
ゲームフェス「TOKYO INDIE GAMES SUMMIT2025(TIGS2025)」が開催されました。吉祥寺の街をつかったイベントですが、その中心となるのは“試遊会”です。本稿ではそんなTIGS2025の模様をお届け。こちらでははうどんぱさんが開発されているACT『ウンコテクニカ』をご紹介します。
◆プレイスキルを磨きたくなる骨太2DACT!尻と便器の狭間でStylishに飛び跳ねろ

まず……早速ですが、多くの読者諸兄は「ウンコ」というフレーズに心惹かれたことでしょう。 Game*Sparkでは毎年TOTYも開催していますし、日本で一番トイレに着眼して掘り下げてきたメディアと言っても過言ではありません。
そこで、うどんぱさんにウンコについて聞ければという想いでブースを訪問。お話を伺いながらプレイを開始したのですが、「ウンコについての意気込み」を伺ったところ、まさかの一言「そこまで真面目にウンコに取り組んでいるわけではないです」との言葉が返ってきてしまいました。そんなぁ……。
よくよく考えれば「私はウンコに一家言ありましてね。下痢はダメです。やっぱりウンコって言うのは……」と言われても、困ります。実際に触ってみたのですが……とか言われても困ります。ウンコに偏愛を持っている人が開発したウンコのゲームは、おそらくGame*Sparkと言えども掲載を審議するでしょう。ゲーム開発においても健全さ、超重要です。そういう意味では正しい距離の取り方で、『ウンコテクニカ』は一種のシンボルとしてウンコを採用したゲームなのです。

「ではなぜウンコか」と聞いてみたならば、ゲームにおいてはフックとなるインパクトがなければダメという所から着想した様子。多くのゲームがそのフックに美少女などを採用している一方で、そういう手段を取らない方向性を考え「美少女同様にフックとなる素材」を探したところ、「ウンコ」に行きついたと語られました。確かに道理です!筆者もウンコに惹かれて取材に来たのですから。

さて、くさい話はここまでにしてゲームの模様をお届けしていきましょう。『ウンコテクニカ』は横移動のステージクリア性のACTゲームで、操作はシンプルです。スタート地点(お尻)をクリックし、あとは自動で横移動をする自機(ウンコ)をクリックでジャンプさせ、ゴール(便器)まで送り届けるというもの。

シンプルがゆえに、難易度は高めです。初めの数ステージは簡単にクリア可能でしたが、徐々にミスも増えていきます。自機(ウンコ)は死ぬことがないため、ゲームオーバーはなく何度でもトライできます。しかし失敗した回数などがダイレクトに見えるリザルト画面を見ると、「こちらも気張ってかからねばならない」と感じさせてくれます。

ノーミスでクリアすると「パーフェクト ウンコ!」とこちらを褒めてくれます。しかし、ふと油断するとあっというまに壁反射回数が200を越えたりと、かなりの骨太アクション。プレイスキルの向上が必要になりますね。個人的には、『ウンコテクニカ』を触った感触としては往年の高難度横アクションゲームに近いのではと感じました。

同時に『ウンコテクニカ』の「テクニカ」部分も見逃がせません。攻略に詰まらない限りテンポよくステージが進んでいくため、もっとうまく自機をコントロールしたいと思わせてくれる、普通に秀逸なゲームです。(※普通とは「ウンコに引っ張られすぎた色物ではない」という意図です)

ちなみに、本作ではストーリーらしき意味深な文章がちらりと見えました。これをもって「ストーリーはあるのでしょうか」と聞いたのですが、どうなんでしょうとはぐらかされてしまいます。明確なストーリーとなるのか、あるいはフレーバーテキストの範疇を越えないのかはわかりませんが、少なくとも「ウンコとはあまり関係ありません」と釘は刺されてしまいました。

また、本作ではタイトル画面にて「自分のウンコ」のステータス「カタサ」「ニオイ」「イロツヤ」が変動します(これが何に関わるのかはわかりませんが)。さらにはスキンも豊富で、ステージクリアなどによって入手できる「UN-COIN」にて回せるガチャにより、ウンコのカラーリングも変更できます。

「ボーナスステージ」では大量のUN-COINが、そして「チャレンジステージ」では更なる高難度ステージが待ち構えているのだとか。さらにステージ数は驚異の184ステージとのこと。存分にウンコをコントロールすることが可能でしょう。
開発者のうどんぱさんにウンコに対して数々の質問をしながら遊んでいたこの時間、筆者はおそらく吉祥寺で一番ウンコを求めたライターになっていたはず。
歯ごたえのあるテンポ良いアクションゲームをやり込みたい、あるいは理想のウンコをビルドしたいという方には『ウンコテクニカ』、オススメです。『ウンコテクニカ』(無料版)は既にリリースされているので、気になった方はぜひ触ってみてください。