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アジア最大規模のITトレードショー「COMPUTEX TAIPEI 2016」(台北国際コンピューター見本市)が31日から6月4日まで台湾・台北市で開催される。イベントの開幕に先駆け、31日にはプレスカンファレンスと「COMPUTEX d&i Awards」の受賞式が台北世界貿易センターで行われた。
今回で36回目を迎える「COMPUTEX TAIPEI」は、台湾貿易センター(TAITRA)と台北市コンピューター協会(TCA)が共同開催するイベントで、世界では2番目、アジアでは最大となるIT関連の見本市だ。昨年は、1,702社が出展し、38,550人のバイヤーと13万人の一般来場者を集めている。今年は世界30ヵ国から1,600社以上・約5000のブースが出展される予定だ。
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プレスカンファレンスでは、まず台湾貿易センター副秘書長の葉明水氏が登壇し、イベントの概要を説明。今回のテーマは「IoT(モノのインターネット)」「スタートアップ」「スマートビジネスソリューション」「ゲーミング」の4つ。IoTに関するアプリケーションを集めた「SmarTEX」とスタートアップ企業をフィーチャーした「InnoVEX」という2つの展示、アップルのMFiプログラム製品による「iStyle」というデモエリアが今年から新たに設けられている。また、オーバークロックの世界大会や、サムスンとHTCによるVR関連の展示も告知された。
同イベントで重要な要素とされる「IoT」については、台北市コンピューター協会のLi Chang氏が説明を行った。IoTでビッグプレイヤーとなるのは、PC、スマートフォン、メディアプレイヤーであるとし、「App」「ビッグデータ&クラウドコンピューティング」「AI」「iDevice」などを次世代モバイルネットワーク「5G」でつなぐ「IoT エコシステム」の可能性について言及。プレゼンテーションは申年にちなみ猿やゴリラを比喩としたユニークな画像を使用しており、時折会場の笑いを誘っていた。続いて、イタリアのイノベーションデザイナー・フューチャリスト、Vito Di Bari氏も挨拶を行い、世界に対しイノベーションを提供し続ける台湾のIT産業と新たなIoT時代の幕開けについて述べた。
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プレスカンファレンスの最後には「COMPUTEX d&i Awards」の授賞式が行われた。この賞は優れたデザインとイノベーションを持つ製品に送られるもので、iFデザイン賞を主催するドイツのiF International Forum Design GmbHに委託し毎年開催されているものだ。80以上にものぼる賞は、iFのCEOであるRalph Wiegmann氏によって受賞者に直接手渡された。
「COMPUTEX PAIPEI 2016」は、台北世界貿易センターの各ホール、南港展示ホール、台北国際コンベンションセンターという広範囲にわたって明日より開催される。
取材協力: 中華民国対外貿易発展協会/TAITRA