筆者はロボット物が大好きです。『アーマード・コア』とか『鉄騎』とか『フロントミッション』とか『ガングリフォン』とか。スーパー系かリアル系かと問われると、ややリアル系寄り。でも、どっちも好きです。
特に『アーマード・コア』は大好きで、その為だけに新ハードを買おうと決心するぐらいです。今年、念願叶っての新作発売。もう有給取る気満々です。断言してもいいですが、発売後はしばらく引き籠もります、ええ、絶対に。
PS2の『装甲騎兵ボトムズ』とかもハマってよく遊んでいました。『Another Century's Episode』シリーズも忘れられません。
でも別に自分で操作できるものには限定しませんよ。『マブラヴ オルタネイティヴ』の戦術機とかもいいですよね。ロマンですよ、ロマン。
洋ゲーもいいですよ、『MechWarrior』シリーズとか。筆者が覚えている一番古い思い出は、他ならぬ『MechWarrior2』です。もちろん現代の水準からすれば、カクカクしたモデルのいかにも年代物ってグラフィックですが、幼い自分にとってはこれでもとにかく感動していたのをよく記憶しています。
スタイリッシュでスピーディーな日本のロボットと、戦車や工業機械から派生したかのような、重厚で無骨で重々しい西洋のロボット。どちらも独自の味があって両方とも好きです。
本日ご紹介するのはParadox ArcとGame Riverのオートバトルストラテジー『Mechabellum』です。小型から大型まで様々なメックや戦車などのユニットを配置し、敵部隊を排除することが目標となります。記事執筆時点では、「非常に好評」のレビューとなっています。
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各ユニットには範囲攻撃や自動復活といった固有能力があり、また自身が挙げた戦果によってランクアップを行い強化することも可能。また、クールタイム制による制限付きながらも広範囲を一網打尽にできる特殊攻撃も発動でき、非常に戦略性に富んだゲームとなっています。
戦闘自体は自動で進行し、配置に応じて各ユニットの攻撃目標などが決まるので、各ユニットの移動速度や体力、空中ユニットか地上ユニットかといった違いなど、様々な要素を考慮する必要があります。
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戦闘パート終了時に破壊されたユニットは再補充されて配置されますから、結果的にMAP上のユニットはどんどん増えていきます。もちろん、その分飛び交う弾幕も派手になっていきますから、見応え満点。
戦列を並べたロケット砲が、敵の横隊を粉砕し焼夷弾頭が大地を焦がす。あるいは、敵味方のビームが飛び交う中を空中戦艦が悠々と我が物顔で飛行し、艦砲射撃で地上の敵を制圧する。もう、見ているだけでも大満足できること間違いなしです。
敵も自分も条件は対等。純粋に己の選択と判断が勝敗を決める本作、軽くご紹介しようと思います。
戦術か搦手か?色々組み合わせて敵を打破せよ!
本作では各ターン毎に補充されるポイントを使用し、ユニットのアンロックやランクアップ、また固有アビリティの開放などを行う準備パートと自動で進行する戦闘パートの繰り返しが基本的な流れとなります。
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戦闘パートでは個別のユニットに対する命令は不可能で、配置時点での彼我の配置によって攻撃目標が自動的に決定し、その後追撃しての残敵掃討となります。そして、最後に残存ユニットに応じて彼我のHPプールにダメージを与え、準備パートへ。
これを繰り返して敵より先にHPプールを枯渇させることが目標となるわけです。
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ユニットは空中と地上の2種類に分かれ、対地対空と判定が分かれているほか、小型や大型と言ったサイズでも分類され戦闘パート後のHPプールへのダメージ量が異なります。また、小型・中型機の場合複数機で1ユニット扱いというものもあり、さながら質よりも量を具現化したようなものもあります。
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各ユニットはそれぞれ固有アビリティを有し、移動速度や武器射程の向上といったものから着弾地点のダメージゾーン化やバリアー展開といったものまで多種多様なものとなっています。また、戦果を重ねることでランクアップが可能で、HPや攻撃力を格段に強化するができます。
また、ユニットは敵正面のほか両側面にも展開できます。初回には展開にテレポート完了までの一定時間を要しますが、次戦以降はラグ無しで戦闘に投入可能。破壊時に敵ユニットを麻痺させる他、恒久的なデバフを与える2箇所の重要施設を狙えることから、うまく活用したい要素となっています。
ランクだけは外見から判断できますが、固有アビリティまでは判別不可能です。ただし、アビリティ開放時には展開中の全ユニットを対象に一斉に開放されるので、ある程度数多く展開後に不意打ちで開放するというのが常套手段となります。
広がる戦火、どんどん派手になる光景が魅力!
