【特集】リメイク版『SILENT HILL 2』はどこでプレイするのが”最も恐ろしい”と感じるのか?色んなスポットで検証してみた | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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【特集】リメイク版『SILENT HILL 2』はどこでプレイするのが”最も恐ろしい”と感じるのか?色んなスポットで検証してみた

名作はどんな場所で遊んでも名作なのです。

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【特集】リメイク版『SILENT HILL 2』はどこでプレイするのが”最も恐ろしい”と感じるのか?色んなスポットで検証してみた
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!注意!

本記事の取材内容は、法律を固く遵守した上で執筆しています。
廃墟や神社などの物件は管理されており、無断侵入や破壊・損壊行為、物品の持ち出し等は法的に禁じられています。

去る2024年10月8日、全世界待望のフルリメイク版『SILENT HILL 2(サイレントヒル2)』が発売されました。早いもので既にリリースから約3ヶ月が経ち、新旧ファン問わず多くのプレイヤーがその圧倒的な世界観に感動し、悲哀の結末に涙し、そして霧の街で体験する物語に恐れおののいたことでしょう。


筆者もそのうちの一人。有り難いことにPS5版先行プレイの機会を頂き本作品にいち早く触れ、その高い完成度に深く感激したのを覚えています。

さて、その後筆者は改めて布教用のパッケージ版と自分用のSteam版も購入し、さまざまなプラットフォームで周回プレイを楽しんでおりました。そして、ふとプレイ中にこんなことを思ったのです。

「さすがキング・オブ・ホラーゲームだ……明るい自室で遊んでいてもメチャクチャ怖いぜ……!だが待てよ」

もしも万が一、自室以外の場所でプレイしたらどれだけ恐怖が倍増するんだ?

何気なく頭をよぎった疑問を解消すべく、筆者はある計画を練り上げます。

“最恐”のプレイスポットは果たしてどこなのか

それは、さまざまな場所を巡ってリメイク版をプレイしつつリアルタイムで心拍数を測定し、一番高い数値を叩き出した「最恐スポット」を決定する、という検証企画。

そんなわけで今回は、不審者として通報されかねない違った意味での恐怖とも戦いながら奮闘する模様をお届けします!

用意したモノたち

まずは、今回の企画で必要だと判断した特殊アイテムたちをご紹介しましょう。これを揃えれば、読者の皆さんも筆者のようにいつでも検証することができますよ!

Steam Deck(2022年モデル)

1つ目は、検証企画のキモとなる最重要アイテム「Steam Deck 」。「Steam Deck」はValveが開発・販売を手掛け、AMD Zen2ベースのカスタムCPU、Radeon RX6000同等のGPU、Arch LinuxをベースにしたSteamOSを搭載する高性能なハンドヘルド型ゲーミングPCです。


筆者が所有しているのは2022年式の初期型Steam Deckで、内部ストレージは64GB(eMMC)、1280x800のLCDディスプレイ、バッテリー持続最大8時間という少しばかり頼りないスペック。

非対応ながら問題なく軽快に動作する

しかもリメイク版『SILENT HILL 2』はSteam Deck上では互換性がなく非対応とのことで心配しましたが、実際にインストールしてみると、ヌルヌル快適に動作するではありませんか!霧の街が手のひらサイズにぎゅっと収まっています。

確かに、場面によっては多少フレームが落ちてるなと感じましたが、グラフィックの解像度も劣化することなく、操作系統も最適化済みで問題なくプレイできたのでかなり感動しました。

実のところ、当初はPS5本体とポータブル液晶TVを持ち歩こうかと思ってた矢先、ふと我に返り中止に。本当にやらないで良かった。

お次は、これが無けりゃ始まらないガジェット「Apple Watch」。筆者が所有するのは「Apple Watch SE(GPSモデル)」で、コイツでリアルタイム心拍数を測ろうというわけです。

