ポケモン世界の新しい視点で好評を博し、映画も大ヒットした『名探偵ピカチュウ』の完結編『帰ってきた名探偵ピカチュウ』がいよいよ登場。前作の「R事件」から2年後、探偵稼業が板についてきたティムとピカチュウに新たな波乱が待ち受けます。
英語音声もついているので、表示言語と併せて簡単にフル英語で遊べます。起きる事件はシリアスでありつつも深刻さは抑えられているので、中級くらいの英語が分かれば十分読めるものです。ピカチュウの激渋ボイスを一度お試しあれ。
Keywords / Case 1:The Missing Jewel

ピカチュウ達が最初に遭遇する事件はとある屋敷で発生した宝石の窃盗事件。従業員のひとりが怪我を負い、主人に尽くしてきた執事が疑いをかけられています。ミステリーの定番シチュエーションですね。英語ではやや難しそうな単語が並びますが、その大半はドラマでもよくあるミステリ用語なので、それさえ押さえておけば言っている内容は読み取れると思います。
Incident:事件
Injure:怪我を負わせる
Theft:窃盗
Crime scene:現場
Suspect:容疑者
Culprit:犯人
Forced entry:扉をこじ開ける、不法侵入
Burglary:侵入強盗

Interviewing:事情聴取
Testimony:証言
Evidence:証拠
Circumstantial evidence:状況証拠
Motive:動機
Likelihood:可能性、見込み
Deducing:推理
Inspector:警部
Lieutenant:副官、警部補(米)

一般的なミステリーでは「警部」「警部補」と訳しますが、米国の州ごとなど地域によってその都度階級序列は異なります。「Lieutenant」自体には副官の意味があるので、基本的には現場を仕切るもう一つ上の階級が存在するのですが、NYPDで採用されている階級はLieutenantの次にCaptainが入り、Inspectorはその次の警視に相当する階級です。場所によっては「Detective」が警察の肩書きにつくこともあるので、組織の話になるときは地域の序列について必ず参照しましょう。
日本で公式に定められた英訳は、ロンドン警察に準じて「警部:Chief Inspector」と「警部補:Inspector」としています。
お次はこの事件に登場するポケモン達です。英語版の名前の多くが2単語の組み合わせでできており、ポケモンの特徴と合わせて覚えれば英単語学習に役立てられます。

Corviknight/Corvid+Knight
「カラス科の鳥」とフルアーマーの「騎士」。ラテン語のカラス「Corvus」が語源です。新型コロナウイルスでよく見るのは「COVID」なので注意。カラスの訳には「Crow」「Raven」の2種類があり、日本の都会で一般的に見るのは「Crow」の方。「Raven」は主に一回り大きいワタリガラスを指し、国内では北海道に渡ってくるのみです。世界各国の神話に出てくるのはRavenが多いので、日本のカラスのイメージと混ぜないようにしましょう。

Pidove/Pigeon+Dove
どちらも「鳩」を指す言葉から来ていて、その違いは「大きさ」「野生か飼育下か」「白い、色の明るいものがDove」などいくつかあり、はっきりとした区別にはなっていないないようです。その上でDoveにはポジティブ、Pigeonにはネガティブなイメージがついていて、平和の象徴として使う鳩はかならずDoveになります。ちなみに初代からいる「ピジョン」は「Pidgeotto」です。

Whimsicott/Whimsical+Cotton
季節風によって「きまぐれ」に飛んでいく様子と、全身を包む「綿」から。

Manectric/Mane+Electric
進化前のラクライ(Electrike)よりも「たてがみ」が大きく発達していることから。

Growlithe/Growl+Lithe
ガーディの特徴であるよく「吠える」ことに、「しなやかさ」を表す「Lithe」の組み合わせ。

Clefable/Clef+fable
ピクシーの頭の巻き毛としっぽが「ト音記号」に似ているため。

Lillipup/lilliput+Puppy
ガリバー旅行記に登場する小人の国「リリパッド」と、子犬「Puppy」から。

ティムとピカチュウが何故話せるのか、ハリー失踪の謎は解けるのか、その前にピカチュウの健康面は大丈夫なのか、ミステリーの行方を楽しみつつ、この秋の英語力アップに本作を使ってみてはいかがでしょうか。