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各戦闘パートで破壊されたユニットは、次ターンには自動的に復活し再配置されます。なので、結果的にターンを重ねる毎に彼我ともに総ユニット数は増加。必然的に飛び交う弾幕も増え、どんどん派手にかつ迫力溢れるものとなっていきます。
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加えて、ユニットごとに装備する武器は異なり、機銃からミサイル、レーザーといったオーソドックスなものから敵ユニットを味方に変化させるハッカーユニットなんて変わり種も登場します。
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また、武器によっては範囲ダメージが発生したり着弾地点をダメージゾーン化したりといった特殊効果もあり、それぞれ独特のエフェクトを有していますからこれも見どころとなります。
多連装ロケット砲を集中運用して、焼夷弾頭で敵陣地を焦土化。まとめて吹き飛ぶ小型機に飛び交うレーザー。うーん、見ているだけでお腹一杯になります。
邪魔な敵をまとめて粉砕!時宜を得た大技で一網打尽に!
本作では、クールタイム制という制限付きながら一定範囲を攻撃可能な特殊攻撃を発動できます。軌道上からレーザー攻撃やミサイルの集中投下、敵領域内へのユニットの直接転送などどれも強力なものばかり。
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うまく活用すれば、起死回生の切り札となることは間違いありません。
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これらの特殊攻撃は、各ターンの初めに増援という形で4種類提示され、効果に応じたポイントと引き換えに獲得できます。また、特定ユニットを強化したり配置に必要なポイント数の軽減、攻撃速度やHPの向上といった恒常バフやユニットに装備可能な強化パーツなども提示されるので、時々に応じて必要なものを適切に選択したいところです。
ちなみに、この増援は敵も自分も同じものが提示されるので文字通り条件は互角。己の選択と判断が最終的な勝敗を決する、こう考えればなかなかシビアなゲームだとも言えます。
比較的狭いフィールド内で、大小様々なメックや戦車が熾烈な戦闘を行う本作。最初Paradox Interactiveの名前を見かけたときは、正直「うへぇ」と思いました。
だって、Paradox Interactiveと言えばストラテジーの大家、それもなかなか大規模で重厚な中身が特徴の作品ばかり。
ハマったが最後、睡眠不足は必至の強敵揃い。『Crusader Kings III』とか『Europa Universalis IV』とか『Hearts of Iron IV』とか『Stellaris』とか。「嗚呼、さらばわが麗しの土日休みよ…。」と。
ですが、フタを開けてみると意外や意外。手堅くも意外と小じんまりとした内容で、それでいてなかなか奥が深い戦術・戦略性。マッチ後に獲得できるポイントによる固有アビリティの追加開放というやりこみ要素もある、なかなか面白い作品ではないですか。
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最初の小競り合いから始まって、どんどんエスカレートしていく戦闘。呆気なく範囲攻撃で吹き飛びつつも、生き残りが火線を掻い潜って敵陣へなだれ込み、その勢いで敵大型機に群がる小型機たち。そして有象無象を丸ごと消し去る上空からの極太レーザー。うん、メカ好きとしては大満足です。
ただ、ユニット数激増の終盤戦ともなれば、飛び交う弾幕の派手さに比例しての処理の重さが微妙に気になります。カクカクした処理落ち気味の動作は、正直精神衛生上あまりよろしくないというか…。最適化とかはどんどん行ってほしいところではあります。
比較的小規模ながらも手堅く、それでいて奥深い作りの本作。メカ好きにはオススメの1作ですよ!
スパくんのひとこと
大小様々なメックが所狭しとひしめき合いつつ、熱い戦いを繰り広げる1作スパ。複数ユニットを集中運用したときの弾幕の派手さは、一見の価値ありスパ。んー、朝のナパームの匂いは格別スパ。大丈夫、あのミサイルは遠弾スパ(直撃)
タイトル:Mechabellum
対応機種:PC(Steam)
記事におけるプレイ機種:PC
発売日:2023年5月11日
記事執筆時の著者プレイ時間:3時間
価格:1,700円(5月19日までリリース記念セールにつき1,360円)