現在Steamでは、2021年2月21日から28日まで「Steam NEXTフェス 2022年2月エディション」が開催中です。インディーゲームを中心に近日発売予定のさまざまなゲームの体験版の配信やストリーミングによるゲーム紹介が行われていきます。
しかし、非常に膨大な数のタイトルが用意されているので、お気に入りの1本を見つけるのも一苦労。そこで本稿では、配信されている体験版から気になる注目タイトルをご紹介いたします。
今回は、インディーデベロッパー・MrCiastkuが開発し、Ultimate GamesおよびPlayWayが販売する泥棒シム『Thief Simulator 2』のデモ版のプレイレポートをお届けします。
『Thief Simulator 2』とは?
本作は、2018年11月に発売された『Thief Simulator』の続編となるステルス泥棒シミュレーター。
プレイヤーは様々なガジェットを用いて忍び込み、様々な品物を盗みながら、闇サイトで請け負った仕事を遂行します。主人公の成長要素も存在し、うまく盗んでレベルを上げていくとできることが増えていくのも魅力のひとつです。
前作は日本で『泥棒シミュレーター』もしくは『スィーフ シミュレーター』としても知られています。過去にはニンテンドースイッチ版が200円の格安セールの影響で一時期ダウンロード専用ランキングのトップ20位以内に居座っていたので、タイトルだけ知っている人も多いのではないでしょうか。
泥棒稼業もインターネットの時代!闇サイトを利用して盗んじゃおう
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本作における泥棒稼業の中心にあるのは、裏インターネットの闇サイト。現代に生きる泥棒には、闇サイトで仕入れる品や情報は欠かせません。ゲーム内でアクセスできる闇サイトたちをご紹介します。
StealGear:ではバールやロックピックツールなど基本的な泥棒ツールから、マイクロカメラやATMハッキングツールなどちょっと高度なものまで購入可能です。
RobTips:「家の後ろのフェンスが壊れている」「バスルームの窓が開けっ放し」といった侵入に利用できそうな情報や「ベッドルームの時計は高く売れる」といったお金になる盗品の情報を仕入れることができます。
BlackBay: 指定されたアイテムを普段より高価で売却することが可能。メインミッションを進めつつ、指定のアイテムを探すと効率的にお金稼ぎができます。
Hell Neighbour: それぞれの民家に対して「この家の家具をめちゃくちゃにしてくれ」「ここに隠してあるアイテムを盗んできてくれ」というような依頼が掲示されています。
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本作ではこういった数々の闇サイトを利用しながら泥棒を進めていきます。とはいえ、本番の泥棒は自分の身で実行しなければなりません。
新ガジェットを持ってレッツ泥棒!
泥棒パートの基本は、バールやロックピックなど道具を駆使してうまく民家に侵入し、ミッションを遂行しながら金目の物を盗むというもの。外から住民を覗いたりカメラを利用したりして住民の生活リズムを把握でき、留守の隙に忍び込むことも可能です。
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今作では、新ガジェットとしてドローンが登場。自分が見つかるリスクを抱えずに偵察を行うことができます。
しかし、モーター音が大きめで住民に気づかれて警戒されてしまうので、小さな民家で使うのは難しそう。とはいえ電波が届く範囲やバッテリーが限られているので大きな家で使えばいいとも限らず、どのように利用するかの駆け引きが楽しめそう。アップグレードもできるようなので、本格的に使える場面が楽しみです。
偵察の結果、103の住民はどうやらひとり暮らしで午前7時から家をあける様子。時間まで待機して、裏口の塀を経由し玄関から侵入します。
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盗んでほしいと依頼された盗品はどうやらベッドルームにある模様。棚を調べていると、文章が書かれたメモを発見しました。
メモには「いいブツを苦労していい値段で手に入れたが、近所の人には臭いを嗅がせるんじゃねえぞ。サツはそこら中にいるからな……」とおそらく薬物に関するものと見られる書き置きが残されており、住民はどうやらワルい人であるようです。
前作では無害そうな善良な住民の家に対し、闇サイトで「あの家の家具をめちゃめちゃにしてくれ!」というような依頼があり治安最悪の街でしたが、今作で盗みに入るのは悪人の家なのかもしれません。
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盗品をゲットしたらエリア外に出て拠点の隠れ家に帰ります。PCから任務の完了を報告し、BlackBayで盗品を売ります。余った盗品は車に乗ると行ける質屋で売って稼ぐことができます。
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ゲームを進めると、新要素である「スリ」が登場します。マップ上には通行人が存在していますが、通行人の真後ろについてEキーを押すとスリミニゲームが始まります。
手のアイコンは左クリックを押すと徐々に右に移動するため、緑のゲージに重なるようにうまく調整します。
うまく重ね合わせているとお財布ゲージが溜まっていき、満タンになるとスリ成功。通行人が持っていたものをゲットできます。モタモタしているとビックリマークのゲージが溜まって気づかれてしまうため素早く仕事をこなす必要があります。
あまりメインミッションには関係のない新要素ですが、難易度があまり高くないのに対しちょっと良いものが手に入るようなので、気分転換にお手軽スリで稼げちゃいそうです。
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このデモ版でプレイできた最後の新要素は、ATMハッキングです。レベル4になるとスキルツリーで開放できる電子技能Lv.1をアンロックすると購入できるようになるATMハッキングツールを購入すると、マップ上のATMをハッキングできるようになります。
ハッキングの際のミニゲームは、数字当てパズルになっており、1マスごとに1~9までの数字を入力し、返ってきた結果を元に正しい並び順の数字を5回以内、制限時間までに当てなければなりません。
赤色は答えに含まれていない数字、黄色は答えに含まれるが場所が異なる数字、緑色は場所も数字も正解というヒントをもとに正解を導き出します。
……お気づきの方もいるかもしれませんが、このミニゲームはつまるところ最近流行りのブラウザゲーム『Wordle』の数字版と言えるものになっています。流行を取り入れるのが素早い。
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これをクリアすると、ATMからお金がボトボト落ちてきます。こちらもおそらくメインミッションには深く絡みませんが、良いお金稼ぎになりそうです。ただ、監視カメラや警察に見つかりやすく、リスクはそれなりに存在します。
プレイできたのは約1時間のみですが、前作の緊張感や独特のゲームプレイは保ちつつ、ドローン、スリ、ATMハックなど様々な新要素が追加されておりさらに泥棒稼業が楽しくなりそうです。筆者は前作を実績コンプリートするほど気に入っていた作品なので、より期待が高まりました。
『Thief Simulator 2』はPC(Steam)向けに配信予定ですが、配信時期は未定。本記事執筆時点では日本語対応が明らかにされていません。