
現在、様々なハードでサービスが提供されているゲームのデジタル配信。店頭には並ぶ事の無い作品をダウンロード購入出来るという点が大きな魅力の一つでもあり、近年のSteamなどの普及により実際に利用した事があるという方も多いのではないでしょうか。Xbox 360においては、Xbox LIVE マーケットプレースのXbox LIVE アーケード(XBLA)で毎週1本以上の新作がリリースされていますが、これまでに惜しむらくも国内配信が見送られたタイトルも数多く存在しています。
本稿では、そのような国内配信が見送られてしまったタイトルで、尚且つXbox LIVE アーケードでしかプレイ出来ない作品を厳選して5本お届けします。
『Tetris Splash』 配信価格: 400MSP

配信日:2007年10月3日 販売元:Microsoft Studios 開発元:Tetris Online, Inc.
言わずと知れたパズルゲームの王様テトリス。本作に用意されるゲームモードはラインとマラソン、6人参加が可能なマルチプレイモードのみと、とてもシンプルな設計。Splashと題される様に本作は“水”がテーマとなっており、水中の背景やブクブクといったSEに加え、そっとささやくようなゲームボイスが相まって癒し系テトリスの様相を醸し出しています。その最たるものが“アクアリウムモード”で、テトリスの画面を排して泳ぐ熱帯魚を眺め続ける事が出来るといった気合いの入れよう。本作には豊富にダウンロードコンテンツが用意されており、その殆どが魚や水槽のアクアリウムコンテンツという点も注目です。
『Perfect Dark』 配信価格: 800MSP

配信日:2010年3月27日 販売元:Microsoft Studios 開発元:4J Studios
『ゴールデンアイ007』の後継作としてレアがニンテンドー64向けに開発したその移植版。移植の発表当初は国内配信が期待されたものの、結局海外配信オンリーとなってしまった本作。奇しくも日本語表示にも対応しており、タイトルロゴに至るまでローカライズが行なわれているのも特徴。
本作ではXBLA向けにニンテンドー64のリマスターが行なわれた『バンジョー』シリーズ以上に手の込んだ移植となり、テクスチャーを大幅に刷新したグラフィックはまさに別物と言っても良い程。ゲームはオリジナル版以上となる60フレームのパーフォーマンスを維持しており、画面分割のマルチプレイにおいても同様で、オリジナル版を散々遊んだ、もしくは遊んでいるという方でもアップグレード版の本作をプレイする価値は大いにあると感じさせる品質を実現しています。また本作は北米版仕様の為、オリジナルの日本版で削除された武器や暴力表現も存在しており、資料的価値も高い一本。
『Rocket Riot』 配信価格: 800MSP

配信日:2009年1月17日 販売元:THQ 開発元:Codeglue
クラシックな趣のある2Dマップを舞台に、単純明快なバトルロイヤルが楽しめる本作。左スティックでマップ内を縦横無尽に飛び回り、右スティックを倒して弾道を表示させ、はじくと弾を発射というシンプルな操作性を採用。ゲームは一体多数のデスマッチモードをメインに、ラグビーに見立てたゲームモードや、マップに隠れたキャラクターを見つける宝探し的なモードも用意されています。
オブジェクトを派手に破壊出来る巨大ロケット弾など、複数のパワーアップアイテムも登場してバトルを演出し、ボリューム満点のステージ数と共に、後半は歯応えのあるゲームプレイが待ち受けています。倒したキャラクターはプレイアブルキャラとしてアンロックされるといった収集要素も楽しめ、ロード中はカセットテープからデータを読み込む様なアニメーションが表示されるなど懐古的な演出も。本作はその後iOSなどのスマホ向けにも移植されていますが、スティックを弾く感覚のあるXBLA版がイチオシ。
『Bloodforge』 配信価格: 1200MSP

配信日:2012年4月25日 販売元:Microsoft Studios 開発元:Climax Group
販売はマイクロソフトながらも国内向けにはリリースされていないタイトルの一つで、その判断も頷けるブラッドアンドゴアが満載のMatureタイトル。開発は英国のClimax Groupが手掛けており、ケルト神話の世界観を踏襲するなど、一風変わった題材を取り入れているのも本作の特徴です。
ジャンルは3Dアクションゲームとなり、物語はCromと呼ばれる主人公が平和を脅かした神々に復讐を企てると言ったもの。自らの手で妻を殺めてしまうといった主人公の立場は某スパルタの主人公に似通っているも、原作の設定を生かしたケルト神話の神々が登場し独自の世界観を形成しています。開発エンジンにはUnreal Engine 3が用いられており、減光フィルターを掛けた様なダークなグラフィックは印象的で、相反するビビッドな血の赤が作品の異様な雰囲気を際立たせています。
ケルト神話の選択やグラフィック表現には一目置かれる本作ですが、ゲーム性においてはいささか欠点もあり、海外レビューでは低スコアをマークしていた事も念頭に置いておきましょう。
『Discs of Tron』 配信価格: 400MSP

配信日:2007年10月3日 販売元:Disney Interactive 開発元:Digital Eclipse
ゲームボーイアドバンスでリリースされた『Tron 2.0.』のおまけやCommodore 64版を除き、現状オリジナルのアーケード版がプレイ出来るのはアーケード筐体かXbox LIVEアーケード版のみといった移植の機会が少ない稀少な作品。ゲームは映画のディスクマッチを題材にした内容で、移植はDigital Eclipseが担当し、2008年より配信がスタート。当時は対応していなかったマルチプレイを実装しており、オフラインやXbox LIVEを介したオンラインの対戦マッチが可能。尚、前作の『TRON』に関しても同年にXBLAで配信が開始されており、こちらもオフライン/オンラインのマルチプレイに対応しています。
以上、5つのNAIJ作品をお届けしました。ここではXBLA限定タイトルに絞り選出しましたが、マルチプラットフォームタイトルまで視野を広げると、ここでは紹介しきれない程に様々なNAIJ作品が存在しています。
良質ながらも何かしらの理由で日本には上陸する事の無かったこれらの作品、今後も国内向けの配信が増える事を期待しつつ、知らずの内に埋もれていった良質なNAIJ作品を今一度チェックしてみては如何でしょうか。

尚、海外タグの導入は自己責任であり、突如海外タグが使えなくなるといった可能性もありますので、その点にご留意を!
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