“斬る”壮快感と“凌ぐ”駆け引きの骨太アクション『METAL GEAR RISING REVENGEANCE』プレイレポ | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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“斬る”壮快感と“凌ぐ”駆け引きの骨太アクション『METAL GEAR RISING REVENGEANCE』プレイレポ

先日、KONAMIが開催したメディア向け体験会『 METAL GEAR RISING REVENGEANCE BOOT CAMP 』にて、『 METAL GEAR RISING REVENGEANCE 』を2日間存分に遊ぶ機会がありましたので、今回はそのプレイレポートをお届けします。

家庭用ゲーム Xbox360
METAL GEAR RISING REVENGEANCE

先日、KONAMIが開催したメディア向け体験会『METAL GEAR RISING REVENGEANCE BOOT CAMP』にて、『METAL GEAR RISING REVENGEANCE』を2日間存分に遊ぶ機会がありましたので、今回はそのプレイレポートをお届けします。なお、『METAL GEAR RISING REVENGEANCE BOOT CAMP』詳細イベントレポートはこちらの記事 をご覧ください。



『METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS』から4年後、サイボーグとして民間軍事警備会社(PMSCs)に所属しアフリカの新興国で首相の警護を請け負っていた雷電は、突如多数のサイボーグの襲撃を受け首相を殺されたばかりか、戦いの中で左目と左腕も失ってしまいます。その後、新たなサイボーグとして再起動した雷電は、デスペラード社とサムへの雪辱戦へ。アブハジアやメキシコ、アメリカなど世界各国を跨ぐ戦いの中で、過去と対峙した雷電はひとつの決断を下すことに―。

『メタルギア』シリーズお馴染みのキャラクター、雷電を主人公に据え、彼の“ジャック・ザ・リッパー”としての過去との対峙を『MGS4』の後の世界での戦いを通じて描く本作。サニーといった過去作のキャラクターの登場も明らかになっているものの、物語はシリーズ未体験でもすんなりと入り込める内容に仕上がっています。

METAL GEAR RISING REVENGEANCE
アフリカ某新興国を舞台に始まるプロローグでは強化前の白いボディの雷電を操作する。強化前ということもあり、一部のアクションには制限がある。



本作の一番の特徴である”自由切断”は、敵の動きがスローになる“斬撃モード”中に、何度でも好きな方向に敵やオブジェクトを切り刻むことができるというもの。斬撃モード中に赤い四角でターゲッティングされた部位を狙うと敵の自己修復ユニットを奪う“斬奪”を行って、体力とエネルギーを全快することができます。

METAL GEAR RISING REVENGEANCE
ターゲッティングされた部位の切断に成功すると画面に大きく“奪”の文字が。このタイミングで○ボタンを押せば敵の体内から自己修復ユニット(エネルギー)を奪う壮快なアクションが入り斬奪成功

ただし斬撃モードを発動させるには一定量のエネルギーが必要で、エネルギーを回復させるには斬奪するか敵に攻撃をヒットさせる(微回復)、もしくはアイテムを使うしかありません。斬撃モード〜斬奪でエネルギー全快〜次の敵を斬撃モード、と上手く流れれば快感なのですが、一度斬奪を失敗するとこのループが崩れてしまい、しばらく通常攻撃でエネルギーを溜める必要が出てきます。流れが成功し続けている限りテンポ良くストレスのないプレイができるので、壮快でスムーズな、格好良いアクション目指して自然と斬奪を成功させたくなり、これもまたゲームに良い緊張感をもたらしています。

METAL GEAR RISING REVENGEANCE
通常攻撃でも切り刻むことは可能。エネルギー節約でオブジェクトを試し斬りしたいときなどはこちらで

もうひとつの特徴である“シノギ”は、敵の攻撃に向かって技を返してガードするシステムで、一般的なガードや回避と違いボタンひとつで任意に使えない分、戦闘に歯応えと独特の奥深さを生み出しています。タイミング良く“シノギ”が成功すればカウンターのチャンスが生まれ、そのままQTEで特殊アクションから斬奪へ一気に持ち込めるなどメリットも大きいものの、上手く使いこなせないと後半かなりの苦戦を強いられることになるなど、ゲームの進行を左右する重要なアクションと言えます。

かくいう筆者もシノギ必須の敵相手に何度もリトライしていました……。1撃をシノぐのは簡単ですが、高速連続攻撃となるとかなりのコツとアクション慣れが必要な印象です。その分シノギが上手く使えるようになってくるとそれだけで戦闘の面白味が倍増し、「刀で戦う」というのはこういうことだったのか、と改めて実感させられるほど。

