スーパーマリオ ヨッシーアイランド
発売日:1995年8月5日
機種:スーパーファミコン
販売元:任天堂
おなじみのヨッシーが赤ちゃんマリオを背負って、さまざまな冒険を繰り広げる横スクロールアクションです。敵に接触したり攻撃を受けたりしても、ヨッシーにダメージはないのですが、代わりに赤ちゃんマリオがシャボン玉に包まれて飛んでいってしまい、一定時間内に助け出さないと敵に捕まってアウトとなります。
しかも、ヨッシーから離れている間、赤ちゃんマリオは「エーン、エーン」と泣き叫ぶので、早く助けてあげなきゃと、ついつい慌ててしまうのです。プレイヤーの父性もしくは母性本能をくすぐった初めてのゲームだったかもしれません。ギミック満載のステージや絵本のようなメルヘンタッチのグラフィックも楽しく、国内累計出荷本数177万本(※3)というビッグヒットを記録。のちに本作の内容をアレンジしたゲームボーイアドバンス向けの『スーパーマリオアドバンス3』も発売されています。
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※3:一般社団法人コンピュータエンタテインメント協会発行の『2018CESAゲーム白書』より
タクティクスオウガ
発売日:1995年10月6日
機種:スーパーファミコン
販売元:クエスト
民族紛争に巻き込まれた少年を主人公に、重厚なストーリーが展開されるシミュレーションRPGの傑作です。高低差、地形、行動順、キャラクターの向きなど、さまざまな要素が反映される戦略性の高いステージ。シナリオを優先的に進めてもよいし、キャラクター育成にいそしんでもよいなど、独自の楽しみ方ができる自由度の高さ。会話や行動などによって分岐するマルチなシナリオなど、すべてにおいて完成度が高く、非常に歯応えがあります。
とはいっても、決して敷居が高いわけではありません。仲間同士で戦うトレーニングなどでキャラクターたちを自由に鍛えられるので、シミュレーションRPGが得意ではないという人でも問題なく進められます。
『NieR:Automata(ニーア オートマタ)』などでおなじみの吉田明彦氏が手がけた、精緻なドット絵のキャラクターや背景画像も非常に魅力的です。今プレイしてもどっぷりハマれる、万人が楽しめる作品と言えるでしょう。本作をプレイステーション・ポータブル向けにリメイクした『タクティクスオウガ 運命の輪』(スクウェア・エニックス)もおすすめです。
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より)
Dの食卓
発売日:1995年4月1日
機種:3DO REAL
販売元:三栄書房
故・飯野賢治氏率いるワープが手がけた一人称視点の3Dアドベンチャーです。当時は「インタラクティヴ・シネマ」と銘打たれていて、全編フル3Dの映像や映画的な演出の数々が話題となりました。
プレイヤーは主人公の女性・ローラを操作して、謎に包まれた不気味な古城を探索していきます。ゲーム中の時間はリアルタイムで進行していき、2時間以内に城から脱出できないとゲームオーバー。途中でセーブすることもできないため、必然的に何度も挑戦することになります。こうした独自性の強いシステムも本作の特徴のひとつと言えるでしょう。
キャラクターの移動が遅かったり、一部の仕掛けが少し理不尽に感じるなど、今プレイすると、いろいろ欠点が目立つことは事実です。しかし、3Dポリゴンによるグラフィックやローラの造形が当時のゲームファンに与えた衝撃は大きく、その歴史的意義は多大なものがあります。ゲームの歴史を知る上で欠かすことのできない1本です。
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そのほか、スーパーファミコンでは詰将棋的なダンジョン攻略が楽しい『不思議のダンジョン2 風来のシレン』(チュンソフト:現スパイク・チュンソフト)、シリーズ屈指の人気を誇る『スーパードンキーコング2 ディクシー&ディディー』(任天堂)、競走馬育成シミュレーションのシリーズ第3弾『ダービースタリオンIII』(アスキー)などがスマッシュヒット。往年の人気アニメロボットが一堂に会する『第4次スーパーロボット大戦』、ヴァンツァーと呼ばれるロボットを駆使して戦うミリタリーテイストのシミュレーションRPG『FRONT MISSION』(スクウェア)なども人気となりました。
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セガサターンではゲームセンターで一大ブームを巻き起こしていた3D格闘ゲーム『バーチャファイター2』(セガ:現セガゲームス)の移植版が発売。完全な移植とは言えませんでしたが、完成度はかなり高く、サターン初となるミリオンヒットとなりました。アーケードの傑作レースゲームを移植した『セガラリー・チャンピオンシップ』(セガ)、同時発売のガンコン『バーチャガン』も話題を呼んだ3Dガンシューティング『バーチャコップ』(セガ)なども、この年に発売されています。
プレイステーションからは海中の散策をひたすら楽しめるという斬新なコンセプトが話題となった『アクアノートの休日』(アートディンク)が発売。戦闘機によるドッグファイトを楽しめるフライトシューティング『エースコンバット』(ナムコ:現バンダイナムコエンターテインメント)、記念すべきシリーズ第1作目をアーケード版から移植した『鉄拳TEKKEN』(ナムコ)なども人気となりました。
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ハードの方では任天堂のバーチャルボーイが、この年発売されています。ゴーグル型の本体をのぞき込んで立体映像のゲームを楽しむというもので、現在のヘッドマウントディスプレイの走りと言えるでしょう。ご存知のとおり、販売面ではほとんどふるわず、ビジネスとしては失敗に終わりましたが、非常に画期的なハードだったことは事実で、任天堂のチャレンジブルな姿勢を体現したゲーム機だったと言えるのではないでしょうか。
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より。
また、スーパーファミコン向けの衛星データ放送が4月23日より開始。本体に接続して使用する受信用端末『サテラビュー』も発売されました。電話回線を使った家庭用ゲーム向けの通信対戦サービス『XBAND』も、この年にアメリカでスタートしています。これらのサービスは一般化しませんでしたが、言うまでもなく、現在では通信を使ったソフトの配信やオンライン対戦は当たり前になっています。その意味では、1995年はゲームを取り巻く環境が変わり始めた年だったと言えるかもしれません。