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――まず、簡単に自己紹介をお願いします。『F1』シリーズ開発における役割や経歴は?
Lee Mather氏(以下Mather): Lee Matherです。コードマスターズの『F1』シリーズ開発ではデザイナー主任を務めています。役割としては、デザインプロセスにおけるあらゆる側面を監督し、ゲームのディレクションや搭載要素を決定することです。また、ブランディングやマーケティング部門とも密接に関わり、シリーズの方向性を決めています。
ゲーム業界に足を踏み入れたのは16歳の頃(現在は38歳です)からで、最終的に『F1 2010』ではじめてデザインを担当するまでに、本当にたくさんのタイトルに異なる役職で携わりました。それ以降はすべての『F1』シリーズ開発に参加しています。プライベートでは自動車やモータースポーツの大ファンで、ニュルブルクリンクやスパ・フランコルシャン、英国の大半のサーキットは走行経験があります。
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――『F1 2015』の発売から2ヶ月以上が経ちましたが、ファンからどのような反響がありましたか?
Mather: 我々が開発でとりわけ注力して、ファンが喜んでくれたのは、やはり走行体験です。新たな物理エンジン、タイヤモデル、フォースフィードバック機能、そして60fpsによるゲームプレイが実現し、これまでにない力強いレース体験が可能になりました。これらに対する反応は圧倒的にポジティブです。
――現実のF1をどのように取材・調査してゲームに取り入れているのでしょうか。
Mather: ゲーム開発のために我々が何をリサーチし、どのように取り入れるかは、たくさんの分野が存在します。例えばハンドリングについても、フリー走行から本番レースまですべてを観戦し、チーム、ドライバー、テストドライバーを取材しています。加えて、英国ドライバーのアンソニー・デビッドソンも開発に参加し、F1マシンがどのような挙動を持つのか、現実的なアドバイスをもらっています。コースについては、サーキット側から詳細なCADデータの提供を受けていて、デジタルな立面図モデルを構築することにより、高度の変化やトラックの輪郭を把握できます。より正確なデータを得るため、カメラマンが各サーキットを歩き、360度のイメージを10メートルごとに撮影しています。また、マシンやドライバーは、チームから提供されたものと我々自身で撮影した何百枚という写真を基に再現しています。
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――今作の開発でもっとも苦労された点、トラブルなどはありましたか?
Mather: 新たなEGOエンジンへの移行に伴う、ラーニングカーブは確かにありました。とはいえ、我々は新しい技術の開発だけでなく、ハードの世代交代を経験してきたベテランチームです。『F1』のようなライセンスゲームにおいて最大の挑戦は、マシン、コース、ドライバーのモデルを生み出すことです。
――そのEGOエンジンはどのように進化したのでしょうか?
Mather: 新EGOエンジンは、全く新鮮なスタートです。エンジン自体が生まれた頃に比べると、飛躍的に進化しています。開発チームの全部署が、エンジンを共同で、素早く効果的に利用できる、優れたツールセットを備えています。『F1 2015』のリリース直前には、大幅なビジュアル強化を施し、Xbox Oneバージョンの解像度を900pから1440x1080に引き上げることに成功しています。
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――今月、鈴鹿F1日本グランプリが開催されました。『F1 2015』のゲームをつかってレースを再現できますか?
Mather: 現実のシーズンと同じようにゲーム中のマシンが活躍するように長い時間をかけています。AIドライバーについても同様です。『F1 2015』内で鈴鹿サーキットのレースを行えば、本年度の実際のレース結果と同じような強い兆候を得られるはずです。
――Codemastersの今後について教えてください。次回作や新たなタイトルに期待してもいいですか?
Mather: 現在は、『F1 2015』が新たしいコンソール上で最高の体験になるようサポートしていく仕事があるため、将来の計画を話すには時期尚早です。もちろん将来のシリーズについてはすごいアイデアがたくさんあるので、時期がきたらお話します。
――最後にファンにメッセージをお願いします。
Mather: 2010年の始まり以来、『F1』シリーズをいつも支持していただいて感謝するばかりです。『F1 2015』を購入した皆さんが十分ゲームを楽しんで、制作にかけた愛と苦労を感じとってくれることを願っています。
――ありがとうございました!
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