
Fatsharkが開発するCo-opアクション『Warhammer 40,000: Darktide』(以下、Darktide)のクローズドベータテスト(CBT)が、日本時間の10月14日20時~10月17日17時まで実施されました。一部のクラスや武器情報も公開されましたが、実際にCBTでプレイした感覚はどうだったのか?本記事ではそんな同作のプレイレポートをお届けします。
同社が手掛けた過去作『Warhammer: End Times - Vermintide』『Warhammer: Vermintide 2』は、いずれもミニチュアゲーム『Warhammer』の世界をベースとしたCo-op作品として高い評価を得ており、今作も注目を集めています。
鉄と錆に囲まれ、巨大な溶鉱炉の明かりが陰鬱な影を生み出すハイヴ都市「テルティウム」が描かれる舞台は、宇宙時代の戦乱を描いた「Warhammer 40,000」をベースとしており、剣と魔法の中世風ファンタジーだった過去作からガラリと雰囲気を変えています。「Warhammer 40,000」の知識が全く無くてもプレイには一切支障ありませんが、複雑に絡みあう派閥や信仰といったの要素はゲーム内に散りばめられており、ミニチュアゲームのファンなら気になる点も多かったのではないでしょうか。

CBT開始の14日20時には“恒例”のログイン祭りが発生、人によっては待機人数2万人というとんでもない数字だったようです。筆者も20時ジャストに待機人数約8000人でスタートし、ログインできたのは20時55分でした。『Darktide』公式Discordでは「Darktideではない、これは『Quetide』だ!」とファンも大騒ぎでしたが、その後はログインで待たされることもありませんでした。

出身惑星や子供時代といったストーリー性を与えるキャラメイキング
本作は『Vermintide 2』同様に種族=クラスが固定されていますが、大きな変更点として1クラス/1キャラでキャラメイクを行い男女の性別や目の色、髪型、体つきといった外見をカスタマイズできるようになりました。


そのほかにも、生まれ故郷の惑星「Home World」、どんな「Childhood」を過ごしたか、そしていかなる罪を犯し囚人となったのか…などパーソナリティに結び付くストーリーを複数選ばなければなりません。この、キャラクターの過去や罪状がどいうった影響をゲーム内で及ぼすのかはイマイチ不明。説明文を読まずに適当に決めてしまったユーザーも多いのではないでしょうか?メイクしたキャラとは長く付き合っていくことになりそうなゲーム性なので、できれば製品版では発売時点からの日本語対応が強く望まれます。




クラスごとの分かりやすいチュートリアルは高評価
今回のCBTでは「Veteran Sharpshooter」「Zealot Preacher」「Ogryn Skullbreaker」「Psyker Psykinetic」の4クラスをプレイ可能。各クラスのキャラクター作成後にはスキップ不可のチュートリアルが始まり、移動や攻撃といった基本操作はもちろんのこと、スタミナゲージの回復方法、アビリティの効果など一通り学べます。




さらに細かい操作方法を学ぶ「Advanced Training」もありますが、こちらはスキップできますし、後から改めて受け直すこともできます。チュートリアルは丁寧な分、少し長いかな…と感じるところもありましたが、例えば「Veteran Sharpshooter」と「Psyker Psykinetic」では戦い方の操作がまるで違うこともあり、この形がベストなのかもしれません。


押し寄せる大量の敵をさばく爽快感は健在、マッチングもまあまあ快適

チュートリアルが終わればいよいよ、他プレイヤーと共にミッションを受けられるロビーに囚人服姿でデビュー。友達と一緒に遊びたい場合はゲーム内から直接、Steamのフレンドにパーティへの招待・参加できますし、ソロで遊ぶならロビー中央の「Mission Terminal」で「QuickPlay」ボタンを押せば、野良プレイヤー同士の即席パーティでミッションを開始できます。『Vermintide 2』ではいわゆる“職被り”不可でしたが、『Darktide』は制限なしの4人同クラスも可能なので、「育ててるキャラが1クラスしかいないのに、枠が空いてるパーティがほとんどない」ということもありません。


ゲーム難易度は現状1~5段階用意されており、高難易度になるほどある程度クラス構成を吟味しなければクリアは難しくなるのでしょうが、CBTではその点を気にすることなく好きなクラスで気軽に遊べました。
前作から引き続き、押し寄せる大量の敵を味方同士カバーしあい、しのぎぎった時の爽快感は健在です。プレイヤー全員がマップを把握しきっていないビギナーということもあり、CBTならではのわちゃわちゃしたお祭り感も含め、いいところはしっかり引き継がれています。



ミッション中には突然のネットワークエラーやクライアントのクラッシュがそれなりの頻度で起きたものの、復帰後にゲームがまだ進行中であれば元のパーティにリコネクトできたため、クラッシュ自体はともかく再接続の点に関してだけはストレスはそれほど感じませんでした。
製品版までに細かな不満点をどこまで改善できるかに期待
クライアントのクラッシュとネットワークエラー、やたら長いローディングなどは「所詮CBTならこんなもの」と割り切れますが、製品版発売までにはもう少しブラッシュアップを期待したい点もありました。


ショップで新武器を購入する際、アイテムイベントリ内の武器と今装備中のものの間の性能比較ができなかったり、銃の射線が敵・味方どちらも同じ色で判別ができない、ミッションを終えてロビーに戻るとなぜかパーティメンバーと一緒ではない(他のオンラインプレイヤーはいるのに)、武器のクラフト機能が無い…などなど。細かいことですが、特に装備中の武器との性能比較は前作の『Vermintide 2』で出来ただけに、劣化した部分と余計に感じました。
過去作のプレイ経験があるユーザーほど辛口な意見を残している傾向はみられますが、何はともあれたった三日間のCBTです。初動の評価は残り1カ月弱でどこまで改善できるか次第で、良作になるのではと期待のできる作品です。
『Warhammer 40,000: Darktide』は2022年11月30日に発売予定です。

