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東京ゲームショウ2022の会場内でひと際異様な熱量でドライビングをアピールするブース、それが『Rev to Vertex』です。実在する香港の公道を徹底して再現し、レースを行うことを魅力にしている本作ですが、今回の試遊ではそんなゲーム内容だけではなく、プレイ環境も想像以上のものでした。ここまでリアルにしたい情熱はどこから来ているのか? 今回はそんなドライビング体験をお届けいたしましょう。
最新にして最高級のドライビングシミュレータでの体験
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まずブースで驚くのは、まるでボブスレーみたいなフォルムを印象付けるドライビングシミュレータ「DRiVe-X」が次々と並んでいることです。今年発売された本シミュレータは実に200万円近い価格であり、少なくとも個人でドライブゲームをやるなら最高クラスの環境でしょう。実際にDRiVe-Xに座ってみても「いや本当にボブスレーか?」みたいなくらい、足を奥まで伸ばしてアクセルを踏む構造になっております。これはF1カーのコクピットを模しているのも確かなのです。
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そこで香港の構造を3種選んで伝説を目指して走り出すわけです。昔は別会社で「そうさ、俺は… 『孤高の走り屋』… 誰かがそう教えてくれた…」と心の中で叫びながら公道最速伝説を目指すゲームがあったわけですが、本作は圧倒的なリアリズムしかありません。だってレースをスタートして画面に広がる車内を見ると、高速のときでも車体を安定させるための補強が入っているのが見えますからね。
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こうして実際に走らせてみると、DRiVe-Xは画面の展開に合わせてリアルに反応。じょじょに速度を上げていくときの車体の揺れから、最高速に達したときの浮く感覚の他、カーブを曲がるときの振り回される揺れまで可能な限り再現しようとしています。また今回選んだ香港の公道「大帽山」もどこか日本にも似た雰囲気なので、不思議に違和感なく走れたというか。過去に公道のレース漫画の代表作『頭文字D』が香港で映画化されたとき、不思議に感じたものですが、日本と香港でドライブする風景になにか似たものがあったのかなとも思いました。
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ちなみに変にスピード出しすぎて、コースアウトしたりクラッシュしたりが煩わしくていやなのでカーブではところどころ実質的に徐行で曲がっていました。香港公道最遅伝説……そうさ、筆者は……『ペーパードライバーでゴールド免許』……指定警察署の免許更新で教えてくれた……。『Rev to Vertex』はSteamにて12月16日のリリースを予定しております。