海外では3月12日、国内では3月14日とリリースが目前に迫っている『God of War: Ascension』ですが、ソニーのサンタ・モニカスタジオが同作のトロフィー1種類の名称をパッチにて変更することを明らかにしました。その理由は女性嫌悪(ミソジニー)を想起させるセンテンスが入っていた為だそうです。
海外サイトJoystiqが開発スタジオより聞いたところによれば、今回問題となっているトロフィーの名は“Bros Before Hos”。これは自身の彼女や妻よりも友人を大切にしようというという意味を指す既存の文句で、この中のhos(hoの複数形)はwhore(売春婦・好き者)が短縮されたスラングとなっています。
このトロフィーはプレイヤーが本作の主人公クレイトスを手助けし、3人の主要な敵キャラクターの1人フューリーを痛めつけることで得ることが出来るもの。しかし早期の評価にてこのシーンとトロフィーの名が女性嫌悪に当たるとのネガティブな反応があり、“Bros Before Hos(女よりも友)”から“Bros Before Foes”(敵よりも友)というトロフィー名へと変更される事が今回決定されたそうです。

サンタ・モニカスタジオは「文章は何人かのコミュニティメンバーに対し攻撃的だったし、ゲームを楽しむ上で強い影響があった」と公式声明にてコメント。フィードバックを尊重し、今後もコミュニティが完全に楽しめるようなゲーム体験を作り出していくと説明しています。
女性差別では無いものの、過去にも『Deus EX』や『バイオハザード5』などが人種差別的な表現がゲーム内にあるとして取り沙汰された前例があり、どちらもゲーム関連では無い大手メディアもが言及する事態へと発展していました。トロフィーの名前を変更するだけで済んだ今回の事態ですが、海外サイトJoystiqでは既に400近いコメントが寄せられており、ゲーム表現の自由と現実世界に存在する差別への配慮、どちらを重視するべきかの議論が巻き起こっています。
(ソース: Joystiq)
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