
革命……なんともいい響きです。腐りきった国家や社会、コミュニティを一変しようとする情熱と力。そんな革命をSteamストアページで表明しているのが今回取り上げる『Aeruta』です。
まあ、革命といってもパンの世界のことであり、ストアページの説明も「世界を巻き込むパン革命、今、始まる!」とのことなので、なんだかほのぼのしているように聞こえるかもしれません。
とはいえ革命とは、どんな場所やジャンルだろうとひとたび実行されれば誰かが傷つき、誰かの血が流れるもの。そんな例にもれず『Aeruta』もパンを作るため、本当に暴力を行使しながら材料を集めるというハードなアクションゲームになっていたりするのです。今回、東京ゲームショウ2023にて本作のデモが出展。パンのための暴力革命とはいったい何なのか? その一端をお見せしましょう。
材料を集めるために殴り合え

さて『Aeruta』のSteamストアページをあらためて確認しますと、本作はおおまかにいって「さまざまなエリアを探索して材料を集めるパート」、そして「集めた材料からパンを作り、販売するパート」のふたつに分かれております。
今回のデモでプレイできたのは前者の探索パート。こちらは「わー♪ こんなところに小麦粉があるー♪ こっちにはイースト菌♪」みたいに材料を集めるわけではなく、特定エリアの生物を狩ることで材料を入手するのです。
そう、ここは美味しいパンをつくるために暴力が行使される現場……穏やかなパステルの絵柄にそぐわないようなハードなバトルやアクションが要求されるパートでもあります。

主人公はリボンをムチのように操り、生物を狩っていきます。通常攻撃で軽快に討伐するのみならず、強力な攻撃技も複数用意されています。ちなみに各エリアすべての敵を全滅させ、材料を集めることで先へ進む構成になっております。全滅……? 全滅までさせる必要ある? パンを作ろうっていうのに殺意が半端じゃないですよ。
そんな主人公の暴力に対して、エリアに暮らす生物の暴力もまた苛烈。敵の攻撃は意外に強く、さらに地面からトゲが出現したりすることまであり、わりとこちらを殺しに来ています。けっこうアクションに慣れていても、1回はゲームオーバーになるくらいの難易度があります。
ただ、開発側もある程度は難しいバランスを自覚しているのか、一回の探索パートのあいだは3回まではリトライできるようにしていました。

おそらく主人公の他にも残酷なパン屋たちが、材料を集めるために何度もエリアに侵入してきたりしたんでしょうね。エリアに暮らす生き物たちも生存するために異常な進化を遂げたのかもしれません。
いや、そんな危険地帯故に毒を持つように進化した生物が息づいているような、敵意バリバリの環境から温かみのある美味しいパンは作れるのか? と思わなくもありませんが、ともあれアクションゲームとしての手ごたえは確かです!
さらなる材料を集めるために、エリアをクリアするごとに次にどのエリアを探索するか選択しながら、ボスが待ち受ける場所へ……。ボスの攻撃は一層強烈であり、簡単に倒すことはできません。相手の行動ルーチンを読み解きながら、適切に攻撃するのがカギです! ……って、パンを作る材料を探すのが目的だよね? なぜにここまで苛烈な殺し合いに? パン革命はここまで血が流れないとダメなの? いろいろ疑問が沸き上がりますが『Aeruta』はそういうゲームの模様です。

『Aeruta』はSteamにてストアページが公開中。まだまだリリース時期は未定ですが、戦いのなかで手に入れた材料を使ってどのようにパンを販売するかのゲームプレイについては、こちらもご参考ください!