美麗な3Dグラフィックゲームが数多く誕生している昨今ですが、たまには昔懐かしい2Dグラフィックのゲームが恋しくなることはありませんか？
本作は、真新しい要素こそありませんが、2DRPGの名作とも言える数々の特徴を組み合わせた作品。懐かしくも、最近のトレンドも取り入れており、どの年代のプレイヤーからも楽しめるようになっています。本稿ではそんな『Vagabond』の魅力のポイントをお届けします！
『Vagabond』とは？
本作は個人開発者Pierre Vigierが、2023年5月2日に早期アクセスを開始した2DサンドボックスRPGです。自動生成されるオープンワールドのファンタジー世界を舞台にしており、好きなことをして、好きな場所に家を購入して暮らしていきます。
『The Elder Scrolls』シリーズや『ゼルダの伝説』シリーズなどのロールプレイング要素と、『Stardew Valley』『テラリア』などのサンドボックススタイルを組み合わせた内容としており、戦闘・農業・生活・クラフト・探索などの要素が実装されています。
自分だけの暮らしと、プレイスタイルで楽しめる『Vagabond』。さっそくその内容を見ていきましょう！
自動生成される世界！町が、ダンジョンが、地形が変わる
ゲームを開始したら、さっそく新しい世界を作りましょう！本作の世界はランダムに生成され、初めからプレイする度に毎回違った景色が広がっています。世界の名前を設定すると、それによってシード値が決定。分身となるキャラクターを作れば、そこはもうあなただけの世界です。
もちろんはじめは何も持っていません。ここがどこか、自分が誰か、そして何をすればいいか、それすらわかりません。近くには盗賊のキャンプがあり、さっそく襲い掛かってきます。
頼れるのは己の拳だけ。武器を振りかざしてくる盗賊相手に辛くも勝利し、身ぐるみをすべて剥ぎ取りました。本作のキャラクターは主人公含め、死亡時にすべての所持品をその場に落とします。そしてそれは、着ている服も例外ではありません。つまり、真っ裸になるのです。
それはさておき…まずすべきことは町を目指すことでしょう。前述の通り本作の世界は毎回自動生成されています。そのため、前回の人生で町があった場所に今回も町があるとは限りません。
また、町だけでなく鉱石を採掘できる洞窟や幽霊が徘徊する地下墓地などのダンジョン、さらには砂漠、森林、雪原、川などの地形もランダムに生成されます。新しく世界を作るごとに異なる出会いや町が待っているでしょう。
自分だけの世界で人生を謳歌！やりたいことをやり、なりたい自分になる
町に着いたらあとは何をするのも自由です。町には多くの住人が暮らしており、彼らを手助けしてお金を稼ぐこともできるし、ギルドに所属して活動に励むこともできます。もちろん気に入らないやつがいれば殺しちゃうことだってできます。
それぞれの町にはスキルマスターが存在しており、彼らからはさまざまな職業について学びを得られます。鍛冶屋では武器や鎧を作成でき、魔法使いの研究所ではポーションを調合し、仕立て屋では自分にぴったりな一着を縫製できます。
クラフトに必要な素材は世界を探索して集めましょう。大工仕事に必要な木材は木を伐採し、装備の生産に使う鉱石は洞窟で採掘し、服を仕立てるには動物から皮や毛皮を剥ぎ取りましょう。
キャラクターのあらゆる行動では経験値が上昇し、一定のレベルに到達するとタレントが取得できます。近接武器で敵を倒せば屈強な戦士になり、集めた食材で料理の腕を上げれば立派なシェフに、農業に勤しめば高品質な野菜が生産できるようになります。
ただ町でゆっくりと暮らすだけも良し、ひたすらダンジョンに潜って高品質な装備を厳選するも良し、住居侵入や盗みで生計を立てる悪人プレイも良し、なりたい自分になって自由に生活ができるのが本作の魅力でしょう。
ファンタジー世界の住人の1人になれる『Vagabond』は今後の展開に期待できる作品でしょう。戦闘、生活、探索などあらゆる方面から楽しめますが、現時点ではボリューム不足感が否めません。世界の建造物やダンジョン構造のバリエーション、各コンテンツの内容もいささか薄めです。
しかし、まだ早期アクセスが開始したばかりです。公式サイトではロードマップが公開されており、正式版ではペット、釣り、ゼロからの家づくり、職業、コンパニオンとのロマンス、建造物などが追加。早期アクセス期間は1年半から2年程度を予定しており、約3か月ごとにこれらの主要機能を実装していくとしています。
また、オンラインマルチプレイには現時点でも対応しており、フレンドと一緒に暮らし、世界を探索することもできます。
スパくんのひとこと
面白いけど、ちょっと物足りないスパ…今後に期待スパ！
タイトル：Vagabond
対応機種：PC（Steam）
発売日：2023年5月2日
著者プレイ時間：3.7時間
価格：1,700円（5月9日まで1,530円のセール中）
日本語：なし
※製品情報は記事執筆時点のもの