一般的に、成人であれば安静時の脈拍は1分間に60~100回が正常値とされています。もちろん個人差があり、筆者の平均値は85~90回くらいで若干の頻脈傾向にあります。これを基準に、数値が「100回」程度を超えれば「遊ぶ場所によって恐怖がさらに増す」と判断したいと思います。

必然的に訪れる場所や時間帯は夜かつ暗闇が多い、ということで用意したのは「フラッシュライト」。選んだのは、台湾のメーカーOLIGHTのアウトドア用ライト「Oclip」で、超小型ながら最大出力は300ルーメン、3段階の明るさ調整、点滅モードを搭載した非常に強力なライトです。

加えてクリップ式なので服に装着して、さながら主人公ジェームスのように暗闇を照らしながら探索している気分が味わえるのもポイント

デカすぎて割愛

そして、忘れてはならないアイテムがこちらの「カラーコーン」。道路でよく見るアレです。なんとAmazonにて900円くらいで購入可能。え?なんでこれが必要かって?その理由は……

顔面がクッソ痛い

超手軽に三角頭のコスプレができるから。

顔も隠せるし最高にコスパいいじゃんこれ!

と言っても、圧迫されて息苦しいしそもそも何も見えないのでプレイ中は外しています。とにかく、以上が検証用のアイテムでした。それでは、早速最初のスポットへ行ってみましょう。

~検証開始~

①実家

汚い

一ヶ所目は「筆者の実家」にてプレイ。ご覧の通り、数年ぶりに訪れた我が部屋はエラい有り様です……。いろんなモノや空箱が散乱しホコリまみれで、足の踏み場もない腐海が広がっております。とりあえずソファーに座り、Steam Deckの電源を入れ、同時にApple Watchも起動し準備完了。果たして結果やいかに……!

公平性を保つため、今回の検証ではすべてのスポットで同一のセーブデータを使用。つまり、序盤からサウスヴェイル東エリア(ブルークリークアパートまで)の探索を中心にプレイしています。

本作はラジオノイズ、敵の発する醜悪な声、時折鳴り出す不気味な異音など、山岡晃氏によるサウンドデザインも秀逸。なので何度やっても怖いもんは怖いし、ビビる時はビビる。とはいえ、ここは長年住み慣れていた多くの思い出が詰まった場所であり、懐かしさのためどうも緊張感に欠けてしまいます。

測定結果は88拍/分で、平常時とあんまり変わらない数値。なんならプレイ中結構リラックスしちゃってる。やはり、実家の安心感は異常。ダメだ、このままだと企画倒れの可能性が……!というわけで、元自室を早々に去り次のスポットを探します。

ご先祖様、罰当たりな子孫をどうかお許しください

思案した挙げ句、たどり着いたのは「仏間」。ご先祖様を供養する家庭内の神聖な場所として、日本全国で馴染み深い光景ですよね。祖父母の生前の写真が飾られていたり、仏壇が鎮座している家の中でもひときわ大切な場所でもあります。

「そんな厳かな場所をしょうもない記事のネタに使うな!恥を知れ!」
「これ通すなんてGame*Sparkのコンプラはどうなってんだ!」

そんな読者の皆様のお叱りもごもっともでございます。

しかし、本記事は筆者の全てを懸けた体当たり企画。なんと思われようとやり遂げねばなりません。もちろん、プレイ前にしっかりと仏様と先祖にご挨拶とお参りを済ませておきました。さて、結果はというと……

仏様や先祖に見守られているせいか、結局心拍数は87~92あたりを行き来した程度で大きな変化はなく、環境による恐怖の相乗効果は全く感じられませんでした。う~ん、マズイ……やはり外に出ないといけないんだろうか。そう思いながら実家を後にしたのでした……つづく。

