本作は割と初見でこそ味わえる演出が散見されるので、「情報をなるべく仕入れずゲームを楽しみたい」といったような方が、もし何かの間違いでここまで読み進めてしまったのなら、いますぐブラウザバックなどで引き返すことを強くお勧めします。
特に気にしないという方々におかれましては引き続きお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます。
最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。私もプレイするまで正体が掴み切れず泣いています。そこで“なるべく早く”をモットーに、ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」。
今回343 Industriesが開発を、Xbox Game Studiosがパブリッシャーを担い、2021年12月09日に、PC(Windows)/Xbox Series X|S/Xbox One(Steamも同時)にてリリースした『Halo Infinite』のキャンペーンモードDLCについて生の内容をお届けしたいと思います。
『Halo Infinite』とは?
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本作は20年近い歴史を持つFPSシリーズの最新作。地球人類が科学技術の発展の末に宇宙の星々へ進出するようになった未来世界……しかしそこでは地球外知的生命体コヴナントとの戦争という新たな血の歴史が始まってしまいます。
主人公のマスターチーフは、地球軍の「スパルタン」と呼ばれる特殊部隊の一員として、シリーズを通して様々な勢力と戦い、時にはその一部と協力しながら激動の宇宙時代を駆け抜けていきます。
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過去シリーズからの大きな変化としては、本作がオープンワールドになったことにあると思います。これまで一本道のマップを移動して、順番に並んだミッション(目標)をクリアしていくようなスタイルだったのが、今回はマップのあちこちに存在するミッションをプレイヤーが自由に選んで遊べるようになりました。
シリーズを重ねるごとにゲームシステムが(旧来ファンには賛否が分かれたりしつつも)刷新され、新鮮なプレイ体験を与えてくれる『Halo』シリーズ。今回はいったいどのようなプレイ体験になるのでしょうか。早速紹介してまいりましょう。
難易度選択
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新しくゲームを始めましょう。このメニュー画面からして「ああ、Haloをプレイしているんだな」と謎の感動を覚えます。難易度は「イージー」「ノーマル」「ヒロイック」「レジェンダリー」の4つがあり、今回はノーマルを選択。後ろにいくほど難しさは跳ね上がるので、過去シリーズ経験者や腕に覚えのあるFPSプレイヤーは挑戦してみると良いかもしれません。
ストーリーがわからなくても、引き込まれる世界観
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舞台は惑星クラスの大きさを誇る超巨大環状構造体「ヘイロー(Halo)」の残骸……そこでは自然と幾何学的な構造体が入り混じった人工の大地に、敵味方の基地が点在する独特な景色が広がります。
本シリーズは敵勢力の規模もさることながら、紀元前レベルの古代技術など展開される話のスケールがとにかく大きいため、すべてのストーリーや設定を追うのは大変です。筆者もかつては狂ったように『Halo 3』を遊び倒しましたが、実はそれがシリーズに初めて触れたタイトルだったので、白状するとストーリー自体はなんのこっちゃという状態でした。
それでもプレイを進めるうちに見えてくる世界観の魅力に心奪われ、クリア後はマルチプレイで戦闘狂になりつつ、いつの間にかその他の作品にも食指を伸ばした次第であります。
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物語がわからなくてもゲームが面白くて、いつの間にか世界観自体に夢中になっていく……というのは、ゲーマーには度々あることだとおもいますし、個人的にも十分アリだと思います。
そして本作は、人類を守るという任務に一貫する主人公の「マスターチーフ」と、強大な敵「バニッシュト」という構造がハッキリしている分、シリーズの中ではまだわかりやすい方かもしれません。また仮にそういった勢力図や歴史の把握がたやすいことではなくとも、ヘイローの大地を走っているうちに心をガッツリ掴まれ世界観に魅了されることでしょう。
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「掴み」はバッチリなチュートリアルステージ
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さて、最初に訪れるステージは「これから登場する敵の紹介」といった趣が強く、シリーズのプレイヤーにはお馴染みの顔ぶれをお馴染みの武器で撃ち殺しながら一本道のマップを進んでいきます。
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銃を構えたら撃つのではなく、走り寄って殴り倒すのがスパルタン流。
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そんな中で登場する新機能グラップルショットは、壁などに打ち込むことで高低差を無視したアクロバティックな移動ができるだけでなく、オブジェクトを掴んで引き寄せることもできて非常に便利。
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特に激しい銃撃戦においては、物陰から近くの武器を安全に拾ったりなど大活躍でした。
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ただ残念なのは今回も銃の2丁同時装備ができないこと。明らかにそれっぽく「両の手で掴んで構えてくださいな」的な配置を見せる武器ラックの前で静かに涙を流しました。
敵との戦闘
