?
Caleb氏日本でのベータの際、一部音声が日本語で提供されます。現在はゲーム内音声のレコーディングが行われているため、リリース時にはフルボイスで楽しむことができますよ。
――『ディアブロ イモータル』のPC展開などの予定はありますか?
Caleb氏モバイルベースで開発を考えている作品なので、現状でPC展開などの予定はありません。本作はこれまでの『ディアブロ』シリーズを遊んだことがない人もぜひ遊んでほしいと思います。
『ディアブロ イモータル』は、iOS/Android向けに2022年前半基本プレイ無料でリリース予定。ただいま公式サイトではAndroid版の事前登録も受付中です。