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今やヴァーチャルの世界でもビジネスが盛ん。Second Lifeは現実世界での仕組みをそのまま応用でき、「ビジネスをする」場所として成功を収めています。ヴァーチャルワールドでのコンサルティング&リサーチを専門とする[url=http://www.kzero.co.uk/index.php[]KZERO[/url]といったところもあるくらい。今回はそのKZEROにて扱われていたキーワード、"Vertical worlds"をご紹介。"Virtual Worlds"とどう違うのでしょうか。
ヴァーチャル世界の利用者、参加者を高めるファクターはなんでしょうか?
使い易さ?
広告?
複数のエントリポイント?
上記の点は、少しは世界の成長の助けとなりますが、主要な要因とはなりません。人々は、ヴァーチャル世界に入るための理由、目的、自分に関係する何かを必要とします。この"sense of purpose"(目的意識)はヴァーチャル世界のより広範な参加を促し、革新者と早期の参加者の間のギャップを埋めます。
あなたがこれについて考えるとき、Second Lifeのような世界は「万能選手」たちの世界です。人々が最初に参加するとき、お互いに共通のものはなにもありません。そういうわけで、居住者たちは同じような興味、地理的要件、趣味などといったものにひきつけられます。あなたが実際に初期の参加者たちを対象にしたいのなら、テーマやカテゴリによる動機付けによって、世界はより拡大しそうです。
なぜ?
テーマを与えられた世界を構築することは、そのテーマの方向に世界が直線的に構築されていくことを意味するので、潜在的な居住者はその世界での共通のなにかを持っています。技術への興味やヴァーチャル世界に参加すること自体への関心があるわけではなく、その代わりとして現実世界における情熱、興味をそのまま適用できる環境があることを意味します。
この点で言えば、テクノロジーが仮想世界を促進させるという時期は終わりに来ていることを意味します。
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Vertical Worlds(ヴァーティカル世界)の例
Football Superstars(FS)は、ヴァーティカル世界の典型例といえます。2008年5月にローンチを予定しているFSは、MMOGのパートとヴァーチャル世界のパート- Metammog で作られています。ゲームはオンラインでのフットボール経験を提供し、他のチームメイトと同時に遊ぶことで、チームの一選手としてプレイすることができます。あなたがピッチに立っていないときは、フットボーラーとしての人生を生き、トレーニングやスキル習得、フットボールをテーマとしたインタラクションを行います。
ここのキーポイントは、FSにいる全ての人々はフットボールに関心がある、ということです。―これが、「ヴァーティカルワールド」です。
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PlayStation Homeは来年のローンチを予定しているもうひとつのヴァーティカル世界です。Homeは、PS3上にゲーマーをまとめるようにデザインされた世界です。世界そのものは、ヴァーチャルなゲームとアクティビティ、個々に用意された私的空間、他のプレイヤーとPS3のゲームにダイレクトに入るための能力を提供します。これは、「PlayStation」というテーマでくくられた世界でプレイヤーたちを結びつける「接着剤」のようなものです。
これはSecond Lifeにとって何を意味しますか?ユーザーは、ヴァーティカル世界に流れていきますか?―疑わしいです。
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Second Lifeは、「万能選手」たちの世界が人気があり、いつでもそういった人々のための場所である、ということを証明しています。そして、初期の参加者たちはそういった世界に住み続けます。Second Lifeは、人々をひきつけ続けますか?そこにはたくさんのグループ、ブランド、会社が入るための理由があるのです。興味深いことには、Second Lifeにも既にいくつかのヴァーティカル世界があります。The L WorldとCosmosGIRL Villageは、特定の興味において、特定の人々を満足させるためにつくられた場所です。
しかし、専用のヴァーティカル世界(Football SuperstarsSやHome)が提供するものは、異なる人口統計のタイプ、特定のマーケットを利用しようとするマーケターのための新しいオプションです。Second Life居住者と比較してPCに精通していない人、ブランドに敏感でない人たちは、より使い易くより魅力的な世界を見つけるでしょう。[size=x-small](以上KZEROより引用)[/size]
Virtual World(仮想世界)― Vertical World(垂直世界?)
Second Lifeはユーザーがそれぞれに世界の構築に加担する世界。Modなども盛んです。記事では、"Generalist World(万能人たちの世界)"と位置づけられています。初心者には「何をしたらいいかわからない」、まさに仮想現実のような世界。参加者たちの共通目的や共通意識は無く、それぞれが自由に活動する世界です。
その一方で提示されたキーワード「ヴァーティカルワールド」では、予め設定されたテーマ(FSではフットボール、HomeではPlayStation)が既にユーザーの共通目的です。そのため、テーマに特化したサービスを提供したり、コミュニティをつくりやすいという利点があります。ユーザーの自由度は制限されますが、簡単に参加できるという利点も。あるゲームをプレイするという共通目的の元に集まる「ロビー」に、いろんなサービスをつめこんで具現化した世界。ヴァーティカルワールドはそういう言い方もできるかもしれません。
[size=x-small](ソース: [url=http://www.kzero.co.uk/blog/?p=1507#more-1507]KZERO: Explaining Vertical worlds[/url])[/size]
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