2025年3月8日から3月9日にかけて、東京・吉祥寺にてインディーゲームイベント「TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2025」が開催されました。本記事では、『Wizardry』のプレイ感を『FF』のように楽しめる『Dungeon Antiqua(ダンジョン・アンティーカ)』のレポートと開発者インタビューをお届けします。
『FF』の見た目で『Wizardry』なDRPG!
本作は、探索と育成を繰り返してダンジョンの踏破を目指す2DダンジョンRPGです。ビジュアルは初期『ファイナルファンタジー』風の見下ろし2Dでありながら、ゲームプレイは『Wizardy』そのものと評判の本作、いったいどのようなものに仕上がっているのでしょうか。
最初は酒場でパーティを作るところから始まります。戦士、盗賊、僧侶、魔法使いの4つの職業(男女別)から5人のパーティを編成し、最初の3人が前衛、あとの2人が後衛と割り振られます。

その後、装備を購入してダンジョンへ。ダンジョンは探索していないところは真っ暗、探索済みのところはうっすらと表示される方式となっており、どこを探索したかがとてもわかりやすくなっています。

ダンジョン内には仕掛けや宝箱、NPCなどがおり、2D見下ろし型でも探索のワクワクはしっかり味わえます。バトルで深手を負い回復手段もないときは一旦街に戻って体制を整え直したり、宝箱に罠が掛かっていて調べることができたりと、節々でしっかり『Wizardry』を感じさせる要素もグッドです。

一人称視点やマッピングという遊びは『Wizardy』やDRPGならではの遊びではありますが、ジャンル初心者の目線ではややとっつきづらく感じるのも事実。本作では、多くの日本人が慣れ親しんだオーソドックスなレトロJRPGと同じ見下ろし画面を採用することによって、非常に遊びやすく仕上がっています。
早くも続編計画中!開発者インタビュー
ここからは、本作を開発したShiromofu Factoryへのインタビューをお届けします。
――自己紹介をお願いします。
frenchbreadfrenchbreadです。企画全般やプログラミング、サウンドを担当しています。
マリヒコイラストレーターのマリヒコです。frenchbreadさんがドッターを探していたところに自薦して、ロゴや敵グラフィックなどを描いています。
――令和の時代にガッツリレトロなRPGを作りたいと思った理由は何なのでしょうか。
frenchbread自分でゲームを作ろうと思ったとき、自分が好きだったものを再現するというところから始めたかったというのがきっかけですね。僕はファミコン・スーパーファミコン時代のRPGが大好きだったので、その再現を試みています。
――ドット絵においてもしっかりレトロなテイストを再現していますよね。
マリヒコそうですね。使える色数が16色しかないので、影の色とかは結構難しくて……。背景の黒色を利用するなど工夫してこだわっています。

――ダンジョンRPGと聞くと、『Wizardry』のような3D DRPGを思い浮かべる人が多いと思いますが、あえて2Dにした理由は何なのでしょうか。
frenchbread僕自身はすごく『Wizardry』好きなんですが、ファミコン当時のものはオートマッピングもなく、とっつきにくいマニアの遊びという印象があります。当時その裏では、『FF III』が『IV』がグラフィックやUIの美しさで一気に知名度を挙げていたので、両作を組み合わせたらどうなるんだろう?と思ったんです。
――ちなみに、好きな『FF』と『Wizardry』はどの作品なのでしょうか。また、影響を受けた作品はありますか。
frenchbread『Wizardry』は初代、『FF』は『III』~『V』あたりが好きですね。
マリヒコRPGではないのですが、私はアートから入っているので、グラフィックにおいては『ロックマン』に影響を受けていますね。
――本作の今後の展開を教えて下さい。
frenchbreadいま出ているものは一旦完成形まで漕ぎ着けたので、次回作を計画しています。できれば年内に体験版を出して、正式版も来年半ば頃までにはリリースしたいと考えています。
――弊誌の読者はRPG好きな方が多いので、まだ遊んでいない方に向けてアピールをお願いします。
frenchbread子供時代から青春時代でスクウェアのRPGを楽しんだ人はたくさんいると思います。本作はまだまだたくさんの人に楽しんでいただけると思うので、1人でも多くの人に知っていただきたいです!
――ありがとうございました!
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(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)