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「おまえはほんとに読解力がないスパね。だから世間はこんなことになっているスパよ。いい加減にするスパよ。あほすぎてため息もでないスパよ。もっと勉強していい大学に行ってくれスパよ。ゲームばっかりやってるからこんなことになるスパよ。いや、マジで。せめてノベルゲームとかやれスパよ。ぼくのほうがおまえより扉に近いスパよ。そのことはこのゲームブックを読んでいればわかったことスパよ。扉からHIKARUが入ってきたあと、おまえ自身がHIKARUを扉に壁ドンしたスパよ。そこからおまえとぼくの位置関係が変わったような描写はひとつもなかったスパよ」
「おれは死にたかったのかもしれないな」とあなたは言った。
「その解釈自体はおもしろいスパよ。でもおまえに聞いてるんじゃないスパよ」
恐怖の触手が彼の顔からしゅるしゅると生えてきて、あなたを刺し貫いた。
あなたは「ちぇっ、なんだこのクソゲー」と言い残し、このページを閉じて、Twitterを見に行った。
そこには誹謗と中傷があふれていた。
ゲームオーバー