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3月の2日から3日にかけて、東京都武蔵野市の吉祥寺駅にて開催された『TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2024』。2つのメイン会場と街中に散らばった様々な展示/物販などがある、まさに「駅ぐるみ」のイベントとなっており、なかなかの盛り上がりを見せていました。
近隣に住んでいるため筆者も吉祥寺駅はよく利用するのですが、駅の連絡通路やマルイの下に物販が出ているなど、非日常的な光景でした。
今回の記事では、多数出展されたゲームの中から『アニマロイドガール』のプレイレポートをお届けしていきます。
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2つある会場のうち、『アニマロイドガール』のブースは東急REIホテルの中にありました。即売会のように数多くのゲームブースがひしめき合うような状態でしたが、メインビジュアルである少女の可愛らしさがひときわ目を引きます。また、すでに用意されている様々なグッズのクオリティがいちいち高い、とも感じました。
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『アニマロイドガール』はポイント・アンド・クリック型のパートと選択肢を選ぶテキストアドベンチャー的なパートが存在する、静的なアドベンチャーゲームです。試遊部分ではあまり設定が明かされないのですが、獣人化を研究する主人公と少女は同居しており、新しい家族として過ごすなかで心を通わせていく……といった内容になっているようです。
ゲームとしての内容は古典的なものとも言えそうですが、とにかくビジュアルが美麗であることが目立ちます。キャラクターが可愛いのはもちろんのこと、背景美術もいちいちかっこいいです。
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上記のトレイラーなどから伺い知れるでしょうが、特に少女のアニメーションは凄まじく、筆者としては「こういうゲームではあまり見たことがないぐらい動いている」と感じました。実在感があり、よくできたアニメーション作品を鑑賞しているかのようです。
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試遊は短時間でしたが、最後には「街へ続く道を歩いていく」という少し世界観が分かるような短いムービーが挿入されました(上記トレーラーの0分25秒あたりからその様子を確認できます)。道をグヨグヨ進んでいくアニメーションを見て“『クーロンズ・ゲート』みたい”と独り言を言ったら、ブースにいた制作者の方が「あのゲーム好きなんです」と教えてくれる、という一幕も。
こういう九龍城を模したようなアジアンゴシックっぽい都市は非常に人気があるモチーフですし、一気に心惹かれました。個人的には、今回試遊した作品の中で最も心に残ったタイトルです。今まで獣人を取り扱った作品を好んだことがなかったので、自分でも意外でしたが、細部の作り込みや世界観だけで充分に魅力的だと感じます。
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Steamストアページによれば、本作は「2024第4四半期」発売とのこと。このクオリティで全編絵が動きまくるならおそらくかなりの人気作となるでしょう。気になった方は当然要チェックですし、個人的には「あんまり獣人とか興味ないな~」という人も惹きつけるオーラのある作品だと思います。