とは言え、雨の日々も結構悪くないよねと思い立ち、梅雨の終わりにその良さを振り返ってみたいと思います。
ゲームシステム上の特徴
雨という天候はゲームとしていくつかのメリットが。水やりをしなくても雨の水で花が育つというのは一番大きなポイント。そのため、梅雨の時期は花の交配に特に向いている季節だと言えるでしょう。また、シーラカンスは雨の時にしか釣れないという特徴があります。デメリットは特にありません。雨具を身に着けずに雨に打たれすぎると風邪をひく、ということも無いようです。

住人は雨のせいで風邪を引いた、というエピソードを話してくれます。
どちらかというと『あつまれ どうぶつの森』の雨は、その雰囲気を楽しむもの。プレイヤーに雨の雰囲気を感じてもらえるように様々な細かい作り込みがなされています。
家具や家の窓など雨の水滴がきちんと表現されている
雨の表現の細かい部分がわかるのは、屋外に家具などを置いた場合。水槽やお風呂、バケツなどに雨が降り込み波紋が広がる様子がわかります。ちなみに川や海でも波紋の様子も同様です。

ちなみに火を灯す家具を外に置いていても、雨のせいで消えたりはしないようです。火が揺らぐ様子もなく、全く影響を受けていないようです。

木をゆすったりしても水滴がパラパラと落ちるようになっています。木の一本一本にもちゃんと雨の影響を反映させているようです。
また、雨が降っているときに外を走り回ると水が飛び跳ねます。普通にプレイしていても何となくその雰囲気は伝わってきますが、よく見てみるとちゃんとわかるようにできています。さらに、落とし穴などにはまると飛び散る土埃が、雨の日には泥水にかわります。

また、家の中でも雨ならではのポイントが。窓を見ると、水滴がついているのがわかります。窓を伝って少しずつ流れ落ちる雨。ただ水滴が映っているだけでなく、ちゃんと滴り落ちている様まで表現されているのはお見事。ゲームに影響しないところまでちゃんと描かれています。

住民との会話も雨の時は特別
住民たちは話の内容も専用のものに。それぞれ雨にぴったりの物憂げなセリフ…ではなく、雨にちなんだ非常にウィットに富んだセリフばかりです。

普通にたぬき商店で売っている傘と同じに見えますが…。


まじめな話、鼻水ならもう少し粘度が高いでしょう。

各自、自宅にいる際も雨の日特有のセリフを話してくれます。


ちなみに様々な住人が雨の話をしてくれますが、お店の人など固定キャラクターたちは通常営業。そんななかで唯一、仕立て屋のあさみさんだけは天気の話をしてくれます。営業用の定型トークではなく、ちゃんとこちらに向き合って会話してくれるのは素晴らしい。やっぱり彼女は私のヒロインに違いありません。

雨具を身に着け、傘をさす住人達
住人たちは雨が降るとちゃんと雨具を身に着けます。傘をさす者もいれば、レインコートを着る住人も。それぞれがちゃんと自分のこだわりを持っているようですが、プレイヤーがプレゼントしたものを身に着けてくれることもあるようです。離島に行ったときも、雨が降っていた場合は各キャラ雨具を身に着けています。

幼稚園児のようでかわいい。
ちなみに、住人の種族によって雨具を身に着けないものもいるようです。カエルの住人はその見た目どおり、傘をささないどころか、雨を喜ぶようです。一方タコの住人は傘をさしています。水の中で暮らしているかどうかではなく、雨を喜ぶ生き物かどうかが基準なのでしょう。



住人だけでなく、サブキャラクターたちも雨の備えをちゃんとしています。たぬきちやしずえさんはほとんど外に出ないので、雨の日のセレモニーくらいでしかお目にかかれません。

しずえさんはチェックの傘。これはきぬよさんのエプロンと同じ柄。好みが似ているのかもしれません。


それから、つねきちが初めて島に来た時に雨が降っていた場合、ちゃんと傘をさしているようです。目撃した人はいますでしょうか。ちなみに壊れた傘をさしているとのウワサ。実は苦労していることが垣間見えます。
傘はどうぶつの森シリーズで初代から継続している大切なファッションアイテム。ただし道具としては何の役にも立ちません。釣り竿やアミを持っているときは傘を持てないこともあり、買ったはいいもののなかなかちゃんとさして歩くことも少ないでしょう。


とは言え、たまには虫取りや釣りを忘れて傘をさして雨の島を満喫してみてもよいのではないでしょうか。楽しみ方は自由ですが、せっかくのスローライフゲームなので傘をさしてのんびり住人と散歩する一日があっても良いですね。

ちなみに音の表現にも注目。建物の屋根や種類によって、音が若干異なっています。時には耳を澄ませて聞き比べてみると、面白い発見があるかもしれません。
雨にもいろんな特徴が満載の本作。なかでも一番素敵なのは、雨が上がったあとにかかる虹。現実では憂鬱な雨のシーズンもゲームのなかではなんだかいいものに見えるから不思議です。

もう間もなく夏到来。海水浴にお祭りなど、心胸躍る日々が待っています。あと少しの梅雨の時期は、雨の音を静かに聞きながら物思いにふける、そんな『どうぶつの森』を楽しんでみましょう。