  • 恐怖度:★☆☆☆☆

  • オススメ度:★☆☆☆☆

  • 安心度:★★★★★

②県道のほとり

コイツが一番怖い

続いてやってきたのは某県道。一山またぐこの道の脇に、ちょうど駐車場があったので降りてプレイすることに。時間はすでに深夜。周囲に人はおろか車も一台も通らず、街灯はあるもののあたりは静寂に包まれています。

季節柄もあって気温はマイナス近く超絶寒い。しかし、プレイするロケーションとしてはかなり怖い雰囲気が出ていて期待が高まります。

明かりがあるとはいえ、無人の空間は心細く孤独感が半端ない。そういえば、この先にあるトンネルにまつわるさまざまな心霊現象の噂も根強い。うわ。なんかめちゃくちゃ寒気がしてきたぞ……。

そんな精神状態を反映したのかプレイが乱れ、雑魚敵にボコされ瀕死になる筆者。戦闘難易度HARDにしちゃったので回復が少ないのもキツい。手負いのままブルークリークアパートまで進み検証タイム終了。さあ、気になる結果は……

BPM110

なんと心拍数は平均値が110拍、最高値が114拍という今日イチの数値を叩き出す結果に。安静時が80~90前後なので、かなり鼓動が速くなっていることが分かります。

要因としては、もちろんゲーム本編の要素もあるんですが、個人的にやはりプレイ環境による精神的負荷が最大の要因だろうなと感じました。つまり、今回訪れた「深夜帯の県道脇」は『SILENT HILL 2』のポテンシャルを更に引き出す優れた「恐怖スポット」と言えるでしょう。

  • 恐怖度:★★★★☆

  • 孤独感:★★★★★

  • 寒冷度:★★★★☆

  • オススメ度:★★★☆☆

③波止場

3ヶ所目は、潮香り漁船佇む「波止場」。引き潮で良い感じの階段があったのでそこでプレイ。時折バイクが通る以外は基本的に周囲は無人で、波のせせらぎが微かに聞こえてきます。

古い町並みのそばにある波止場は、そこはかとなく不気味でプレイ環境としては悪くない雰囲気です。しかし、しばらくプレイしているとハプニングが発生。

「おい兄ちゃん、そこで何しよるんじゃ」

時間は午前5時、朝の早い地元のご年配の方に突然声を掛けられビビる筆者。ともあれ、すぐにゲームを中断し事情を説明。気さくで理解のある方だったので、軽く談笑したのち「まだ寒いから気ぃつけてな」と温かいお言葉をいただきつつ、何事もなく切り抜けました。

時間帯的に人が増えそうな予感がしたので再開は中止に。一応心拍数の計測を見ましたが、さきほどの会話でリラックスしたせいか、平均値は81拍、最大値も84拍とまるで恐怖を感じていない数値に。残念な結果ですが次のスポットへと行きましょう。

  • 恐怖度:★★★☆☆

  • オススメ度:★★★☆☆

  • 景勝度:★★★★★



ライター:DOOMKID,編集:キーボード打海

ライター/心霊系雑食ゲーマー DOOMKID

1986年1月、広島県生まれ。「怖いもの」の原体験は小学生の時に見ていた「あなたの知らない世界」や当時盛んに放映されていた心霊系番組。小学生時に「バイオハザード」「Dの食卓」、中学生時に「サイレントヒル」でホラーゲームの洗礼を受け、以後このジャンルの虜となる。京都の某大学に入学後、坂口安吾や中島らもにどっぷり影響を受け、無頼派作家を志し退廃的生活(ゲーム三昧)を送る。その後紆余曲折を経て地元にて就職し、積みゲーを崩したり映像制作、ビートメイクなど様々な活動を展開中。HIPHOPとローポリをこよなく愛する。

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編集/「キーボードうつみ」と読みます キーボード打海

Game*Spark編集長。『サイバーパンク2077 コレクターズエディション』を持っていることが唯一の自慢で、黄色くて鬼バカでかい紙の箱に圧迫されながら日々を過ごしている。好きなゲームは『恐怖の世界』。

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