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インディーブーム先駆けのひとつとも言える意欲作『Braid』を世に送り出した、米国ゲームデザイナーのJonathan Blow氏(ジョナサン・ブロウ)。同氏が長年開発を進めている次回作が『The Witness』です。先週末ラスベガスで催されたイベント「PlayStation Experience」のインディーコーナーでは、本作が一般ファン向けに展示。「探索」と「謎解き」を巧みにブレンドしたその神秘的ゲームプレイを体験することができました。
『The Witness』は、美しい景観を持つ謎の孤島を舞台にしており、プレイヤーは過去も理由も一切分からないままそこに放り込まれます。島内には様々な形状の「線」が書かれたパネル型装置があちこちにあり、プレイヤーが近付いてアナログスティックで「線」を正しい順序でなぞることで、装置を発動し、ステージ中に何らかの変化が起こります。ゲーム開始時に遭遇する最初のパネルは、ただ1本の線がまっすぐ引かれているだけで拍子抜けしてしまうものの、先に進むと徐々に線の形に変化が現れます。
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それは、複雑な迷路型であったり、途中にある印をすべて消す必要があったり、はたまた別々の位置にある2つのパネルを解除しないと操作できないパネルがあるというふうに、プレイヤーは頭を働かせて少しずつ謎を解いていくのです。とはいえ、ゲーム序盤のパズルは「見れば分かる」ものが大半で、さくさくと進めていくことができました。
デモはPS4バージョンで、グラフィックは美しい仕上がり。青空の下に広がる島には、新緑の生い茂る森、白い岩場、小麦色の平原、乾いた砂漠、不思議な建造物などが点在。リアリスティックではなくアーティスティック寄りのパステル調のなめらかな質感で描かれています。しかし、他の人間はおろか動物一匹の姿も見当たらず、心地よさと同時にわずかな孤独感に包まれます。
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『The Witness』では、こうした美しい環境下での「探索」要素と、パネルの「謎解き」要素が巧妙にブレンドされており、そこから導き出される「発見」が、短いプレイ時間の中でも大きな魅力だと感じました。
ゲームをしばらく進めると、パネルの謎解きは次第に難解に変わっていきます。たとえば2本の線を同時に引くギミックが加わったり、ある場所でロジックを見つけ出さない限り解除不可能であったり、周囲の環境や風景をヒントにしたもの、さらにそれらギミックが複数組み合わさったものなど、プレイヤーの理解力や発想力が試されます。ただし、ひとつの謎が解けなくてもそこで進行が止まってしまうことはありません。プレイヤーは広い島内を探索し、別のパネルを作動させれば、そこから新しい道が開け、わからなかった謎のヒントが見つかるかもしれません。
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ブースの担当者に話を聞くと、通常、ゲームのクリア時間は20~30時間ほどで、展示されていたデモも最後まで遊べるビルドなのだとか。すでに開発期間は7年以上とのことで、大変ボリュームのある内容に仕上がっていることが伺えます。「自由と独立性」を謳うインディーの名士ジョナサン・ブロウ氏が、どんな仕掛けとプロットを盛り込んでいるのか、完成の日が楽しみです。