英国のデザイナーとしてAtari時代から多数のビデオゲーム開発に関わってきた奇才Jeff Minter氏が、同氏の代表作とも言える電脳ドラッグSTG『Temepst 2000』の続編をPS Vita向けに開発中であると発表しました。
『Tempest 2000』は1980年代に発売されたアーケードゲーム『Tempest』のリメイク作で、立体的に表現された平面フィールドを進行してくる敵を自機で撃ち倒していくステージクリア型のシューティングタイトル。1994年発売の『2000』はシステムを継承しつつド派手なパーティクルグラフィックや中毒性の高いBGMで仕上げられた電子ドラッグSTGとして未だ根強い人気があり、今年PSN向けにリリースされた『Dyad』など円筒状のフィールドを突き進むサイケデリックSTGジャンルの礎とも言える存在となっています。
Minter氏が自身のソフトウェア会社Llamasoftの公式ブログにて発表したところによれば、現時点でのプロジェクト名は“TxK(Tempest X000)”。Minter氏は『Tempest 3000』にて独自の手法であるシェーダー的テクニック(※)を利用するなどして続編を開発はしたものの、それらはハードのチップや解像度、フレームレートの制限などで全てのポテンシャルは出し切っていないと説明し、現代のハードウェア上にて制限から解き放たれた真の『Tempest 2000』の続編をリリースする旨を明らかにしています。
※ Minter氏はシェーダーがまだ存在しない時代に大量のピクセル計算を行うテクニックを54MHz CPU搭載のDVDゲーム機Nuonで実現していた
同氏は“TxK”はオリジナルの『Tempest 2000』の本質をベースにした作品にするつもりだとも発言。同スタジオによる2009年のXBLAタイトル『Space Giraffe』でも望まれていたピュアで単純明快なシューターを目指し、極端なサイケデリック路線には走らないものの、流動的でカラフルな素晴らしいビジュアルをVitaの有機LEDディスプレイ上にて表現すると語っています。
PlayStation Vita向け“TxK”の詳細な発売時期などは現時点で明らかにされていませんが、当時Atari Jaguarで『Tempest 2000』やPSタイトル『N2O』をYESYESとプレイした古参ユーザーも、また『Dyad』などで知った現代のゲーマーも今後の続報しておきましょう。
(ソース: Llamasoft イメージ: YouTube@Dean Pook)
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