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戦闘についてはシリーズお馴染みの手ごたえ。基本的には銃撃戦がメインで、武器は拳銃やライフルといった近・中・遠距離それぞれのレンジに加え、さらに実弾・エネルギー弾など種類は豊富です。敵は小型のグラントや大型のブルートといった個性豊かなエイリアンたちで、こちらもシリーズのプレイヤーには毎度のメンツが勢揃いしています。
彼らはこちらの姿を認めるなり攻撃を開始しますが、時には物陰に隠れたり、逃げだしたり、または果敢に殴り込みにきたりと様々な行動をとります。ボスなどはブースターで飛んだり姿が消えたりと、なかなか戦闘力が高いので歯ごたえのある戦いを楽しめるでしょう。
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戦闘を有利に運ぶためにはグレネードなどの投擲武器や、周囲のオブジェクトを有効利用すると良いでしょう。数で攻められたり手強い相手に押し込まれたときに、冷静に爆発物を利用して複数の敵を巻き込んだり、グラップルショットで掴んで投げつけるのはグッドな戦い方です。
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伝説のスパルタンたるマスターチーフですが、むやみに突っ込むと敵に囲まれてあっというまにシールドゲージを削られて死亡してしまいます。そこでまたしても大活躍するのがグラップルショット先生。シールドが削られて柔肌が露わになってしまったら、フックショットの要領で物陰に飛び込んで銃撃をやり過ごしましょう。
体力・シールドはともに時間経過で回復するので、一息ついたら今度はそこからケーブルを伸ばして、その辺に落ちてる武器を安全に回収して反撃に転ずることもできます。伝説のスパルタンらしからぬ動きではありますが……。
まさかのオープンワールド
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あれ?姉さんまた整形したn(股間にプラズマグレネードを貼り付けられる音)……最初のチュートリアルステージから、遺跡(?)にいる「武器」という名前のAIを回収するところまでは、上下への広さはあれど一本道のマップを進みます。
雑魚敵との戦闘を何度か経て、最奥ではボスキャラを倒す。シリーズとしてはあまりにオーソドックスな展開に、「あれ?あまり目新しいものはないのかな?」なんて思っていたら……
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まさかのオープンワールドが始まりました。ここはまさに演出の妙で、それまでの薄暗くて狭い空間が大きく開かれ、目の前に「ヘイロー」の雄大な景色が広がった時はいたく感動しました。もちろん過去作においても広大なマップ(大迫力なものばかりでした)はありましが、結局はミッションごとに完結した一本道だったので、それらと比較すると今回はやはり大胆なゲームデザインの変更で、個人的には素晴らしい試みだと感じます。
オープンワールドはともすれば移動が単調になりがちですが、マップを利用したファストトラベルや後述の移動用車両があるおかげで苦になりません。また、なによりグラップルショットでわりと無茶な行軍も可能です。
高所に登って景色を一望してから、真下にある敵拠点めがけて崖を駆け下り襲撃するのも良いものです。一ノ谷の戦いの再現ですな(錯乱)。
マップに点在するミッションなど
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オープンワールドのマップにはあちこちにミッションが設定されており、その内容は捕虜になった味方の救出や、手強いネームドエネミーを張り倒したりと様々なものが存在します。
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ミッションは受注といった形式ではなく、自由にマップを移動して当該エリアに近づけば自動的に始まります。基本的にはエリア内にいる敵を皆殺しにして、必要であればギミックの起動・破壊を行います。
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ミッション達成の暁には同行してくれる味方を得たり、新しい装備を入手したりできるので積極的にこなしていきましょう。
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とりわけ前哨基地は、取り返すことで自分たちの拠点として利用できるようになります。
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なお、報酬で手にはいる武勇ポイントを利用すると、基地設備のアップグレードも可能となります。
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そこでは、ワードホグをはじめとするお馴染みの移動用車両や武器を補充できるので、積極的に利用すると良いでしょう。
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またマップのあちこちには様々な収集要素があり、音声記録などのデータベース、ネームドエネミーの情報、スーツのアップグレード要素までそれらは多岐にわたります。こういった要素もオープンワールドを探索する楽しみの一つと言えましょう。
おわりに
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歴史あるシリーズはどうしても同じことの繰り返しになったり、マンネリ回避のために新しい試みを取り入れて躓いたりしがちです。その意味において、本作はこれまでの伝統を踏襲しつつも、オープンワールド化など程よく「崩し」を入れることで、新旧どちらのプレイヤー層にも寄り添おうとしているような印象を受けました。
繰り返しになりますが、個人的には仮に今回が初めて触れる『Halo』シリーズだとしても、そのプレイ部分の面白さと壮大な世界観が十分に魅力的なので、どんどん遊べるものだと感じます。もし本記事を読んで、少しでも興味を持たれた「初めての方」がいらっしゃれば、ちょっと「ヘイロー」まで行ってくるのはどうでしょうか?
対応機種:PC(Windows)/Xbox Series X|S/Xbox One
記事におけるプレイ機種:PC(Windows)
発売日:2021年12月09日
記事執筆時の著者プレイ時間:3時間
価格:7,590円