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先日発表されたリメイク版『SILENT HILL2』に関して、元となったオリジナル版の英訳を担当したJeremy Blaustein氏は、自身の“役割に対する適切なクレジット表記を求めている”ことを明かしました。
無印オリジナル版から20年以上が経つにもかかわらず、リメイク版英語トレイラーが10万再生を超えるなど根強い人気をうかがわせる『SILENT HILL2』。Blaustein氏はその存在が明らかになった直後、「また私が執筆・翻訳した英語脚本が使われるが、何の報酬も貰えないだろう」とツイートしました。
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本ツイートの一部内容は「似たようなことをした声優に対する皮肉半分」であるそうですが、海外メディアGamesRadar+とのインタビューでその詳細を語っています。オリジナル版では「English Supervisor/Translator(英語スーパーバイザー/翻訳家)」としてクレジット表記されているBlaustein氏(『SILENT HILL : HD EDITION』ではスペシャルサンクス内に表記)。実際には“声優のオーディション準備”、“進行”、そして“採決”を担当したほか、モーションキャプチャーにおいては“パフォーマンス(演技)のディレクション”に携わっていたそうです。
インタビューによると、翻訳中は製作チーム(特にシナリオライターの大和久宏之氏)とは、「ほぼ毎日共同で作業していた」といいます。Blaustein氏は「オリジナル版に日本語ボイスが無い」ことを理由に、自身が書いたスクリプトの重要性を主張しました。
しかし、ツイートでは「報酬」に言及した同氏ですが「金銭的な報酬を期待したり求めたりはしていない」としており、「私の役割に対し“適切なクレジット表記をすること”が正しいと強く感じている」と説明しています。
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なお、Blaustein氏は過去に『メタルギアソリッド』や『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』の翻訳にも携わっており、現在ではゲームローカライズ会社DragonbabyのCEOを務めていますが、リメイク版と同時に発表された『SILENT HILL: Townfall』のスタッフJon McKellan氏に対しては、「この歴史的なシリーズに何をもたらしてくれるのか非常に楽しみにしている」とエールを送っています。
※UPDATE(2022年10月24日13時05分):『SILENT HILL : HD EDITION』でのクレジット表記や、Jon McKellan氏へのエールなどについて追記しました。
※UPDATE(2022年10月24日17時15分):見出し・記事内の作品タイトルの誤字を修正しました。