現実世界で企業広告を見ない日は無いといっても過言ではない今の世の中。海外ハッカー*が拡張現実(AR)技術を使って現実世界の広告表示をリアルタイムにブロックするデバイス「Brand Killer」を制作しました。
「Brand Killer」はカメラを搭載したヘッドマウントディスプレイに、オープンソースのコンピュータビジョンライブラリ「OpenCV」を使ってモザイク処理を施すというデバイス。原理的にはデータベースに登録された画像を参照して、広告に対してモザイク処理を行っているものと想像できますが、現実世界の広告をブロックしようというアイデアのユニークさに脱帽です。
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「Brand Kilelr」は1月16日から1月18日に開催されていたPenn Apps Winter 2015という学生ハッカソン**で作られたもので、このデバイスは未来を想定した技術実証機とのこと。
先日、Microsoftより発表された「HoloLens」を使うともっと効果的な「Brand Killer」を制作できるかもしれません。実証機なので仕方がないのですが、現時点での完成度では広告よりもモザイクの方が目障りかも……。画像処理技術の向上でマスキングを上手くできれば、現実的な利用もできそうです。
*国内ではクラッカーという意味合いで主に使われ、負のイメージが強いですが、元はコンピュータに対する深い知識と技術を持つ人のこと。
**ハッカソンとはソフトウェアの開発者が集中的に共同制作作業をするイベント。