◆収録タイトル数、実はほぼ互角・・・かも!?
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「メガドライブ ミニ」は、“令和初の家庭用向けゲームハード”という栄冠を手にしました。それ以前のミニハードはいずれも平成生まれ。また収録タイトル数も、過去のミニハードと比べて最多となる42本。豊かなボリュームも話題のひとつとなりました。
ですが単純な収録タイトル数でいえば、後発の「PCエンジン mini」が更に上回っており、本機だけで全58タイトルを収録しています。これだけ見ると「PCエンジン mini」に軍配が上がりそうですが、視点を変えるとその判定もやや難しいものに。
まず「PCエンジン mini」には、海外で発売された「TurboGrafx-16」版のタイトルが24本含まれており、該当作の表示文字や音声は英語。日本語版の収録タイトルに絞ると、34本です。また収録タイトルの中には、日本版と海外版で重複しているものも一部あり(『NEUTOPIA』『NEUTOPIA II』『DUNGEON EXPLORER』『Ys book I&II(イースI・II)』『MILITARY MADNESS(ネクタリス)』)、重複分を除くと53本となります。
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かたや「メガドライブ ミニ」は、収録タイトルの全てが日本語版。さらに、タイトルによって違いこそあれ、海外バージョンが遊べるタイトルも多数あります。例えば『バンパイアキラー』の場合、北米版となる『Castlevania: BLOODLINES』や、欧州版の『Castlevania: The New Generation』もプレイ可能です。
また、「メガドライブ ミニ」には、12本のゲームが遊べる『ゲームのかんづめ お徳用』も収録されています。この『ゲームのかんづめ お徳用』内の収録ソフトは、ゲーム配信サービス「ゲーム図書館」の配信作品として登場したもので、元々はそれぞれが独立したタイトル。『ゲームのかんづめ お徳用』自体はゲーム集の「器」にあたるのでこの1本分を引き、そして12本のゲームを加えると、「メガドライブ ミニ」では53本のゲームが遊べると考えることもできます。
重複分を引いた「PCエンジン mini」と、『ゲームのかんづめ お徳用』分を換算した「メガドライブ ミニ」は、いずれも53タイトルが遊べるミニハードとも言えます。時代を超えて復活した両ハードが、遊べるゲームの数でも肩を並べる姿を見えると、なんだか不思議な縁を感じます。
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──が、話はこれで終わりません。というのも、「PCエンジン mini」独自の要素として、『SOLDIER BLADE』のキャラバン用スペシャルバージョンと、『グラディウス』と『ファンタジーゾーン』をアーケードゲームに近づけたnear Arcade版の収録が、発売日当日に判明しました。この3タイトルは、裏技として遊ぶことができます。
■上記3タイトルの起動方法
タイトルメニュー画面で、SELECTを押したまま各ゲームを起動(RUN or Iボタン)
収録本数では優勢な「PCエンジン mini」。全て日本語版で遊べる上に、半数以上のタイトルで海外版のプレイも可能な「メガドライブ ミニ」。いずれも長所があり、シンプルに優劣を決めるのは難しい状況です。