METAL GEAR RISING REVENGEANCE
敵が赤く光ったときが攻撃してくるタイミング。シノギが成功すると「キン!」という弾いた音とともに波紋のようなエフェクトが出る。どちらもわかりやすい。特殊アクションが可能な時に表示されるボタンはパターンが決まっているのでQTEが苦手でも問題ない

自動で障害物を避けたりよじ登りつつダッシュできる“ニンジャラン”はかなり快適で、広いフィールドの移動にもストレスを感じることがありません。ニンジャラン中でもダッシュ攻撃やスライディング攻撃が繰り出せるうえ、自動的に敵の銃撃を弾いてくれる便利機能も搭載され、単なる移動手段だけでなく戦闘中も積極的に使える印象でした 。

METAL GEAR RISING REVENGEANCE
ニンジャラン中は自動で銃弾を弾くので、全篇通してかなり重宝する



ここまでの純粋なアクションパートの仕上がりだけでも十分な完成度を誇る本作ですが、忘れてはならないのはカスタマイズやサブウェポンなどアクション以外の要素の充実度。カスタマイズはBPと呼ばれるゲーム内ポイントを消費することでアーマーの変更や武器の強化、スキルの装備などが行えます。BPはチャプターリザルト画面で戦績に応じて獲得できるほか、敵を倒すことやアイテムボックスなどからも入手でき、各カスタマイズ項目は一定の条件をクリアするとアンロックされる仕組み。

サブウェポンはグレネードやロケットランチャーなどのほか 、段ボールやドラム缶まで登場。斬撃での戦闘だけで進めることも可能ですが、状況に応じてサブウェポンを使い分けたり、隠れて戦闘を回避することができるのも本作の大きな特徴であり、最も『メタルギア』らしいところと言えるでしょう。

METAL GEAR RISING REVENGEANCE

ゲームを進めていくと無線メニューからプレイできるようになる”VRミッション”は、チュートリアルや一定の条件下でタイムを記録できるミニゲームがプレイでき、練習にも最適です。



特定の部位を狙った自由切断や斬奪、QTEで発動する特殊攻撃など、ただ自由に斬り刻むだけで終わらない斬撃モードは奥が深く、攻めながらガードできるシノギは使いこなせればこれまでになくテンポの良い戦闘を体感できます。高い壮快感とただ連打するだけでは勝てない仕様はアクションとしての歯応え十分。そのぶん難易度はやや高めに感じましたが、最初に難易度を選べるので自信がなければEASYで始めれば大丈夫でしょう。EASYではさらに、体験版からの変更点としてシノギがセミオートで発動する「イージーアシスト」機能も選択出来るようになっています。

METAL GEAR RISING REVENGEANCE

グラフィックのクオリティは高く、アブハジアの市街地やアメリカの高層ビル街など各地域の雰囲気が良く出ています。更に全編60fpsで描画されたモーションは滑らかに動き、カクつきも一切ありません。ロード画面はプレイ中は殆ど挿入されず、リトライ時以外ほぼシームレスにストレスなくプレイできたのには驚きです。

『メタルギア』の名を冠するだけあり、前述したステルス要素をはじめお馴染みの演出が随所に見られるのはシリーズファンには嬉しい限り。キャラクターたちのコミカルな一面が垣間見れる無線通信は、なんとチェックポイントごとに更新されるそうで、息抜きに無線ばかり聞いていたらあっという間に時間が経ってしまうほど。

METAL GEAR RISING REVENGEANCE
仔月光を操作するシーンも登場。背後から忍び寄って電撃攻撃ができる

もちろんゲームの本質やストーリーに於いてはシリーズを知らなくても十分楽しめる配慮がされているため、初めてでも全く問題なく楽しめます。旧来のファンを納得させつつ新規プレイヤーへの敷居も下げる、そのさじ加減はさすがと言うしかありません。

プラチナゲームズによる、アクションとしての堅実な完成度と、『メタルギア』シリーズらしい要素の数々、更にミニゲームやカスタマイズ要素など、まさに痒いところに手が届くような仕上がりの本作からは、KONAMIの小島プロダクションが築き上げてきたシリーズへの敬意と丁寧で細やかな気配りが感じられました。アクションゲームファンには“骨太の本格アクション”として、シリーズファンには“壮快感あるアクションに特化した新しいメタルギア”として、是非プレイして頂きたいですね。


※BOOT CAMP会場にて実際にプレイした動画


(C)2013 Konami Digital Entertainment
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《ひよKing》
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